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【政界地獄耳】自民党副総裁・麻生太郎の「戦う覚悟」発言の効果はあったか
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202308110000074.html
2023年8月11日7時33分 日刊スポーツ
★8日、台湾を訪問していた自民党副総裁・麻生太郎は講演で「今ほど日本、台湾、米国などの有志国に強い抑止力を機能させる覚悟が求められている時代はない」「もっとも大事なのは台湾海峡を含むこの地域で戦争を起こさせないことだ。特に台湾と密接な関係にあり隣人である日本が、率先して、中国を含めた国際社会に向けた発信を続けることはきわめて重要」としたうえで有事を未然に防ぐためには日本や米国、台湾の「戦う覚悟」が必要だと訴えた。
★これを好戦的ととらえるのは、いささか性急ではないか。麻生の話し方や性格を見ればそう取られても仕方がない部分があると思うが、同行した自民党政調副会長・鈴木馨祐は9日夜のBS番組で「戦う覚悟」発言は「政府内部を含め、調整をした結果だ」とした。抑止力や「戦う覚悟」を軍事的にとらえれば麻生発言は中国政府の反発を買い、9日付の産経新聞が書いているように台北では麻生発言を受け、与党系の新聞は歓迎、親中メディアは「戦争をあおる」と批判の論争が始まったという。確かに9日、在日本中国大使館は「身の程知らずで、でたらめを言っている」「台湾は中国の台湾であり、台湾問題の解決は完全に中国の内政問題だ」と報道官談話を出して反発した。
★一方、公明党副代表・北側一雄が言うように「要するに、麻生氏がおっしゃりたかったことは、台湾海峡において、戦争を起こさせない、台湾有事は起こさせない、というところが一番の肝だったと思う。そのためにしっかりと外交的な努力をしっかり進めるとともに、東アジア全体の平和と安定を確保していくためには抑止力の強化も重要だという趣旨でおっしゃったんだろうと、私は理解している」が素直な見方ではないか。日本政府と麻生に思惑があったとすれば、中国が繰り返す「台湾問題は完全に中国の内政問題」という価値観を変えようとした世論づくりだろう。効果はあったのではないか。(K)※敬称略
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