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最重要事実は伝えないNHK
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2023年8月11日 植草一秀の『知られざる真実』
1985年8月12日18時56分、JAL123便は群馬県上野村高天原山尾根付近に墜落。
乗員乗客524名のうち、520名が犠牲になった。
520名のなかに懐妊した女性が1人おり、胎児も含めれば521人が犠牲になった。
4名の乗員乗客が救出された。
救出されたJAL客室乗務員(当時)の落合由美さんが123便墜落直後の状況を証言した。
「墜落の直後に、「はあはあ」という荒い息遣いが聞こえました。ひとりではなく、何人もの息遣いです。そこらじゅうから聞こえてきました。まわりの全体からです。
「おかあさーん」と呼ぶ男の子の声もしました。」
墜落直後に多数の生存者が存在したことを生々しく証言した。
他方、政府の事故調査報告書は、
「救出された4名以外の者は即死もしくはそれに近い状況であった」
と記述した。
しかし、政府事故調査報告書を記述したのは現場にいなかった者。
どちらの記述が事実に即しているのかは明白だ。
自衛隊による救助活動が開始されたのは翌朝の午前8時以降。
墜落から13時間が経過していた。
しかし、墜落地点は墜落直後に確認されていた。
米軍機が墜落直後に墜落現場を確認し、救助活動を試みたが横田基地が帰還を命令して現場を立ち去った。
だが、米軍機は自衛隊機が現場に到着したのを確認した上で現場を去ったとのこと。
墜落当日の12日午後9時過ぎには自衛隊機が現場に到着して墜落現場を確認している。
それにもかかわらず、救助活動が開始されたのは翌13日の午前8時以降にずれ込んだ。
墜落直後には多数の乗客乗員が生存していたと考えられるが、翌日8時以降の救助活動で救出されたのは4名になった。
この123便墜落原因に関する重大事実が明らかにされた。
123便墜落から28年経過した2013年9月に運輸省航空事故調査員会が
「62−2−JA8119(航空事故調査報告書付録)
(JA8119に関する試験研究資料)」
https://bit.ly/3KAt8Kr
を公表。
同資料116頁に「異常外力の着力点」が図示された。
101頁には
「18時24分35.64秒ごろに前向きに、また、36.16秒ないし36.28秒ごろに下向きに、それぞれ異なる異常な外力が作用したことが確からしく考えられる。」
と明記された。
123便に異常外力が着力したとの重要事実が公表された。
123便墜落原因として圧力隔壁の経年劣化=金属疲労が喧伝されてきた。
圧力隔壁が損傷し、その影響で垂直尾翼が失われたとされてきた。
しかし、この仮説に対する強い疑念が存在した。
外部からミサイル、あるいは標的機が123便に着弾し、その影響で垂直尾翼が失われたのではないかとの仮説が有力視されてきた。
2013年の国交省データ開示は外部の力が123便に着力したことを裏付けるもの。
NHKが「ニュースウォッチ9」で123便墜落事故を取り上げたが、まったく意味のない内容だった。
2013年に国交省が重大事実を公表。
この点に焦点を当てて123便墜落原因を考察する報道を行うべきだ。
現在、123便犠牲者遺族が訴訟を提起している。
JALに対してボイスレコーダー、フライトレコーダー等の完全開示を求める訴訟だ。
日本航空は安全運行義務を負い、事故が発生した場合には遺族に対して事故原因を説明する義務を負う。
犠牲者遺族が情報開示を求めているにもかかわらず、JALは遺族に対して完全に背を向ける対応を示している。
JALの行動をニュース報道で伝えるのであれば、現在提起されている訴訟の内容を紹介すべきである。
NHKには報道機関としての意識と責任感が欠落している。
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