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“スジ悪”維新の目玉政策…2025年大阪万博と高校無償化が風前の灯 金子勝の「天下の逆襲」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/326141
2023/07/18 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
大阪での維新の経済政策は「失敗モデル」の典型(大阪の吉村洋文府知事と横山英幸市長)/(C)日刊ゲンダイ
2025年の大阪万博が危機的状況に陥っている。50の国・地域が建てるパビリオンの建設申請が「ゼロ」のままで、日本のパビリオンも25施設のうち、申請を終えたのは8施設と、約3割だ。開幕まで2年を切っているが、建設は間に合うのだろうか。
さらに、会場となる夢洲は、沖縄の辺野古の新基地建設予定地で「マヨネーズ並み」と指摘される軟弱地盤と同じである。工期も建設費用も危うい状況だ。
維新のもう一つの目玉政策が、高校授業料の無償化だ。そもそも、これは旧民主党政権のパクリなのだが、いまやこれも風前の灯になっている。問題の一つは、大阪以外の地域からも通える私立高校について、大阪府民は無料になるが、府外の住民は無料にならないことだ。「大阪だけ無料は不平等」と近畿の私学団体が反対している。
他にもある。現状、60万円を超える授業料については、年収800万円未満の世帯を対象に学校側が負担している。ところが、新制度では所得制限がなくなり、あらゆる世帯の60万円を超える授業料を、学校側が負担することになる。無償化と言いながら、負担が増えかねないのだ。
万博も高校無償化もダメ。いまや維新は目玉政策が何もない。そもそも維新は自民党よりも右寄りの“スジ悪”政党だ。出発点は、小泉純一郎政権の構造改革のパクリである。ある種のポピュリズム、人気取りで、郵政民営化を掲げた小泉政権によく似ている。
当時は、経済が好転するという説明がないまま郵政民営化を推進し、反対する自民候補には落下傘候補を擁立。敵と味方を切り分け、見せ物のような政治をやっていた。
そんな小泉政権の新自由主義を原点にした維新は、大阪の財政危機の責任を労働組合に転嫁。結果、大阪市役所の窓口の多くは、竹中平蔵元会長下のパソナからの非正規雇用者ばかりになった。さらに、公立病院や保健所の二重行政の解消と称して公立病院や保健所を統廃合した結果、コロナ死亡率日本一で、医療崩壊を起こしている。これが「身を切る改革」の実態だ。
大阪にあった電機メーカーや製薬大手といった大企業も東京に本社が移動。府民所得の伸び率は全国平均よりも大きく下回っていて、生活保護受給率も非常に高い。大阪での維新の経済政策は「失敗モデル」の典型なのに、その失敗を、あたかも成功しているかのように報道するメディアは恥知らずと言うしかない。
金子勝 淑徳大客員教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。
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