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後継会長が決まらない体たらく 自民党最大派閥の「安倍派」が漂流し続ける理由 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/325906
2023/07/12 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
森元首相が名を挙げた「5人衆」(左上から時計回りに、高木、松野、西村、萩生田、世耕の5議員)/(C)日刊ゲンダイ
自民党の最大派閥で衆参101人を誇る安倍派(清和会)の後継会長がいつまでも決まらないというのは、世間から見れば異常事態で、いくら何でも安倍の一周忌までには決着をつけるだろうと思われていたが、それも先延ばしとなった。
この体たらくの原因はいくつもあって、第1は、安倍政権のむやみに長い10年間に国政選挙に6戦6勝したため、いわゆる安倍チルドレンが増えて派閥の員数が膨らんだだけで、その中には何とはなしの安倍風の右翼ムードに乗ってフワフワと出てきた者も少なくないので、全体として水膨れ体質に堕している。
第2に、安倍自身が今後も院政体制を敷いて政界を牛耳っていくつもりであったので、組織的な運営体制を作っていなかった。第3に、そのために@森喜朗元首相がいまだに発言権があるかに振る舞って口を出すとそれを誰も無視できず、A安倍が存命中に「会長代理」に据えた塩谷立と下村博文は、別に後継者として指名したわけではなく、安倍院政を支える無難な子分に過ぎず、派をまとめていける器量も力量もない。Bそこでその下の世代として森が名を挙げた「5人衆」の集団指導体制とやらの出番となるのだが、同派の中堅議員に評価を聞くと、こう言った。
「高木毅国対委員長は、当選8回67歳で最年長だが、女性下着泥棒の常習犯で、こんな人がまだ政界にとどまっていること自体が疑問。同じく当選8回の松野博一官房長官は、ただ単に無難な人。西村康稔経産相は単なる軽薄人士で派内でも党内でも信用がない。となると、残るは萩生田光一政調会長と世耕弘成参院幹事長に絞られて、森もその2人の『共同代表』で落ち着かせようとしているようだが、実はその両名とも選挙区事情が危うい」と。
萩生田は、東京都八王子市が地盤で、前回2021年総選挙では約15万票を得て野党3党計11万票を上回って当選したが、次回は統一教会の支援が見込めないばかりか、その統一教会系とのあまりの親密さに驚いた公明党が支援を見送る可能性が濃厚。加えて、野党側がここを統一教会と自民党の癒着を追及する主戦場と見て、先鋭的な統一候補を立てるかもしれず、とすると落選の公算大。
他方、世耕は地元和歌山で古狸の二階俊博元幹事長にとことん押さえ込まれて、衆議院への転身の道を塞がれてしまった。
こうして、自分たちの行方を決められない安倍派の「風船」の漂いはまだまだ続き、政界を迷盲に追い込んでいくのである。
高野孟 ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
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