http://www.asyura2.com/23/senkyo291/msg/158.html
Tweet |
安倍元首相は銃撃されて亡くなる前、ウクライナ問題で何を語っていたか 日本外交と政治の正体
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/325970
2023/07/13 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
安倍元首相はロシアのプーチン大統領と27回も会談(C)共同通信社
岸田首相は安倍元首相一周忌に際し、「安倍氏の遺志をしっかり継いでいく」と挨拶した。報道では、安倍元首相の遺志として憲法改正や軍備費増強などに言及している。
さて、今、世界の最重要課題といえば、ウクライナ問題であろう。では、安倍氏はウクライナ問題で何を語っていたか。
安倍氏は銃撃されて亡くなる前、派閥の領袖として約100人の国会議員を率いる政治家だった。安倍氏は首相時代、ロシアのプーチン大統領と27回も会談し、西側の政治家の中で最もプーチン氏の考えを知っている政治家であった。
ロシア軍が2022年2月にウクライナに侵攻した時、日本のマスコミは連日のように「プーチン大統領の意図は何か」と報じていた。当然、安倍氏の考えが報じられると思っていたが、それはなかった。なぜだろうか。当時、わずかにみられた報道を振り返りたい。
安倍氏は22年2月27日のフジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」でこう発言していた。
▽プーチンの意図は、NATOの拡大、それがウクライナに拡大するということは絶対に許さない。東部2州の論理でいえば、かつてコソボが分離・独立した際には西側が擁護したではないか。その西側の論理をプーチンが使おうとしているのではないかと思う。
▽プーチンとしては領土的野心ということではなくて、ロシアの防衛、安全の確保という観点から行動を起こしていることだろうと思います。
さらに5月、英国の「エコノミスト」誌の取材を受けて、こうも語っていた。
▽侵略前、ロシアがウクライナを包囲していた時、戦争を回避することは可能だったかもしれません。ゼレンスキー氏が、自国がNATOに加盟しないことを約束し、東部の2州に高度な自治権を与えることができた。しかし、断った。
そして、岸田内閣は安倍氏の意向を踏まえ、ウクライナ問題にどう対応しただろうか。結論を言えば、安倍氏とは全く異なる。22年6月、次のような報道があった。
▽G7を中心とする西側民主主義陣営が結束してロシアに経済制裁を科し、ウクライナへの軍事支援を強化する中で、それに同調する日本の岸田文雄首相に背後から弓を引くに等しい。極めてロシア寄りの発言だ。知米派の政府関係者は「自分の失態を棚に上げて米国を批判する安倍氏の脳内が理解できない」と憤りを隠さない。
「知米派の政府関係者」が安倍元首相に「憤りを隠さない」という状態はまさに、その後の展開を理解するキーワードである。
孫崎享 外交評論家
1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK291掲示板 次へ 前へ
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK291掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。