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【自民党内部資料スクープ入手】自公亀裂「創価学会票」消滅で自民党議員56人が落選危機に直面
https://www.news-postseven.com/archives/20230609_1877367.html?DETAIL
2023.06.09 16:00 週刊ポスト NEWSポストセブン
「創価学会票」の消滅で当選が危うい自民議員も(時事通信フォト)
岸田文雄・首相と麻生太郎・副総裁、茂木敏充・幹事長が6月5日に会談し、「首相は早期解散の意向」と報じられると、東京選出の自民党中堅議員からは悲鳴があがった。本誌・週刊ポストは、自公選挙協力が解消されれば次の総選挙で自民党議員の落選ラッシュを招くという自民党内部資料を入手した。
「首相がやるなら受けて立つ」
「首相がやるぞと決断すれば、受けて立てるような備えをしていく」。公明党の山口那津男・代表が6月5日の講演で発した言葉を聞いた記者たちは驚いた。解散・総選挙を「受けて立つ」とは、自民党と対決する野党党首のような発言だったからだ。
自民党と公明党は1999年に連立を組んで以来、20年以上にわたって全国で選挙協力を行なってきた。自民党が衆院の小選挙区で多くの議席を獲得してきたのは、公明党とその支持団体・創価学会の票の上乗せに負うところが大きい。だが、東京28区の候補者調整をきっかけに自公の亀裂が広がり、いまや公明党・学会票が自民党から離れようとしている。
公明党は「東京における自公の信頼関係は地に落ちた」(石井啓一・幹事長)と長年続いてきた東京での自公選挙協力の解消を決め、自民党に正式に通告した。岸田首相は慌てて山口代表との党首会談(5月30日)を開いて連立維持を確認したものの、公明側は「会談では総理は候補者調整について『茂木(敏充)幹事長に任せている』というばかりでゼロ回答だった」と不信感を募らせている。
サミット成功で自信を深めた岸田首相が通常国会の会期末(6月21日)に解散・総選挙に踏み切るという観測が強まる中、自公の選挙協力解消が東京から全国に波及すれば多くの自民党議員が総選挙で落選の危機に陥りかねない。それだけに山口代表の「受けて立つ」発言は不気味に響く。
公明党・創価学会に太いパイプを持つ菅義偉・前首相は危機感を露わにしている。
「東京は非常に残念な状況であり、(選挙協力解消が)東京以外に広がることがあってはならない」
自公の選挙協力解消は岸田自民党の生命線にかかわる事態なのだ。
では、公明票を失えば、自民党はどれだけ議席を減らすのか。それを示す自民党の内部資料を本誌・週刊ポストは入手した。『第49回衆議院議員総選挙結果調』の表題があるA4判164ページにおよぶ冊子で、自民党選挙対策本部が前回総選挙(2021年10月)のデータを集計・分類・分析したものだ。
資料によると、自民党が推薦した公明党候補(小選挙区)は9人全員当選。うち7人が得票率50%以上だった。一方、公明党から推薦を受けた自民党候補は263人(自民の小選挙区候補総数は279人)で、当選者は233人(小選挙区当選180人、比例復活53人)。落選は30人だった。
自公選挙協力の効果について詳しく分析されているのが、「小選挙区と比例代表の得票差」の項目だ。小選挙区ごとに「自民党候補の得票」と「比例代表での自民党の得票」そして「得票差」が計算され、その選挙区での公明党の比例代表の得票などが一覧表にまとめられている。これを見ると、各選挙区での公明票への依存度が一目瞭然にわかる。
たとえば、自民の土井亨・代議士が次点の立憲民主党候補に約5000票差で競り勝った宮城1区を見ると、土井氏の小選挙区での得票は10万1964票だが、同選挙区での自民の比例代表得票(自民の基礎票)は7万7342票にとどまる。「得票差」2万4621票が基礎票に上乗せされた。ではその票はどこから来たのか。同選挙区での公明党の比例の得票は2万3646票あった。「得票差」とほぼ同じだ。土井氏は公明党の推薦を受けており、この公明支持票の多くが「比例は公明、選挙区は自民」と小選挙区の投票では自民党の土井氏に上乗せされ、対立候補に競り勝って当選できたと推定できるのだ。
当落を左右できる集票力
自民党資料では公明党の比例得票が小選挙区ごとに再集計されている。それによると、全国289選挙区の中で公明票が最も多かったのは萩生田光一・自民党政調会長の地元・東京24区で4万3736票。「3万票以上」は53選挙区、「2万票以上」になると200選挙区を超える。小選挙区では10万票取ればまず当選圏内とされるだけに、当落を左右できる集票力を持つことがわかる。
自民党や民主党の事務局で選挙に携わった政治アナリストの伊藤惇夫氏は、公明票が得られなくなれば、自民党でまず落選危機に直面するのは「接戦で当選した56人」だと指摘する。
「公明党の比例での得票のすべてが創価学会など公明党支持者の票というわけではなく、自民党候補が公明党の推薦をもらうかわりに『比例は公明党に』と呼びかけて自民党支持者が入れた票も一部含まれる。それでも自民党の資料は公明党・創価学会の集票力を測るには貴重なデータです。自民党には前回総選挙で次点との得票差が2万票未満で当選した議員が56人いる。自公選挙協力が解消されて公明票が入らなくなれば、これらの議員の多くは当選が難しくなると予測されます」
【表組み注】自民党内部資料を基に、自民党現職議員がいる選挙区で「公明票」が多い順に並べた。公明票が消えたら得票差がマイナスになる選挙区は「落選危機」、公明票が消えても得票差がややプラス(1万票未満)は「当落線上」、公明票が対立候補に寝返れば得票差が大きく縮まるケースを「接戦へ」とした。敬称略。
※週刊ポスト2023年6月23日号
「公明票」が多い選挙区“落選危機”自民議員20人
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自民党が窮地、公明党の寝返りは“集票力の2倍”の破壊力 麻生太郎氏、萩生田光一氏も落選危機に
https://www.news-postseven.com/archives/20230610_1877396.html?DETAIL
2023.06.10 07:00 週刊ポスト NEWSポストセブン
「創価学会票」消滅は自民の大物議員たちの選挙戦にも影響か(時事通信フォト)
岸田文雄・首相と麻生太郎・副総裁、茂木敏充・幹事長が6月5日に会談し、「首相は早期解散の意向」と報じられると、東京選出の自民党中堅議員からは悲鳴があがった。自公に亀裂が入っている今の状態で選挙戦が始まり、もしも自公の選挙協力が解消されれば、自民党が苦戦を強いられることになるのだ。
では、公明票を失えば、自民党はどれだけ議席を減らすのか。それを示す自民党の内部資料を本誌・週刊ポストは入手した。
『第49回衆議院議員総選挙結果調』の表題があるA4判164ページにおよぶ冊子で、自民党選挙対策本部が前回総選挙(2021年10月)のデータを集計・分類・分析したものだ。
資料によると、自民党が推薦した公明党候補(小選挙区)は9人全員当選。うち7人が得票率50%以上だった。一方、公明党から推薦を受けた自民党候補は263人(自民の小選挙区候補総数は279人)で、当選者は233人(小選挙区当選180人、比例復活53人)。落選は30人だった。
自民党や民主党の事務局で選挙に携わった政治アナリストの伊藤惇夫氏は、公明票が得られなくなれば、自民党でまず落選危機に直面するのは「接戦で当選した56人」だと指摘する。
寝返ると「マイナス2票」
大差で当選した自民党の大物議員たちも安閑とはしていられない。とくに公明票が多い選挙区では、公明票が離反すると形勢が一変する可能性があるからだ。
別掲のリストは、自民党現職がいる選挙区を公明票が多い順にランキングしたものだ。トップの自民党東京都連会長でもある前述の萩生田氏は選挙に強いことで知られ、前回は次点に10万票以上の大差をつけて当選した。それ以前の3回の選挙も次点に5万〜6万票の差をつけて勝利してきた。同区の公明票(比例代表)は4万3736票あるが、それが全部失われても十分当選できる得票に見える。
だが、公明票の怖さは「票が減る」だけにはとどまらないことだ。伊藤氏が語る。
「公明支持者が寝る、つまり小選挙区で自民党に入れずに棄権すれば自民党候補にとってはマイナス1票です。しかし、寝返って対抗候補に票を投じると自民党候補にはマイナス2票の影響が出る。東京24区のケースでいえば、公明党票が寝れば萩生田氏は4万3736票減らすだけで済むが、寝返れば萩生田氏は票を減らすうえに、その票が相手候補に上乗せされ、足し引き8万7000票くらいがひっくり返る。過去の5万〜6万票の差であれば逆転です。
自民党都連会長の萩生田光一・政調会長は今回の自公関係悪化の原因となった公明党の東京28区への候補擁立に反対した責任者ですから、公明党支持者の強い反発を浴びて票が寝返る可能性はあるでしょう。次の総選挙で有力な対立候補が出馬すれば、選挙に強い萩生田氏でも苦戦は免れない。公明党の選挙協力見直しは、それほどのインパクトがあるものなのです」
「公明票」が多い選挙区“落選危機”自民議員20人
大物議員も当落線上に
自民党に上乗せされていた公明票が対立候補に寝返れば、集票力の2倍の“破壊力”を発揮し、大物議員でさえ落選に追い込む力を秘めている。
リストの公明票が多い20選挙区には萩生田氏の他、麻生副総裁、木原誠二・官房副長官、浜田靖一・防衛相などいずれも選挙に強い政権中枢の大物議員や大臣、大臣経験者らが並んでいるが、総選挙で公明票が寝返ればいずれも楽勝どころか当落線上の接戦になる可能性がある。
「麻生さんは公明党の推薦を受けていないが、公明党・創価学会は推薦していなくても選挙では基本的に連立相手である自民党に投票することが多い。だから自公の関係が壊れた場合、公明票が入らなくなるし、創価学会が麻生さんの選挙区で対抗馬に投票するように号令をかけることになれば、公明票の2倍の影響を受けることになる」(伊藤氏)
前回総選挙で、小選挙区で落選した甘利明・前幹事長は「スキャンダルを嫌った公明票が逃げて敗れた」といわれた。その甘利氏は次の総選挙では神奈川13区から分離・再編して誕生する新20区に鞍替えするが、同選挙区にも約2万2000票の公明票がある。公明の選挙協力が得られなければ次も厳しい選挙戦になりそうだ。
そうした「公明票寝返り」の危機に直面しているのが自公選挙協力の解消が決まった東京選出の自民党議員たちだ。
前回総選挙で自民党は東京の25選挙区のうち16選挙区で勝利した。だが、自民党資料の各選挙区の公明票をもとにシミュレーションすると、次の選挙で自民党の議席は激減する。
前回の得票から、公明票の上乗せがなくなると計算すると、小倉將信・少子化相(23区)らが落選の危機に追い込まれて自民の選挙区当選は8議席に減る。さらに公明票が全部対立候補に寝返った場合、前述の木原官房副長官(20区)や下村博文・元文科相(11区)らも落選危機となり、自民は萩生田氏の1議席を守れるかどうかという状況だ。
東京は定数是正で次の総選挙から30選挙区に増えるが、それでも、自公破局で公明党が本気で自民党候補の“落選運動”に乗り出せば、最悪、東京での自民全滅もあり得ない話ではない。
サミット成功に浮かれた岸田首相は総選挙に前のめりだが、その足元はいまにも崩れ落ちそうな状態なのだ。
※週刊ポスト2023年6月23日号
萩生田光一氏(時事通信フォト)
浜田靖一氏(時事通信フォト)
鳩山二郎氏(時事通信フォト)
平沢勝栄氏(時事通信フォト)
金子恭之氏(時事通信フォト)
木原誠二氏(時事通信フォト)
木原誠二氏(時事通信フォト)
黄川田仁志氏(時事通信フォト)
古賀篤氏(時事通信フォト)
松島みどり氏(時事通信フォト)
三ッ林裕巳氏(時事通信フォト)
宗清皇一氏(時事通信フォト)
西銘恒三郎氏(時事通信フォト)
大西英男氏(時事通信フォト)
島尻安伊子氏(時事通信フォト)
下村博文氏(時事通信フォト)
新藤義孝氏(時事通信フォト)
平将明氏(時事通信フォト)
土田慎氏(時事通信フォト)
義家弘介氏(時事通信フォト)
甘利明氏(時事通信フォト)
麻生太郎氏(時事通信フォト)
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