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世界的に見ても“異常”! 問題だらけの入管難民法改正案を「廃案」にするしかない理由
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/324238
2023/06/09 日刊ゲンダイ
入管法改正に抗議する人々(C)日刊ゲンダイ
外国人の収容・送還ルールを見直す「入管難民法改正案」について、参院法務委員会は8日、自民、公明両党と日本維新の会、国民民主党の賛成多数で可決。与党は9日の本会議で成立させる方針だ。
改正案は、難民認定手続き中は強制送還を停止するとの現行規定に「例外」を設け、3回目以降の申請者は送還可能にすることを柱としているが、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)は送還停止規定を変えること対し、「難民条約で送還が禁止される国へ送還する可能性を高め、望ましくない」と指摘しているほか、国連人権理事会の特別報告者と恣意的拘禁作業部会も「3回以上の難民申請者の送還は、生命や権利を脅かす高いリスクの可能性がある」として、「改正案は国際的な人権基準を満たさない」とする書簡を日本政府に送っている。
つまり、世界的に見ても今回の入管法改正案は“異常”とも言えるのだが、それでも政府、与党は押し切るつもりだ。
今回の改正法審議をめぐっては、難民と認められなかった外国人の不服申し立て審査を担う「難民審査参与員」の問題も露呈。特定の参与員が2021〜22年、年間審査総数の約2割余りに上る1200件以上を担当するなど、不可解で異様な偏りが発覚。立憲や共産から「偏った審査」「審査の公平性に問題がある」と猛反発する事態となった。
「公正な判断」をするための参与員制度が実際は…
日本の難民認定制度は1981年に創設。より公正・中立な手続で難民の適切な庇護を図る目的で出来たのが、2005年の「難民審査参与員」制度だったのだが、この制度についても、今回と同様、法案審議中に様々な懸念が示されていた。
例えば、2004年5月の衆院法務委員会で、野党議員は参与員の人選方法について質問。
「この参与員という方々はどういった方法で選ばれるのでしょうか。(略)例えば外務省OBですとか入管のOBの皆さんが天下っていくようだと、大臣が任命をして、しかも身内の人たちがそれを決めて、それを意見を聞いて大臣が決定を下すというのも、内輪でまたやっているだけかなというような気もいたすわけでございまして」
これに対し、政府参考人として出席した法務省入国管理局長はこう答弁していた。
「具体的な人選に当たりましては、おっしゃるとおり、恣意的な人選が行われるというような批判を招かないように、あくまでもこれは外部の方を入れてその意見を参考にして公正な判断をするという制度として新たに設けるものでございます」
つまり、「公正な判断」をするために参与員制度を設ける、としていたのだが、今回明らかになった通り、実際は1人で年間1200件以上を審査するなど、「公正」とは程遠い状況だったわけだ。
性被害に遭った難民申請の女性に暴言も
参与員をめぐる問題はまだある。2017年3月、難民申請者の女性に対し、参与員が暴言を浴びせていた“事件”だ。
難民支援の活動を行っている「全国難民弁護団連絡会議」(全難連)のホームページなどによると、性被害に遭った難民申請者の女性に対し、対応した男性参与員はこう言い放っていたという。
<(難民審査参与員)「なぜ、その大佐はあなたを狙ったの?」(難民審査参与員)「美人だったから?」(難民審査参与員)「●●大佐があなただけを拉致した、捕まえたということは、あなたが女性で美人だったからというそれ以外には何らの理由はない、ということですね」>
性暴力を受けた女性に向かって「美人だから」などと発言するのは、無神経を通り越して人権無視も甚だしいだろう。全く論外の発言なのだが、後に入国管理局から開示された審尋調書では、これらの暴言が削除され、まるで発言がなかったかのように作られていていたというから驚くばかりだ。
問題だらけの入管法改正案はいったん廃案にして、あらためて問題を整理した上で再検討するべきではないのか。
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