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※紙面抜粋
※2023年6月7日 日刊ゲンダイ2面
※文字起こし
差別政権の是非こそ問うべき(岸田首相と長男・翔太郎氏=右)/(C)共同通信社
この問題は尾を引くのではないか。バカ息子を更迭したくらいでは、国民の怒りは消えそうにない。
JNNの最新の世論調査によると、岸田首相が長男・翔太郎秘書官を更迭したタイミングについて聞くと「遅すぎる」が50%と、「妥当だ」の33%を大幅に上回った。
朝日新聞の調査でも、翔太郎秘書官が昨年末、首相公邸に親族十数人を集めて、乱痴気騒ぎの「忘年会」を開いていたことについて「どの程度問題だと思うか」と尋ねると、「大いに問題だ」が44%と最多、「ある程度問題だ」が32%だった。一般的に世論調査では「ある程度」に回答が集中するケースが多い。「大いに問題だ」が最多になるのは、よほどのことだ。
ここまで国民の怒りが強いのは、岸田親子の「特権意識」と「公私混同」、首相の「親バカ」に嫌悪感を抱いたからだろう。実際、岸田ファミリーは、セレブな生活を送り、ああ見えて岸田はプライドが高いという。
岸田ファミリーが、赤じゅうたんが敷かれた公邸の「階段」で“組閣ごっこ”に興じたり、首相が記者会見に使う演説台を使って“会見ごっこ”を楽しんでいたことについて、ジャーナリストの斎藤貴男氏が本紙コラムで<バカ息子の他にはバカ甥だのバカ姪だので総勢十数人。この国は俺ら一族のもんだぜ、イエイ! てな感覚なのだろう><世襲権力の全能感に酔いしれたバカ息子の振る舞いや、それでも将来が約束され続ける理不尽>と指摘していた。国民の多くも同じ感想を持ったに違いない。
評論家の佐高信氏はこう言う。
「驚くのは、庶民感覚との大きなズレです。当初は長男を更迭せず、厳重注意で済ませようとしていた。支持率が下落して慌てて更迭している。大したことではないと本気で思っていたのでしょう。そもそも、公邸で忘年会を開くことを許すこと自体、どうかしています」
しかも、岸田首相は、自分に責任が及ばないように小細工までしていた。あとから写真が流出し、岸田本人も忘年会に参加し、ニコニコ顔で集合写真に納まっていたことがバレたが、当初は「私も顔を出して挨拶はした」などと、ほとんど関わっていないかのように説明していた。そうした態度にも国民は不快感を持っているのだろう。
いったい、岸田親子はナニ様なのか。自分たちを“上級国民”だと思っているに違いない。これで庶民のための政治ができるのか。
国連からも問題視される法案をゴリ押し
本来、政治の役割は、弱者に手を差し伸べ、困り事を抱えた人を助けることのはずだ。しかし、「特権意識」が強い岸田に、果たして弱者の気持ちが分かるのだろうか。
実際、ゴリ押ししている政策は「弱者切り捨て」ばかりである。いま、国会で審議中の「出入国管理法改正案」が象徴的だ。現行の法律では、たとえ非正規滞在の外国人でも、難民申請中の場合は、強制送還はできないことになっている。ところが、改正法が成立すると、難民申請が3回以上になった場合、強制送還が可能になってしまうのだ。
難民申請している外国人の中には、祖国で迫害を受けている少数民族のクルド人なども含まれている。強制送還されれば処刑され、命を奪われる恐れもあるだろう。
昨年末時点で、強制退去に応じない「送還忌避者」は4233人だった。その中には日本で生まれ育った18歳未満の子ども201人も含まれる。日本語しか話せず、日本の学校に通っている子どもを、親と共に強制送還して本当にいいのだろうか。しかも、法案には送還に従わなければ刑事罰を科す内容も含まれているから、泣く泣く帰国せざるを得なくなる人が出てくるのは確実だ。
岸田政権が進める「出入国管理法改正案」が、「迫害の恐れがある難民を本国に送還してはならない」と規定する難民条約に反するのは明らかである。さすがに、国連人権理事会の特別報告者も「国際人権基準を満たしていない」と、抜本的な見直しを求めているほどだ。
「もともと、この『出入国管理法改正案』は、スリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさん(当時33)が2021年、名古屋の入管施設で適切な医療を受けられず死亡した事件を受け、いったん廃案になったものです。人権を無視した日本の入管制度のヒドさが大問題になった。なのに、岸田政権は、批判の強い法案をもう一度成立させようとしているのだから、どうかしています。日本にとどまろうとする外国人を『悪』と捉え、とにかく自国に追い返そうという発想なのでしょう」(野党関係者)
主流派の自分たちが正しいという発想
LGBT関連法も全く同じ発想だ。本来、当事者の人権を尊重して「同性婚」を認め、「差別禁止法」を成立させるべきなのに、「理解増進法」すら自民党の反対で成立が見通せなくなっている。
ついでに言えば、国民の7割超が不安に思っているのに、マイナカードと健康保険証との一体化も無理やり進めている。
庶民の声に耳を傾け、弱者に寄り添うという発想は皆無だ。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
「岸田政権の人権意識の低さは目を覆うばかりです。原因の一つは、外国人への差別意識や、古い家庭観と男女観がこびりついた右派団体が自民党のバックについていること。さらに、岸田自民党は『主流派』である自分たちの考えこそが正しい、という発想に凝り固まっているのでしょう。マイノリティーの人権を守ろうという発想がないのだと思う。根っこには、自分たちは支配者であるというオゴリがあるのではないか」
「世襲」が拍車をかける特権意識
強烈な“特権”意識は岸田だけではなく、自民党全体に言えることだ。
「世襲」の横行が、特権意識に結びついているのは間違いないだろう。4月の衆参5補選で、岸信夫前防衛相の長男・信千世はHPで“家系図自慢”をやっていた。3世議員の岸田本人だって、バカ息子に4代目を継がせる気だ。国民を愚弄する発言を繰り返す麻生副総裁や、河野デジタル担当相も世襲のボンボンである。自民党には特権意識の強い世襲議員がゴロゴロしている。
「世襲政治家は“歩く既得権益”と言っていいでしょう。代々受け継いできた恵まれた境遇を守ることが最大の目的になっている。だから、既得権を切り崩してまで少数者の利益を優先しようという発想はない。岸田首相が、国会で同性婚の法制化を巡って『社会が変わってしまう』と発言したのは、本音が出たのだと思う。自分たちが恵まれている現状を変えたくないということです。本来、政治は少数派の声を聞き、少しでも社会の歪みを直していくものです。“特権意識”が強く、公邸で忘年会をやってしまう岸田首相に、そんな政治は期待できないということです」(五十嵐仁氏=前出)
こんな連中をのさばらせていては、庶民は一生浮かばれない。「早期解散」説が流れているが、次の総選挙では「人権」を争点にしたらどうか。常に「上から目線」の差別政権は国民から「NO」を突きつけられるだろう。
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