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補選全敗の立憲民主「泉降ろし」加速も展望ナシ 次の代表に“昔の名前”野田元首相担ぐ動き
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/322596
2023/05/09 日刊ゲンダイ
党内の不満は抑えられず(立憲民主党の泉健太代表)/(C)日刊ゲンダイ
連休明け早々に「泉降ろし」が加速するのか。4月23日に行われた衆参5補選で全敗した立憲民主党が、またガタガタしている。
岡田幹事長は補選直後に「代表が責任をとる話ではない」と予防線を張り、泉代表も「解散総選挙がいつ行われるか分からないという状況で、国会も開会中だ」と自身の辞任や執行部刷新を否定した。しかし、党内の不満は抑えられず、10日に補選結果などを総括する両院議員懇談会が開催されることになった。
「選挙直後から、泉代表を降ろして新代表に野田佳彦元首相を担ごうとする動きが党内であったと聞いています。執行部批判の急先鋒が蓮舫議員で、ツイッターで『まず両院議員懇談会を開いて所属議員の声を代表が聞くべきだ』などと発信していた。両院議員懇談会では、総選挙になった場合に泉代表では戦えないと、交代を求める声が上がる可能性があります」(立憲民主党若手議員)
もっとも、立憲のお家騒動は今に始まったことではない。2021年の衆院選で伸び悩んだ際も責任論が噴出して当時の枝野代表が辞任。泉代表に代わってからも、22年の参院選で改選議席を大幅に下回ると執行部の責任を問う声が上がり、両院議員懇談会が開かれた。その時も泉代表は「いつ次期総選挙があるか分からない」と言って続投している。
維新「野党第1党」は時間の問題か
“昔の名前”の「野田代表(元首相)」では…(C)日刊ゲンダイ
それにしても、泉代表がダメだからといって、次が野田氏ではどうしようもない。野田氏や岡田氏、蓮舫氏といった“昔の名前”では民主党政権の失敗を思い出させるだけだ。かといって清新な代表候補も出てこないから、人材払底は自民党に限った話ではないということだ。
「泉代表のままでは立憲がジリ貧なのは確かでしょうが、代表を代えれば何とかなるというものでもない。今の立憲民主党には野党第1党の責任感も感じられません。日本維新の会に秋波を送ったり、自民党にスリ寄ってみたり、連合にしがみついたりでフラフラしているうちに存在意義を失ってしまった。民主党政権が崩壊してもう10年が経ったのに、この期に及んで内紛にエネルギーを費やしているようでは、何の進歩もないように国民から見られますよ」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)
補選で惨敗した立憲だが、統一地方選では議席を増やした。これを党勢の立て直しにつなげられなければ、政権批判票の受け皿になった維新に野党第1党の座を奪われるのは時間の問題だ。
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