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くすぶる「サミット後解散」…勢いづく維新が“照準”合わせる岸田自民3人の名前
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/322597
2023/05/09 日刊ゲンダイ
(左から)丸川珠代元五輪相、甘利明自民党前幹事長、山田美樹環境副大臣(C)日刊ゲンダイ
ゴールデンウイークが明け、国会は6月21日の会期末まであと1カ月余り。永田町関係者の関心は「解散時期」に集まっている。
広島サミット後の「会期末解散」を意識してか、連休中に多くの議員が慌ただしく地元で街宣していた。岸田首相は早期解散に打って出るのか。早ければ早いほど準備不足の野党の機先を制することになるが、簡単には決断できそうにない。勢いづく「日本維新の会」が既に、岸田自民の3人に“照準”を合わせている。
丸川元五輪相がまさかのピンチ
最も目をつけられているのは、参院議員の丸川珠代元五輪相だ。「10増10減」の区割り変更に伴い、東京新7区で次期衆院選の公認候補となる支部長に就任している。2007年参院選から3回連続で当選を果たし、19年には全国最多得票を叩き出した実績があるが、衆院への鞍替えはスンナリとはいかなそうだ。
「丸川さんは、民主党政権時に子ども手当法案の採決をする際、『愚か者め』と暴言を吐いたことが批判にさらされている。知名度バツグンとはいえ、選挙で逆風になる可能性が指摘されている」(永田町関係者)
対する維新は、東京1区から新7区に選挙区を変えた小野泰輔衆院議員が迎え撃つ。
「新7区は、区割り変更で渋谷区と港区が対象となり、若い住民が多い。フレッシュな小野さんならいい勝負になる」(維新関係者)
他に維新が狙いを定めているのは東京1区だ。自民党は、前回衆院選で維新の小野に肉薄された山田美樹環境副大臣。小野の選挙区替えに伴い、維新は支部長が決まっていないが、目下、「ブロガー議員」の音喜多駿参院議員が1区への鞍替えを狙っているという。
「音喜多さんは地元の東京・北区が含まれる12区も視野に入れているそうですが、自民党の支部長がまだ決まっていません。それに、維新の12区は学生時代からの友人・阿部司議員がいるので、『どけ』とは言いづらい。一方、1区の自民・山田さんは前回衆院選で新人だった小野さんの比例復活を許すレベルで、選挙は強くない。音喜多さんは、1区ならワンチャンあると考えているようです」(都政関係者)
甘利明前幹事長も維新の“標的”にされている。
「前回衆院選で神奈川13区から出馬した甘利さんは、区割り変更で次回はなじみの薄い新20区からの出馬が決まっている。ただでさえ厳しい状況の中、4月の神奈川県議選では新20区に含まれる『相模原市南区』で、維新は若手新人を擁立し、当選させた。甘利さんの選挙区に乗り込んだ格好です。地元では『維新は甘利さんの対抗馬に若い候補を立ててくるのでは』と囁かれています」(神奈川県政関係者)
一般的に、早期解散は「維新潰し」になるといわれているが、そうは問屋が卸さないということだ。とはいえ、解散時期を後ろ倒しすれば、維新に準備期間を与えることになる。果たして、岸田首相は決断するのか。
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