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https://www.tokyo-np.co.jp/article/247802
日本国憲法は3日、施行から76年の憲法記念日を迎えた。
そして、76年間、日本は戦争をせず、戦争にも巻き込まれることも無く、家族が戦地で命を落とすという悲しみを体験せずに、今日を迎えることができた。
そのことは、偏に日本国憲法で、「戦争をしない国になる」ことを誓い、「他国に軍事的脅威を与えない」と誓ったことを、国民が誠実に守ってきたからに他ならない。
そして、そのことを国際社会が評価し、日本国民の姿勢を信じ、信頼してくれてきたからに他ならない。
日本国憲法前文に記されている。
「・・・われらとわれらの子孫のために、諸国民と協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。・・・」
しかし、日本を再び「戦争をする国」に戻そうと企む輩は後を絶たない。
そんな中、「戦争をしない国を作った憲法」を守ろうと訴える集会が各地で開かれ、大規模デモが実施された。
そのことを報じた東京新聞の記事を転載し、改めて日本国憲法を守っていく「不断の努力」の「大切さ」と、「重要さ」、そして「難しさ」を考える貴重な時間としたい。
以下は記事の抜粋をと思ったが、日本国憲法の精神に則り、公正を期すために、全文転載とした。
日本国憲法は3日、施行から76年の憲法記念日を迎えた。岸田政権が敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有など安全保障政策を大きく転換する中、各地で集会が開かれ、護憲派は「憲法を無視している」と平和主義の形骸化を批判。対する岸田文雄首相(自民党総裁)は改憲派へのビデオメッセージで「憲法改正に向けた機運をこれまで以上に高めることが重要だ」と強調した。(加藤益丈、佐藤裕介)
護憲派は東京都江東区の有明防災公園で大規模集会を開催し、2万5000人(主催者発表)が参加した。
戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」共同代表の高田健さんは「岸田政権は専守防衛を放棄し、敵基地攻撃能力保有など戦争準備をしている。任期中に改憲すると言っているが、絶対に止めないといけない」とアピール。室蘭工業大の清末愛砂教授(憲法学)は、敵基地攻撃能力を盛り込んだ安保関連3文書について「憲法を無視し、解釈改憲で大軍拡の道を開いた。『新たな戦前』を避けるため、つながりの輪を広げよう」と呼びかけた。
一方、首相は東京都内で開かれた改憲派の集会に寄せたメッセージで、自民党が掲げる@自衛隊の明記A緊急事態条項B教育の充実C参院「合区」解消―の改憲4項目に触れて「いずれも極めて現代的な早期の実現が求められる課題」と訴えた。
自衛隊の明記に関しては「力による一方的な現状変更の試みの深刻化や、北朝鮮の度重なる弾道ミサイルの発射など、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中で、自衛隊を憲法にしっかりと位置付けることは極めて重要なことだ」と主張した。
以上が東京新聞の記事。
ここでは、日本を再び「戦争をする国」に戻そうと企む輩の主張が、「大義」も無く、子供騙しの「欺瞞に満ちたもの」であることを暴いていく方が、問題の本質を把握する上では手っ取り早いと考える。
すべての動きが、「日本を戦争をする国」に変えようとすることが、真の目的だということだ。
「日本を戦争をする国」にすることに「大義」などある筈もない。
「戦争させない・9条壊すな!」の叫びにこそ、大義がある。
首相は改憲派の集会に寄せたメッセージで、自民党が掲げる改憲4項目に触れたとある。
首相によれば、「現代的な・・・課題」なのだとか。
心ばかりか、言葉まで乱れまくっているわ。
@自衛隊の明記
普通に憲法を理解していれば、自衛隊を憲法に明記する必要性は、「全く無い」ことは明らかだ。
明記する理由が「自衛隊が憲法違反との誹りを解消するため」と子供みたいな理屈を述べていることからも、無理筋の言い分であることが分かろうというものだ。
現行憲法に記されている組織は、三権を担う、「国会」と、「内閣」と「裁判所」、そして、「会計検査院」だけだ。
憲法に、「自衛隊」が明記されるということは自衛隊が、国会、内閣、裁判所、会計検査院と同格の位置づけとされる危険があることも心しておくべきことだろう。
自衛隊の明記、これは今のところは、憲法9条に次の一文を追加するための、口実でしかない。
「前項の規定は自衛権の発動を妨げるものではない。」
たった、二十数文字の、この文言を追加することにより、「自衛」を口実にすれば、現行9条を埒外に置き、結果として9条を「無きもの」にせんと狙う。
そして、自民党の改憲案には、国防軍の創設と、軍制、軍法、軍法会議の施行、国民への国防の義務付け等が準備されていることも忘れてはならない。
日本を再び「戦争をする国」に戻そうと目論む輩の、本当の狙いを見誤ってはいけない。
A緊急事態条項
この「緊急事態条項の危険性」は、阿修羅のこの板でも多くの人が、様々な視点から指摘されてきた。
印象的なのは、危険性を指摘する数々の投稿に対して、「緊急事態条項の必要性」を主張する投稿は目にすることが無い。
見落としているのか、皆無なのか・・・。
このことは、「緊急事態条項の必要性」を理路整然と国民に訴えかけることが出来ないということの証左だろう。
自民党のパシリに対してすら、マニュアルが配布できていない・・・?
小林先生の言によれば、「要するに次のものである」、とある。
「首相が緊急事態を宣言したら、首相は、本務の行政権に加えて、国会から立法権と財政処分権を奪い、地方自治体に対する命令権も持つ。さらに、私たち国民は公の命令に従う義務を負う」
つまりは、「現在の憲法を停止させる」ということでしかない。
これ以上、現在の憲法に反することは無いだろうという代物だ。
憲法前文にも記されている、
「・・・その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、・・・」
ここで言う「福利」の最たるものが、「生存権の保障」であり、「基本的人権の保障」ということだ。
そして日本国憲法の条文を追えば、
第11条 国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。
この中で、この憲法が保障する人権が「永久の権利」として、現在の国民のみならず、「将来の国民」にも保障される、と記しているのは、「この憲法が保障する人権」を制約するような憲法改正は認めない、という意味だ。
日本の憲法下では、自民党の目論む「緊急事態条項」など、「排除の対象」の見本のようなものと言えよう。
繰り返すが、自民党の目論む「緊急事態条項」は、憲法で保障された「侵すことのできない永久の権利」を侵すことになる。
国政選挙が出来ない事象が発生したとしても、国会議員の任期延長など、2院制にあっては、大した問題ではない。
そんな、些細な課題に目を奪われて、政府、自民党の本当の狙いを、国民の眼から隠すことに、協力すべきではない。
B教育の充実
C参院「合区」解消
こんなものは、「枯れ木も山の賑わい」のごとし。
あるいは、「木を隠すなら森の中」、邪まな本音を隠すための付け足し。
慌ててやるようなことか?
山本太郎「れいわ新選組」代表の談話ではないが、
<今ある憲法を守れ 話はそれからだ>
日本国憲法前文には、
「・・・われらはこれ(人類普遍の原理)に反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。・・・」
と記されている。
そのことは、
国家権力が暴走し、国民の生存権を脅かす存在になったとすれば、国家への権力の信託を解消し、われわれ国民が生まれながらにして持つ自然権(生存権)を自ら守るために、国民誰にも備わっている「抵抗権」を行使したし、これからも行使するという宣言だろう。
その人類普遍の原理に反する、自民党憲法改正案、そして、自民党の目論む「緊急事態条項」は、日本国憲法に従って、「排除」しなければならない。
そのことを、見過ごしたり、傍観したりすることも、すなわち日本国憲法に違反する行為と言えよう。
私達には、日本を「戦争をしない国」のまま、私達の子孫に引き継いでいく、重たい責任がある。
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