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統一地方選と衆参補選の低投票率、無投票当選に考える「民主主義とは何なのか」 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/322167
2023/04/26 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
いずれも過去最低の投票率…(参院大分補選の投票所)/(C)共同通信社
今回の統一地方選、衆参補選の結果を見て改めて驚くのは、投票率の低さである。
4月9日投開票の前半戦では、9道府県知事選が平均46.78%、また41道府県議選が41.85%で、いずれも過去最低を更新した。後半戦の55の町村長、280の市議、250の町村議の各選挙でも同様で、過去最低。63の市長選だけは47.73%で「若干上向いた」というからどれほどかと思えば、わずか0.23ポイントアップで、これは上向きというより横ばいである。
さらに衆参補選でも、野党乱立で賑わった衆院千葉5区で38.25%と21年衆院選より15.82ポイント減。大接戦となった参院大分でも42.48%で22年参院選より10.5ポイント減。有権者の半分以上、ひどい場合は3分の2近くが投票所に足を運んでいないという事態である。
加えて、無投票当選の多さという問題がある。議席数の約4分の1、選挙区数で言うと4割近くで、立候補しさえすれば当選してしまうということが起きている。私自身も、千葉県議選の我が選挙区では定数2に対して立候補者2であったため、投票権を行使することができなかった。
こうなると、「民主主義とは何なのか」と考えざるを得なくなってくる。
米バイデン政権は世界を「民主主義国対専制主義国」に分け、自らを前者の盟主に位置付けたがっているけれども、一体どういう基準で「この国は民主主義国」と判定するのだろうか。例えばインドは「世界最大の民主主義国」といわれ、確かに各級選挙制度が整い厳正中立な選挙管理委員会の仕組みも備えているが、社会の裏側ではカースト制などの差別構造がまだ力を持っている。
ご本家を気取る米国にしてからが、前大統領が自分が敗北した選挙に不正があったと偽情報を振りまいて支持者を議会に乱入させたりしていて、あれが本当に民主主義国であるかどうか疑わしい。
このことをもっと深く考えるには、ドイツの社会心理学者ライナー・マウスフェルト「羊たちの沈黙は、なぜ続くのか」(日曜社、22年刊)が参考になる。同書によると、民主主義とは実は、一部の金持ちや政治的エリートが羊飼いとなって従順な羊の群れを思うがままに管理するための「逆さまの全体主義」の道具なのである。
高野孟 ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
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