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アメリカの世界戦略と密接な関係にあるパンデミック
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202407070000/
2024.07.07 櫻井ジャーナル
ウクライナでは2014年から内戦状態にある。2013年11月から14年2月にかけてアメリカのバラク・オバマ政権はビクトル・ヤヌコビッチ政権を倒すため、ネオ・ナチを手先に利用してクーデターを仕掛けてキエフを制圧したが、ヤヌコビッチの支持基盤でロシア文化圏にある東部や南部の地域では反クーデターの動きが活発化した。ウクライナに標準的な「ウクライナ人」は存在しない。
南部のオデッサではネオ・ナチの武装勢力が反クーデターの住民を虐殺して制圧に成功したが、いち早く動いたクリミアはロシアの保護下に入り、東部のドンバスでは内戦が始まったのである。
クーデター後、軍人や治安機関メンバーの約7割が組織を離脱したと言われ、その一部は反クーデター軍に合流したと言われている。その結果、クーデター体制軍は劣勢になり、オバマ政権は新政権を支えるためにCIAやFBIの専門家数十名を顧問として送り込み、傭兵会社「アカデミ(旧社名はブラックウォーター)」の戦闘員約400名もウクライナ東部の作戦に参加したと伝えられていた。2015年になると、CIAはウクライナ軍の特殊部隊をアメリカの南部で訓練し始めたともいう。
そうしたテコ入れでは戦況を逆転できないため、クーデター政権の戦力を増強しなければならなくなった。アメリカ/NATOは「ミンスク合意」を利用し、武器弾薬の供給や軍事訓練などを実施、8年かけて戦力の増強を図った。その際、ドンバス(ドネツクやルガンスク)周辺に要塞線を築いている。少年少女が軍事訓練の対象になったが、その際、戦闘術だけでなく反ロシア感情も叩き込まれている。
クーデター体制を支援しているアメリカなど西側諸国は2022年に入ると準備が整ったと判断したのか、ドンバス周辺に部隊を配置し、砲撃を激化させた。それまでの8年間にドンバスの住民約1万4000人が殺されたと言われているが、それ以上の大規模な構成を計画していたことを示す文書が存在する。
オバマ政権がクーデターを実行した理由はウクライナで彼らの政治経済政策が破綻していたからだ。破綻した最大の理由は金融人脈のビクトル・ユシチェンコ政権が推進した新自由主義的な政策にある。その政策によって庶民は貧困化、一部の腐敗勢力が巨万の富を築いてオリガルヒと呼ばれるようになる。
ユシチェンコは2005年1月から大統領を務めたが、04年に行われた選挙ではビクトル・ヤヌコビッチが勝っていた。それをひっくり返すためにジョージ・W・ブッシュ政権は2004年から05年にかけてウクライナの内政に干渉した。いわゆる「オレンジ革命」だ。
庶民は自分たちを貧困化させたユシチェンコ政権から離れ、2010年の大統領選挙ではヤヌコビッチが勝つ可能性が高まった。オレンジ革命ではヤヌコビッチを抹殺することができず、復活してきたのだ。そこで2014年のクーデターでは抹殺する予定だったとも言われている。
2010年の大統領選挙が視界に入ってきた2009年6月、WHOはパンデミックを宣言、ウクライナで致死的な豚インフルエンザが発生したとも報道された。そうした実態はなく、戒厳令を発令するための政治的な報道だったと言われている。
西側の有力メディアはウクライナが「黒死病」のようなの脅威にさらされているというイメージを描いた。そうした恐怖を広める上で重要な役割を果たしたとされているのがオランダのアルベルト・オスターハウス。ヘンリー・ニマンなる学者は感染の拡大を予言する地図を発表、安全性を確認できていない「ワクチン」の接種が必要だとしていた。
2009年1月から10年8月にかけて豚インフルエンザが流行していると騒ぎになる直前、パンデミックの定義が変更されていることを本ブログでも繰り返し書いてきた。この変更によって「病気の重大さ」、つまり死者数が多いという条件が削られたのだ。この豚インフルエンザは通常のインフルエンザより穏やかで、パンデミックを宣言するような状態ではなかった。COVID-19のケースでも、以前の定義ならパンデミックは宣言できなかったはずだ。
しかし、豚インフルエンザによってウクライナの選挙でアメリカの手先であるユーリヤ・ティモシェンコを勝たせることはできなかった。そして実行されたのがネオ・ナチを利用したクーデターだ。
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