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年末の大掃除で本棚を整理していたら、懐かしい本が出てきた。
「お役所の掟」 (宮本政於・著 講談社、1993年)
この本がベストセラーになってから、もう30年も経ったことに驚く。
著者の宮本政於氏は精神科医で、米国の大学で助教授を務めた後、日本に帰国し、
厚生省(現在の厚労省)に転職、そこで見た厚生省の前近代性、非効率性、
形式主義などに驚愕、何冊かの本を出版した。
着任後、霞が関の関係部署に2、3日かけて挨拶まわりをするという話に、
私は「う〜ん」と、思わずのけぞってしまった覚えがある。
こんな悠長なことをやっていたら、民間企業ではし烈な競争に勝てず、絶対に生き残れないだろう。
厚生省の懐が深ければ、これは適材とばかりに宮本氏を働き方改革部門長にでも任命して
改革を進めてもらっただろうが、"異物"は徹底的に排除するのが日本の役所である。
宮本氏にこれでもかというくらい嫌がらせをして、何度も左遷、その挙句、言いがかりをつけて
1995年に懲戒免職にして追い出した。
その後、宮本氏はフランスに居住していたが、1999年に結腸がんで逝去。
宮本氏に対する厚生省の憎悪はすさまじく、がんであっという間に亡くなったのも、
何か悪いものを盛られたためかもしれない。
数年前に、いまだにファックスと手入力に頼る厚労省が話題になったが、
おそらく今も30年前と大して変わっていないだろう。
宮本氏が生きていたら、このワクチン禍をどう批判しただろうか。
厚労省としては闇に葬りたい宮本氏の著作であるが、ぜひ一読をおすすめする。
(関連情報)
「『昭和のオフィスか』 最前線の医療現場に強いられる「手書きでファクス」 新型コロナ」
(毎日新聞 2020/4/28)
https://mainichi.jp/articles/20200428/k00/00m/040/010000c
「エエーッ!厚労省はエクセルの基本機能すら使えないことが判明 データの合計は何と手計算」
(拙稿 2020/5/16)
http://www.asyura2.com/20/iryo6/msg/178.html
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