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2024年世界経済の課題 世界銀行の最新の予測は?/櫻井玲子・nhk
2024年01月12日 (金)
櫻井 玲子 解説委員
https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/490997.html
ロシアによるウクライナ侵攻や、イスラエルとハマスの紛争が続く中、ことしの世界経済の成長率が去年をさらに下回り、3年連続で減速する、という見通しが世界銀行から発表されました。
不透明な国際情勢を背景に、各国の間の貿易や投資が細り、日本、アメリカ、中国のいずれもが景気減速に直面すると予想されているからです。
2024年の世界経済の展望とリスクについて、考えたいと思います。
【ことしの経済成長、またしても3%を下回る予測】
まずは世界銀行が発表した最新の見通しです。
ことしの世界経済の成長率は2.4パーセント。
ロシアのウクライナへの侵攻が始まった2022年の3%、去年の2.6%に続き、3年連続で減速するという予測です。
新型コロナウイルス感染拡大前の10年間の平均成長率、3.1%を大きく下回る、低い成長が予想されています。
国別にみると、
▼アメリカは、去年、物価高を抑えるために利上げした影響が、ことし、より鮮明になり、去年より1パーセント近く、成長の伸びが小さくなるとみられています。
▼中国も、成長が減速する見込みです。
不動産市場の低迷や、個人消費の冷え込み、若者を中心とした高い失業率を背景に、コロナ禍を除くと、過去30年あまりでもっとも低い水準になるとしています。
▼そして日本も、コロナ禍からの回復が一服し、去年は1.8パーセント成長だったのが、ことしは0.9パーセントと、半分程度にとどまる予想です。
国際情勢の悪化も、暗い影を落としています。
経済成長を支えるはずの世界貿易は、去年は前年比で、ほぼゼロ成長。
この半世紀で最も伸びが低くなりました。
2024年も、2.3%の低い伸びにとどまる予測で、その低成長のしわ寄せは、途上国に及びそうです。
去年からことしにかけての、途上国の国民一人あたりの投資は、過去20年間の平均の、半分程度にとどまるとみられます。
多くの途上国の収入源になっている資源や食料も、ことしは、価格が去年より下落する見込みです。
このため世界銀行は途上国各国に、景気循環を和らげる、安定的で規律のある財政運営や柔軟な為替政策、をとるよう促しています。
チーフエコノミストのインダーミット・ギル氏は低成長の影響で途上国に必要な資金が入っていかないことについて「大幅な軌道修正がない限り、2020年代はさらなる成長や貧困克服の機会を無駄にした10年として語り継がれることになるだろう。多くの貧しい国では巨大な債務を抱え、3人に1人が食料の確保もままならない状況が続く」と警鐘を鳴らしています。
【3つのリスク リスク@海上物流の停滞】
さて、今、さらに心配されているのは、実態がこの世界銀行の予測より一層悪くなるおそれもあるということです。
そこで3つのリスクに焦点を当て、詳しくみていきたいと思います。
一つ目は、中東における紛争がさらにエスカレートすることや気候変動の影響により、海上物流が停滞するリスクです。
こちらは世界の主なチョークポイント、戦略的に重要な海上水路を示した地図です。
チョークとは英語で首根っこを押さえることを指しますが、今、関心を集めているのが、ヨーロッパとアジアを結ぶ海上輸送の要である紅海と、それに連なるスエズ運河です。
イスラエルとハマスの紛争に呼応し、イエメンの武装勢力・フーシ派が紅海で相次いで船舶を攻撃しています。
これに対抗し、アメリカ軍とイギリス軍が合同で、フーシ派の拠点への攻撃を始めました。
海運会社は紅海を通ることを見合わせ、アフリカの喜望峰をまわる、より遠い迂回ルートに切り替えることを余儀なくされています。
中東の紛争がさらに周辺の国を巻き込む事態に発展すれば、スエズ運河を経由する航行ルートをとるのが事実上できなくなります。
一方、大西洋と太平洋を結ぶパナマ運河では、干ばつの影響で水位が下がり、通航が制限されています。
現地では雨不足、水不足が以前より頻繁に起きており、気候変動の影響が指摘されています。
海上物流が滞り、輸送に時間がかかったり、保険料があがったりすれば、コストがかさみ、インフレを再燃させかないだけに、その動向が注目されます。
【リスクA中国経済の悪化】
二つ目のリスクは、中国経済です。
世界銀行は中国の不動産市場がさらに悪化し、家計支出が悪化すれば、コロナ禍を除いてこの30年で最低の水準という、4.5%成長の予想から、さらに、1ポイント下方修正となる可能性を指摘しています。
また来年以降も、高齢化がすすんで潜在成長率が下がるとみていて、今年より弱い、4.3パーセントに減速すると予測しています。
中国が力強い成長軌道に戻る気配がないのは、海外から中国向けの直接投資額が急減していることも背景にあります。
去年7月から9月の投資額は、1998年の統計公表開始後、初めてのマイナスとなりました。
去年夏にはアメリカのレモンド商務長官が北京を訪問し、「中国はリスクが高すぎて、投資できない国になりつつある」というアメリカ企業の声に言及する一幕もありました。
中国は秋以降、対米外交、対日外交がこれ以上悪化しないよう、微妙な変化もみせていますが、各国の企業からさらなる投資を引き出せるかは、習近平体制の覇権主義的な動きへの懸念を払しょくできるかにかかっています。
13日の台湾総統選の結果などに対する中国の姿勢を、ほかの国がどうみるかも、一つのカギになりそうです。
【リスクB世界の「ブロック化」定着か】
そして3つ目は、世界の対立構造が固定化し、いよいよブロック化していくかが焦点です。
例えば、アメリカの最大の貿易相手国は中国からメキシコへと、すでにシフトが始まっています。
原油の輸入も、中東ではなく、カナダからが増えています。
一方、ロシア産の原油は中国やインドが買っており、ロシアに対する欧米の制裁の効果を弱めています。
1月からはイラン、サウジアラビアなど5か国が新たにBRICSに加盟し、世界のブロック化がさらにすすむことも懸念されています。
また、輸出規制を導入する国も増えています。
アメリカは中国に対して半導体やAIの分野で輸出管理を強化。
これに対し中国も車載用電池などに使われる天然黒鉛の輸出を許可制にすると発表しています。
こうした動き、米中・二か国にとどまりません。
世界シェア4割を占める最大のコメ輸出国インドは、国内の安定供給を理由に、去年、一部のコメに、輸出規制をかけました。
結果、世界のコメ価格は27%も上昇しました。
このような輸出規制が思わぬ価格高騰を招き、途上国をはじめ多くの国に打撃を与える可能性があります。
ことしはロシア、インド、アメリカなどで重要な選挙を控え、戦争をおわらせたり、対立を抑えたりしよう、という、リーダーシップの欠如も心配されています。
日本はことしこそ実質賃金の上昇や暮らし向きの改善が期待されていますが、2024年は海外の動向にいつも以上に警戒を怠ることができない一年になりそうです。
国際情勢を安定させるための外交努力を尽くしながら、人々の生活を守るために、自らの経済の足腰を強くすることが求められていると思います。
★
ロシア軍の猛攻でウクライナの反転攻勢が頓挫した理由を詳細分析/JBpress
西村 金一 によるストーリ
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E8%BB%8D%E3%81%AE%E7%8C%9B%E6%94%BB%E3%81%A7%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%81%AE%E5%8F%8D%E8%BB%A2%E6%94%BB%E5%8B%A2%E3%81%8C%E9%A0%93%E6%8C%AB%E3%81%97%E3%81%9F%E7%90%86%E7%94%B1%E3%82%92%E8%A9%B3%E7%B4%B0%E5%88%86%E6%9E%90/ar-AA1mYbVK?ocid=hpmsn&pc=EUPP_LCTE&cvid=3d9f2b937fec45eaabf59caf40be363d&ei=12
2023年6月に始まったウクライナ軍の反転攻勢は、ロシア軍の3線防御を突破できなかった。
計画では、表面土壌が泥濘化する前に防御ラインを突破し、アゾフ海への進出を、少なくともその地への進出の足掛かりまでは、達成したかったと思われる。
現実には、南部戦線の一部で第2防御ラインにたどり着き、突破の穴を開けようとするところまでだった。
反転攻勢から4か月が過ぎ、10月からロシア軍は東部と北部の戦線で損害を厭わない猛攻をしかけてきた。
ウクライナ軍は、防御線陣地の一部を侵食されているところもあるが、ロシア軍の猛攻を受け止めている。
南部戦線でも、攻勢を止め防勢に転移した。
へルソンの西部戦線では、ドニプロ川の東岸にとりついたウクライナ軍が、ロシア軍の執拗な攻撃を受けてはいるが、対岸に橋頭堡を作る足掛かりを確保している。
ウクライナ軍の防勢への転移は、悪い要素ばかりではない。
敵が大量の兵力で攻撃してくれば、防勢に転移して、待ち受けの利を使い敵戦力を減殺することも必要な作戦戦術なのである。
戦略持久・戦略的防勢転移と言ってもよい。
では、このような戦闘推移におけるウクライナ軍は、何を企図しているのか、その企図を達成しようとする具体的な取り組みを行っているのか、今後の戦況を予想する。
1.ウクライナ軍が防勢に転移した要因
ウクライナ軍の攻勢は、南部戦線でロシアの防御ラインを突破する途中でほぼ止まってしまった。
それは、ウクライナ軍総司令部が「防勢にならざるを得なかった」のか、あるいは「意図的にいったん防勢に転移した」のかは、外部から見ると明らかになってはいない。
まず、ウクライナ軍にとって防勢に転移した要因を考察する。
1つの要因で、ウクライナ軍の攻勢が止められたというよりも、下記の要因が複合して転移した、あるいは転移せざるを得なかったと考えられる。
ウクライナ軍が防勢に転移したことは、長期戦を戦うため、また次の反転攻勢のために、賢明な判断であった。
@ ロシア軍の防御ライン、特に防御の障害処理の困難さ
ロシア軍の防御ラインは、広大なライン全域に3線に設置されていた。
障害だけが設置されているのであれば、その処理は戦車ドーザーや障害処理爆薬を使えば、多くの損害を出さずに処理できる。
だが、その位置に防御部隊の火力(航空火力・火砲砲弾・対戦車ミサイルなど)が向けられていた。
障害処理のために停止し、処理している時に部隊が攻撃されて、撃破されてしまう。そのため、大変な壁となった。特に航空攻撃の影響は大きかったようだ。
A ロシア地上軍大量兵力投入と犠牲を厭わない攻勢
東部や北部の戦線で、ロシア地上軍が多くの兵力を投入して攻勢を開始した。
ウラジーミル・プーチン大統領から強い命令を受けて、特別軍事作戦の当初の目標、「ドネツク人民共和国(ドネツク州)とルガンスク人民共和国(ルハンスク州)の要請に応えて、特別軍事作戦を実施する」を実現することを目指しているようだ。
それも、兵士・兵器の犠牲を厭わない突入を実施させている。
B ロシア軍の組織的な戦闘で高まってきた戦う意識
ハルキウやへルソンでの戦いでは、ウクライナが攻撃すれば、抵抗せずに後退してしまっていた。
ところが、現在は防御陣地も3線にわたって構築し、障害、対戦車火力、火砲火力および航空火力を組織化して戦うようになった。ロシア軍は攻撃されたからといって、すぐに後退することも少なくなった。
戦争開始から時間の経過とともに、ロシア軍の中に戦う意思も生まれてきているのも事実のようだ。
C ロシア空軍による地上作戦支援の強化
ロシア空軍は2022年の5月から、都市攻撃から地上軍の支援攻撃(近接航空支援)に作戦を変更した。
それは、ウクライナ軍の6月反転攻勢の前からであった。ロシア空軍戦闘機の爆撃は、ウクライナ軍の防空ミサイルの外から実施しているので、その戦闘機を撃墜できない。
ウクライナ軍にとっては、ロシアの戦闘機になすすべがほとんどないのだ。「F-16」戦闘機が供与されて、長射程空対空ミサイルでロシア軍機を撃墜する方法がある。
12月25日に一度、長射程防空ミサイル(おそらくパトリオットミサイル)を前線に近づけたのか、あるいは「Su-30」×2機(1機は分析中)、「Su-34」×2機がウクライナの防空ミサイル圏内に入ったためか、撃墜できた。
だが、その後は再び警戒され、防空ミサイルの射程内には絶対に入らなくなったために、撃墜できなくなった。
D ロシアのミサイルによるウクライナ国内の軍事施設等への攻撃
ロシア軍爆撃機から発射される巡航ミサイルや弾道ミサイル、地上発射の弾道ミサイル攻撃によって、都市や軍事施設が攻撃された。
多数弾による飽和攻撃によって、ウクライナ軍の防空ミサイルによる撃墜率が低下している。
ウクライナ軍の軍事施設も詳細は不明だが、破壊されていると考えてよいだろう。
E ロシア軍の無人機攻撃の増加
ロシアの無人機は2023年2月に枯渇してしまうのではないかという英国の予想があった。
しかし、ロシアはその後すぐにイランの自爆型無人機を導入した。これらの無人機は、都市と地上部隊の攻撃に使用されている。
それらは99%がイラン製であり、無人機攻撃数は著しく増加している。ウクライナは、この自爆型無人機を撃墜しており、その率は80%に達している。
Fウクライナの戦闘能力を低下させている弾薬不足
ウクライナの弾薬消費量が米欧の弾薬製造量に追いついていない。
ウクライナの報道官の発表では、ウクライナに供与するとしていた弾薬量を提供できない、あるいは契約した時期までに間に合わないという。
どれほど不足しているのかという実態は分からないが、攻勢作戦を継続することに、最も大きな影響を与えたとされている。
アウディウカで無謀な突撃を阻止できないのは、弾薬が不足しているためなのだろう。
2.ウクライナ軍の戦いぶり
地上戦で注目されているのは、ウクライナの反転攻勢が膠着していること、また東部・北部戦線でのロシア地上軍の兵士の命をないがしろにした猛攻でウクライナ軍の陣地の一部が占拠されていることである。
また、ウクライナはロシアに攻撃されて現在の接触線を守り切れないのではないか、という見方も出てきている。
ウクライナ軍の戦いぶりについて、改めて注目して分析する。
@ドネツク州の東部戦線やハルキウ州やルハンシク州の北部戦線でのロシア地上軍の攻勢では、大量の兵員を投入し、兵士の命を無視して突撃させている。
その攻撃は3か月間続いているが、今でもアウディウカの要塞は陥落していない。
プーチン大統領としては、ドネツク州の全域を占拠したいはずなのだが、その手前のアウディウカの戦いで止まっている。ウクライナ軍はロシア軍の猛攻を凌いでいるのだ。
Aウクライナ軍海兵部隊の徒歩兵は、舟艇を使ってドニプロ川を渡河し、敵岸に今なおとりついている。
ロシア軍の攻撃を受けても、その地を放棄することなく残って戦っている。この地があることによって、へルソンへの渡河作戦の足掛かりを保持しているのだ。
そして、へルソンからクリミア半島への攻撃と占拠の可能性を残している。
B黒海艦隊司令部はクリミア半島にあるセバストポリ港にあった。
海軍の戦いでは、ウクライナ軍は、無人艇・無人機・巡航ミサイルでクリミア半島の海空軍基地やエネルギーインフラを叩いている。
潜水艦を含む多くの軍艦が破壊された。その結果、ロシア黒海艦隊主力は、クリミア半島のセバストポリ港を離れ、ロシア国内のノボロシクス港まで撤退している。
そして現在も、ウクライナの無人艇が自由に活動することにより、ロシア黒海艦隊の軍艦は、クリミア半島の東域の黒海に進出ができなくなっている。
Cウクライナは、ロシアの無謀な攻撃を撃退して、多くの兵員・兵器を殺傷・破壊している。
ロシアは2023年10月から、東部・北部の戦線で無謀な攻撃を実施した。それにより、甚大な損失を出している。
特に、侵攻開始時期から見ると、2023年11月と12月には、最も大きな損失が出ている。
兵士の損失は、直接ロシア軍の兵力不足となり、士気を大きく落とす。
このような戦い方をこれから先、継続することは難しいだろう。ロシア大統領選挙までは、あと1回できるかどうかであろう。
3.ロシアの兵器生産能力の欠如
@多くの兵器損失を補うための増産は難しい
ロシアは、いったん廃止または縮小した軍事工場を再び稼働させて、生産を増やそうとしている。
しかし、いったん生産ラインを止め、廃止したものを簡単に元に戻すことはできない。
製造する機械がなくなっていたり、あるいはその機械に必要な部品が不足したりしていれば、まず生産機器から作り直さなければならない。そう簡単ではないので多くの期間が必要になる。
ロシアは、戦争を開始する時に、多くの損失を想定してはいなかった。
短期決戦であり、損失が出ても、現有装備だけで十分だと考えていただろう。そのため、生産力を著しく増加させることはできてはいない。
ロシアが今、戦車・歩兵戦闘車・火砲を補充しているのは、保管してあったもので、保存状態がいいものから改修している可能性が高い。
その際に、部品の共食いを行っていると考えられる。
プーチン大統領がはっぱをかけて増産することを命令しているが、ロシア地上軍の兵器が急速に増加しているわけではなく、欠品の補充数量は少ないようだ。
歩兵突撃を多用しているのは、兵器が少なくなってきているからだと見てよいだろう。
さらに、ロシアが発射する自爆型無人機は、2023年5月以降、99%がイラン製である。ロシア製は1%にも満たない。
現在、ロシアは北朝鮮の砲弾やミサイルを使用している。これも自国生産では十分な兵器を製造できないからと見てよい。
ウクライナ空軍発表をみていると、ロシアのミサイルが攻撃の途中でウクライナに達せずにロシア領土に落下しているという。
最近、この情報が散見されるようになった。また、まれにロシア軍機が爆弾を友軍地点に落とすという情報もある。
パイロットの技能の低下ともいわれているが、急ピッチで製造した爆弾や他国から調達した爆弾に欠陥があると考えられる。
4.ウクライナの攻勢を成功させる展望
ウクライナは、攻勢作戦をいったん終息させて防勢行動に移っている。
これから再び攻勢に移るのは、非常に難しいことだ。今後、防勢から攻勢に再び転じて、クリミア半島を占領することは可能なのか。
ロシア軍は大量の兵器を保有していたが、多くの損失を出してしまい、それを十分に補充できる能力はない。
一方、ウクライナは、もともと保有兵器は少なかったが、米欧の兵器供与を受けて戦力をアップしてきた。それでも、それらが損失し、ウクライナ軍の大きな痛手になっている。
ザポリージャ州の南部戦線では、攻勢時に獲得した地域はいまだ奪還されてはいない。
へルソン州の西部戦線では、ドニプロ川を渡った部隊がロシア軍に追い落とされずに残っている。
橋頭堡を作る準備はできていると評価してよい。
5個海兵旅団が、渡河作戦の準備をしていたはずだ。その戦力はすべてではないが、大部分が残っているだろう。渡河作戦は、実行が可能だ。
ロシア軍は、渡河したウクライナ軍を完全に追い出したかったはずだ。ロシア軍は、できる限り、追い出すために努力したはずだ。
意志はあったが、実行はできなかった。これが、ロシア軍の今の限界なのである。
防勢転移から攻勢に転移し、ウクライナ軍海兵旅団が渡河するのは、ウクライナにF-16戦闘機が供与されて、実際に作戦ができるようになってからだ。
ウクライナの作戦に、ロシアは航空攻撃を主体に反撃に出る。そのほか自爆型無人機攻撃、ミサイル攻撃、砲撃を行ってくるだろう。
ウクライナのF-16は、まず妨害してくるロシア戦闘機を空対空ミサイルで撃墜する。そして、渡河を妨害してくる地上軍を航空攻撃で撃破する。
ロシアもウクライナも、無人機攻撃とミサイル攻撃を行うだろう。
反転攻勢を始めてから、ロシア戦闘機にかなり痛めつけられた。F-16が戦えば、その妨害のほとんどがなくなるだろう。
ウクライナ軍渡河作戦を妨害するロシア戦力を撃退できるかどうかが、ウクライナの攻勢を成功させるカギとなる。
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