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米国債の格下げ 信頼揺らぐ大国への警鐘/毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20230808/ddm/005/070/065000c
超大国への信頼が揺らいでいることを示すものだ。
世界で最も安全な資産とみなされてきた米国債の格付けが最高位から引き下げられた。大手格付け会社のフィッチ・レーティングスが発表した。巨額の借金を抱える財政に強い懸念を示した。
米国債は、日本など各国の政府や金融機関が大量に保有している。格下げで価格は下落し、損失が生じるリスクが高まった。金融市場で不安が広がり、日米欧は同時株安に見舞われた。
米政府は「経済は力強く、国債も安全だ」と反論している。だが今後のかじ取りを危ぶむ警鐘として重く受け止めるべきだ。
大型の景気対策を繰り返した結果、借金は国内総生産(GDP)を上回る規模に膨らんだ。格付け最高位のドイツがGDPの7割未満に抑えているのと比べると、悪化は歴然としている。
与野党の激しい対立による政治的混乱が財政不安を高めている。
政府の借金限度額を定めた債務上限ルールを巡り、引き上げを求めるバイデン政権と反対する共和党の交渉が難航した。大統領選をにらんだ駆け引きに終始し、資金不足で国債を償還できなくなる「デフォルト」寸前に陥った。
最終的に妥協したが、債務上限の効力を一時的に停止しただけだ。再び政争の具に使われ、デフォルト懸念が高まる恐れがある。
信頼が低下した背景には、米国の政治や経済が近年、不安定さを増していることがある。
世界的な金融危機を引き起こした2008年のリーマン・ショックは米国が震源地だった。その影響が尾を引いていた11年には、今回とは別の格付け会社によって米国債が初めて格下げされた。
貧富の差も拡大し、社会の分断が深まった。「米国第一」を掲げたトランプ前政権以降、与野党は支持者固めを優先する内向きの姿勢を強め、対立に拍車を掛けた。
基軸通貨として使われているドルの信用も揺らぐ事態になってしまうと、金融市場が混乱しかねない。インフレに苦しむ各国の景気に大きな打撃を及ぼす。
米国には、世界経済を安定させる責務がある。国際社会全体の利益を考慮して、政策を実行していかなければならない。
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