科学では消えて無くなったといい、宗教では天国だか地獄だかに行ったというが、どちらも嘘で、人間という小さく短い時間を終えただけで、それ以外の永遠無限の存在に戻っただけで、我々の先祖もコロワクウクの犠牲になった者も同じで、悲しむなとは言わないが、それ以上に彼らはどうなったのか、宇宙空間と悠久の時間を考え併せながら、これ以上考えると常識人として日常生活を遅れなく恐れがあるという不安を感じるところまで突き詰めて考える事で、ペットロスになった飼い主によくいる虹の橋を渡ったという美しいところでやめては駄目で、故人の部屋に土足で上がる位のところまで考えてみる事で、そこまで考えると他人には上手く言えないし、人間の姿の故人のイメージが消えて寂しい思いもあるが、人間の姿の前の姿に戻って達者でやっている事は実感でき、悲しみたくても悲しめなくなっている自分を発見する筈である。
そして、自分も死んだら彼らのところに行くのではなく、彼らのように人間になる前の状態に戻ると分かる筈で、味気なさとセットで生老病死の四苦八苦や喜怒哀楽に振り回されぬ自分になる事である。 　

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