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停戦合意を壊し、ゼレンスキーを窮地に追い込んだのはバイデン政権のネオコン
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202305050001/
2023.05.05 櫻井ジャーナル
クレムリンが2機のドローン(無人機)に攻撃を受けた直後にウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領はフィンランドを訪問、5月3日にはフィンランドのほかスウェーデン、ノルウェー、デンマーク、アイスランドの首相と会談した。記者会見で彼はウクライナがウラジミル・プーチン露大統領やモスクワを攻撃したとするロシア側の主張を否定した。
ロシアのトリー・ペスコフ大統領報道官は5月4日、攻撃目標を決めたのはアメリカ政府であり、ウクライナ政府は命令を実行しただけだと語り、アナトリー・アントノフ駐米露大使は「もしドローン(無人機)がホワイトハウス、議会、あるいは国防総省に突入した場合、アメリカ人はどのように反応するだろうか?」と問いかけ、「罰は厳しく、避けられない。」と語っている。適切と思われる場所と時期に報復する権利を留保するとペスコフは宣言した。
昨年2月24日にロシア軍がウクライナの軍事基地や生物化学兵器の研究開発施設を巡航ミサイルなどで攻撃し始めた直後、イスラエルの首相だったナフタリ・ベネットはアメリカと調整しながら停戦交渉の仲介に乗り出した。
3月5日にベネットはモスクワでプーチンと数時間にわたって会談、ゼレンスキーを殺害しないという約束をとりつけた。その足でベネットはドイツへ向かい、オラフ・シュルツ首相と会っている。ウクライナの治安機関SBU(事実上CIAの下部機関)のメンバーがキエフの路上でゼレンスキー政権の交渉チームに加わっていたデニス・キリーエフを射殺したのはその3月5日だ。
ベネットによると、恐怖から掩蔽壕に隠れていたゼレンスキーはロシア政府がゼレンスキーを殺害しないと保証したことを確認した2時間後にゼレンスキーはオフィスで「私は恐れない」と宣言したという。
アンドレイ・パルビーと同じようにウクライナのネオ・ナチを率いてきたドミトロ・ヤロシュはウクライナ軍最高司令官の顧問。この人物はドロボビチ教育大学でワシル・イワニシン教授の教えを受けているが、この教授はKUN(ウクライナ・ナショナリスト会議)の指導者グループに所属していた。
KUNを組織したのはOUN-B(ステパン・バンデラ派)の人脈で、その指導者はバンデラの側近だったヤロスラフ・ステツコ。その妻にあたるスラワがKUNを率いていたが、ヤロスラフが1986年に死亡してからOUN-Bの指導者にもなった。スラワは1991年に西ドイツからウクライナへ帰国している。
スワラは2003年に死亡、イワニシンは2007年に死亡する。イワニシンの後継者に選ばれたのがヤロシュ。そのタイミングで彼はNATOの秘密部隊ネットワークに参加したと言われている。2007年5月にウクライナのテルノポリで開かれた欧州のネオ・ナチや中東の反ロシア・ジハード主義者を統合するための会議で議長を務めた。
ジハード主義者とはサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団を中心とする人びと。「原理主義者」と言われることもあるが、イスラムの思想に傾倒しているとは言えない。
NATOの秘密部隊は第2次世界大戦の終盤にアメリカとイギリスの情報機関が組織したゲリラ戦部隊「ジェドバラ」を源流とする。大戦中、西ヨーロッパでドイツ軍と戦っていたのはレジスタンス。その主力はコミュニスト。ジェドバラはレジスタンス対策で作られたのだ。その人脈は大戦後も生き続け、西側連合秘密委員会(CCWUまたはWUCC)が統括していた。
大戦後、アメリカの情報機関OSSは解散になるが、やはり人脈は生き続けて極秘の破壊工作機関OPCになる。OPCで活動した重要人物のひとり、ジェームズ・バーナムはネオコンが誕生する際に重要や役割を果たした。1952年にはその機関が核にしてCIA内部に「計画局」が設置された。その後、この秘密工作部門は肥大化、CIAを事実上乗っ取る。
その一方、アメリカやイギリスの支配層は1949年4月、ヨーロッパを支配するためにNATO(北大西洋条約機構)を創設した。創設時の参加国はアメリカとカナダの北米2カ国に加え、イギリス、フランス、イタリア、ポルトガル、デンマーク、ノルウェー、アイスランド、ベルギー、オランダ、そしてルクセンブルクの欧州10カ国だ。
NATOの初代事務総長に就任したヘイスティング・ライオネル・イスメイはウィンストン・チャーチルの側近で、NATO創設の目的について「ソ連をヨーロッパから締め出し、アメリカを引き入れ、ドイツを押さえつける」ことにあると公言している。ヨーロッパですでに作られていた破壊工作部隊はNATOの秘密部隊として活動し始めた。
秘密部隊は全てのNATO加盟国で設置され、それぞれ固有の名称がつけられている。イタリアのグラディオは有名だ。こうした秘密部隊は活動すべてが米英の情報機関、つまりCIAとMI6がコントロール、各国政府の指揮下にはない。
ウクライナの軍事組織に大きな影響力を持つヤロシュが所属していると言われているNATOの秘密部隊は各国政府の指揮下にはなく、ゼレンスキーが指揮しているわけでもない。米英情報機関の命令で動くということだ。
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