★阿修羅♪ > 戦争b24 > 449.html
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ ★阿修羅♪
G7 vs BRICS – レースの始まり(耕助のブログ)
http://www.asyura2.com/22/warb24/msg/449.html
投稿者 HIMAZIN 日時 2023 年 3 月 31 日 18:21:12: OVGN3lMPHO62U SElNQVpJTg
 


https://kamogawakosuke.info/2023/03/31/no-1745-g7-vs-brics-%e3%83%ac%e3%83%bc%e3%82%b9%e3%81%ae%e5%a7%8b%e3%81%be%e3%82%8a/

No. 1745 G7 vs BRICS – レースの始まり

投稿日時: 2023年3月31日

BRICSがPPP調整後の世界GDPでG7を上回る

あるエコノミストがIMF報告書の水面下を掘り下げていったところ、西側諸国が自分たちの世界的な経済力に対する誤った自信をなくすような衝撃的なことを発見した。

by Scott Ritter

昨年夏、ドイツはガルミッシュパルテンキルヒェン近郊のエルマウ城に、世界で最も影響力のある経済大国を自任するG7(グループ7)が集まり年次総会が開かれた。その焦点は、追加制裁によるロシアへの懲罰、ウクライナへのさらなる武装化、そして中国の封じ込めだった。

それと同じ時、中国はビデオ会議でBRICS経済フォーラムの会合を開催していた。ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカで構成される、いわゆる発展途上国と呼ばれるこの国々は経済的な絆の強化、国際的な経済発展、そしてG7の逆効果とされる政策にどう対処するかに焦点を当てた。

2020年初頭、ロシアのセルゲイ・リャブコフ外務副大臣は、国際通貨基金(IMF)による購買力平価(PPP)計算に基づき、同年末には世界全体に占めるGDPの割合においてBRICSがG7を抜くだろうと予測した{1}。

(購買力平価(PPP)によるGDPは、その国で流通している製品やサービスの合計を米国の価格で販売されているかのように再計算することで、単純なGDP計算よりも経済力の比較をより正確に反映するものである)。

その後、パンデミックが発生し世界経済がリセットされたことで、IMFの予測は無意味なものとなった。世界はパンデミックからの回復に集中し、その後2022年2月にロシアがウクライナに侵攻した際に欧米が行った大規模な制裁の影響に対処することになった。

G7はBRICSの経済的挑戦に耳を傾けることができず、ジョー・バイデン米大統領の政権のマントラとなった「ルールに基づく国際秩序」の擁護を固めることに注力した。

誤算

ロシアのウクライナ侵攻以来、G7を中心とするロシアの侵攻を非難し経済的制裁を求める側と、ロシアの行動を支持せず制裁にも加わらないという微妙なスタンスをとるその他(BRICSを中心とする)というイデオロギーの分裂が世界を襲った。このため世界経済の現状を把握する上で、知的な空白が生まれた。

米国とそのG7パートナーは、制裁がロシア経済に与える影響と欧米を襲う反動との両方を誤算したことを今では認めている。

メイン州の無所属上院議員であるアンガス・キングは最近、次のように述べた{2}。

…1年前にこれが始まったとき、制裁がロシアを麻痺させるという話ばかりだった。ロシアは破産し、路上で暴動が起きるだろうと言われていたが、実際そうはならなかった。間違った制裁だったのだろうか?うまく適用されなかったのだろうか?私たちはロシアが制裁を回避する能力を過小評価していたのだろうか?なぜ制裁体制がこの紛争に大きな役割を果たさなかったのだろうか?

IMFは、この制裁の結果、ロシア経済が少なくとも8%縮小すると計算していたことに注目すべきである。実際の数字は2%で、ロシア経済は、制裁にもかかわらず、2023年以降は成長すると予想されている。

このような誤算は、世界経済やG7とBRICSが果たすそれぞれの役割に関する欧米の考え方と連動している。2022年10月、IMFは従来のGDP計算を中心とした毎年恒例の世界経済見通し{3}(WEO)を発表した。そのため主流の経済アナリストは、2022年夏にBRICSが打ち出した政治的挑戦にもかかわらず、G7が依然として世界経済の主要ブロックとして強固な地位を保っているとIMFが計算していることに安心していた。

2023年1月、IMFは2022年10月のWEO{4}の更新版を発表し、G7の強い立場を補強した。IMFのチーフエコノミストであるピエール=オリヴィエ・グランシャによると、「見通しに対するリスクのバランスは依然として下方に傾いているが、10月のWEOよりも不利な結果に偏っていない」であった。

このポジティブな助言により、欧米の主要な経済アナリストは、アップデートに含まれているデータを深く掘り下げなかった。私は保守的な編集者が「古いデータ」から現在の関連性を引き出そうとすることに消極的であることを証明できる。

幸い、「世界経済と金融市場の分析にトップダウンのアプローチを採用するブティック型マクロ経済リサーチのブティック」と自称するAcorn Macro Consultingのリチャード・ディアスのような経済アナリストもいる。ディアスは、IMFのバラ色の見通しを福音として受け入れるのではなく、アナリストが本来行うべきこと、つまりデータを掘り下げて関連する結論を導き出すことを行った。

IMFのWorld Economic Outlook Data Base{5}を深掘りした結果、ディアスは、世界のGDPに占めるPPP調整後の割合をG7とBRICSで比較分析したところ、BRICSがG7を上回るという驚くべき発見をしたのである。

これは予測ではなく、達成された事実の表明だった。BRICSはPPP調整後の世界GDPの31.5%を占めていたのに対し、G7 は 30.7%であった。G7にとってさらに悪いことに、予測されたトレンドはこの2つの経済圏の間のギャップが今後ますます拡大することを示していた。

BRICSの経済力が加速度的に高まっている理由は、主に次の3つの要因によると考えられる。

* COVID-19のパンデミックがもたらす影響

* ロシアのウクライナ侵攻に伴うG7諸国によるロシア制裁の反動とG7の経済政策に対する世界の途上国の憤りの高まり

*G7は優先順位として、経済成長を支援するという純粋な思いよりも、植民地支配後の傲慢さに根ざしていると感じられた。

成長格差

BRICSとG7の経済力が、それぞれ中国と米国の経済に大きな影響を受けていることは事実である。しかし、これらの経済フォーラムの他のメンバー国の相対的な経済軌道を無視することはできない。BRICSの大半の国々の経済見通しが今後数年間は力強い成長を示しているのに対し、G7諸国は、現在のロシアへの制裁という自業自得もあり、低成長、あるいは英国の場合はマイナス成長となっており、この傾向を覆す見通しはほとんど立っていない。

また、G7の加盟国が横ばいであるのに対し、BRICSはアルゼンチンやイランが加盟申請し、サウジアラビア、トルコ、エジプトなど地域の経済大国が加盟に関心を示しており、拡大傾向にある。さらに、イランとサウジアラビアの関係を正常化させた中国の外交的成果も、この潜在的拡大をより爆発的なものにしている。

米ドルの世界支配が続くという見通しが薄れ、ロシアと中国が推進するユーラシア大陸横断経済同盟の経済的可能性も加わり、G7とBRICSは相反する軌道に乗った。BRICSは、PPPだけでなく実際のGDPでも今後数年でG7を追い抜くはずである。

しかし、主流の経済アナリストがこの結論に達するのを期待してはいけない。リチャード・ディアスやAcorn Macro Consultingのような、古いデータから新しい意味を見出そうとする異端児がいるのはありがたいことである。

Links:

{1} https://panpacificagency.com/news/russia/01/15/according-to-imf-forecast-gdp-of-brics-countries-to-overtake-g7-in-2020-russias-deputy-fm/

{2} https://www.king.senate.gov/newsroom/press-releases/king-questions-experts-on-smarter-sanctions-to-fight-russian-war-machine

{3} https://www.imf.org/en/Publications/WEO

{4} https://mediacenter.imf.org/news/imf—imf-world-economic-outlook-january-2023-update/s/46e363bf-e563-4b35-80b7-2bda96f6ec39

{5} https://www.imf.org/en/Publications/WEO/weo-database/2022/October


https://consortiumnews.com/2023/03/22/scott-ritter-g7-vs-brics-off-to-the-races/  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
1. 2023年3月31日 21:30:52 : 9a4XYJrnDY : Q0QweC45UlAzb1E=[1135] 報告
今どき、G7、って何の意味合いか。
2. 2023年3月31日 22:24:56 : I5lgXglAkc : T0YwajB3MlhNNWM=[130] 報告
興味深い図だ。

3つの要因は、どうも違うと思う。昨日や今日始まったことではなく、2008年にはもう顕在化していたように思う。ルイスの転換点をBRICSが揃って超えたということか。

3. 2023年4月01日 02:04:06 : Nf2PcZ7ZZc : Z2E4eW1QcUxVaFU=[891] 報告
「これは予測ではなく、達成された事実の表明だった」ってのは、言い得て妙ですね。もう、BRICSはG7を超えている、と。

しかも今は、BRICSよりもより大きなスケールの、SCOであり、"The West"に対する"The Rest"ですからね。中東やアフリカ、南米も、米国から離れて中露に与した。

そしてもう一つ。世界の統計において、ロシアの国力が故意に過小評価されている。購買力平価ベースで考えるなら、あの人口・戦力・技術力に資源を考えると、表向きのGDPよりはるかに強大なんですよね。それでも中国には勝てないけど。

あとは、故意に水増しされた米国の国力もあわせて考えると、やはり西側諸国の未来はあんまり明るくないですね。世界を騙しつづけないと、もう維持すら満足にできない末期症状ですよ。それももう終りでしょうけどもね。

4. 2023年4月01日 02:08:27 : l4ldmvNJnr : SzA0R0Y4aDJPYms=[1] 報告
アメリカを中心にG7でロシア経済を国際ドル決済システムSWIFTから切り離した事でロシアには壊滅的な経済混乱(中東イラクで数十万人が亡くなったとされる経済封鎖レベル?)が発生、めでたくロシアはアメリカに御免なさいしてロシアの資源はG7に分配される事となるはずだった。

ところがロシアにはあまり効果無く、資源をこれまで通り売ってもいいけど支払いはドル以外で、口座はロシアの銀行に作り、そこに入金する事と言ってきた。この戦争の第一幕はこの時点で終了。アメリカとG7は負けた。

第二幕は発表当時は嘘扱いされていた極超音速ミサイルを実戦で使いウクライナ内にあった核戦争に耐える地下シェルターを攻撃、施設に詰めていた西側軍事高官を含む300人あまりを排除したとされること。また、先日同時に六発の極超音速ミサイルを発射してみせた事。第一次世界大戦の勝敗は戦車が決した、第二次世界大戦の場合は制空権だった。世界ににらみを利かせる為にアメリカは複数の原子力空母を所有しているけれど、低い高度を極超音速で突入角度を変えながら着弾するミサイルは止められない。たった一発のミサイルで原子力空母は撃沈される可能性が高い。また、アメリカの極超音速ミサイル開発も間に合いそうにない。負けを認めて停戦交渉に入るか核の交換をする以外に選択肢はなさそうだ。アメリカが負けを認めるとペトロダラーの終わり、基軸通貨国の恩恵も消失。G7は経済混乱に陥りそうな気がする。

今回の顛末で一番得をしそうなのは中国だ。中国には10億を越える民がいて、彼らに先進国の生活をさせる為にはエネルギーも資源も足りない。欧米や日本を市場から追い出し、それを自分達で使うしかない。世界一の商品資源輸出国であるロシアとG7がうまいこと対立してくれたし、その事でBRICSの結束も強くなった。中東の国々とも歴史的な進展があった。

戦争が起こる原因は一つではなく、エネルギー危機もその一つらしい。第一次世界大戦はイギリスが安価な石炭を堀尽くした時に始まり、第二次世界大戦はドイツが安価な石炭を堀尽くしソ連にそれを求めて突き進んだ。

今の中国の商品生産力はアメリカとEUを合わせたものより大きいそうで。中国の成功は安い人件費にあるような言われ方をするけれど、安価な石炭が大量にあってそれを使えたと言う側面もあったのだと思う。海を越えて日本にPM2.5が飛んでくるぐらい大量に燃やして、安いエネルギーに支えられた安い商品を大量に作った。最近は安価な石炭を堀尽くして経済を回すのが難しくなりつつあって。感染症を口実に都市封鎖をして節約しているのではないかとか思ったりする。

そんなわけで絵を描いているのは中国なのではないかとか思えてくる。アメリカの中国制裁の詰めの甘さみたいな事もこれで説明できそうだ。やはり中国人はハンパなく賢く策士であるのかもしれない。日本はどうなってしまうのだろうとか思う。霞が関のスーパーエリートは中国のスーパーエリートと対等に対局を打てるのだろうか。

最近改めて不吉なDeagelの2025予測を眺めて。やはり日本も人口が半分になってG7の富裕層が国を捨てて中国のお膝元の日本に逃げてくるのかなあとか思ったりした。

また、先進国は金融が不安定になって来ていて。いざという時はCBDCに切り替えて乗りきる算段であるようにFRBや日銀のアナウンスを聞いていて思うのだけれど。G7内はそれで決済が出来てもBRICSの資源国や中東の産油国は笑いをこらえながら「それは通貨ではない」と受け取りを拒否するかもしれない。その場合、ほとんどの資源を買い入れることが出来ず、中国の工業製品も買えない事態になって。外貨準備の喪失共にお手上げになってしまう。この場合Deagel予測は核の交換なしに実現しそうだと思えた。

5. 2023年4月01日 11:51:35 : GMaEkzkj4k : Y2RSb21aUzJYa0k=[1] 報告

BRICSだって結局金持ちが支配するんじゃないか、アホ。(笑)

6. 2023年4月01日 22:27:52 : qMxOFeQfo6 : MFJocjBsZU9QMy4=[209] 報告
ある意味では、ロシアはG8から追い出されて良かったな。
7. ангел T[57] hHCEfoRzhHWEfCBU 2023年4月02日 10:01:57 : z0NvU6BHks : RUQzSXZCVktjVDI=[84] 報告

>>6 さん

スラブ人の厄介な性格、それは粘着質と忍耐強さおよび正教徒故の真面目さ、そして見誤った米英。

ドル覇権の終焉、天然資源の無いドイツ・フランス・日本?がG7から離反して破局の運命。

G8から追い出されたプーチン大統領の怨念なのねぇ〜。

そんな貴方にも神のご加護を!

▲上へ      ★阿修羅♪ > 戦争b24掲示板 次へ  前へ

  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
最新投稿・コメント全文リスト  コメント投稿はメルマガで即時配信  スレ建て依頼スレ

▲上へ      ★阿修羅♪ > 戦争b24掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
戦争b24掲示板  
次へ