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習近平主席が来週にも露国を訪問、その後に動員で集めた戦力が投入される可能性
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202303140000/
2023.03.14 櫻井ジャーナル
中国の習近平国家主席は来週にもロシアを訪問、ウラジミル・プーチン露大統領と会談すると伝えられている。2月22日に王毅がモスクワを訪れた際、プーチンは習国家主席のロシア訪問を期待していると伝えていた。現在、王は中央外事工領導弁公室の主任。つまり中国の外交部門で中心的な役割を果たしている人物だ。
ウクライナでは戦略的に重要なバフムート(アルチョモフスク)をロシアの傭兵部隊ワーグナー・グループが攻撃している。すでに包囲、中心部に向かって進んでいるが、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領から「死守」を命令されているウクライナ軍の兵士が激しく抵抗しているようだが、大勢に影響はないだろう。
バフムートにおける戦闘をゼレンスキー政権やアメリカ/NATOはドイツ軍が敗北した「スターリングラード」に準え、反撃が始まる印象を広めようとしているが、言うまでもなく、両ケースは根本的に違う。
スターリングラードの戦いはドイツが1941年6月に始めたソ連に対する侵略戦争のひとつの結果。この作戦にアドルフ・ヒトラー政権は300万人以上を投入、西部戦線に残ったのは90万人だけだと言われている。西側からの攻撃を想定しているとは思えない作戦を命じたのはヒトラーだ。
7月にドイツ軍はレニングラード(現在のサンクトペテルブルク)を包囲、9月にはモスクワまで80キロメートルの地点まで迫る。10月3日にヒトラーはソ連軍が敗北するという見通しを口にした。同じ頃、ウィンストン・チャーチル英首相の軍事首席補佐官だったヘイスティングス・イスメイは3週間以内にモスクワは陥落すると推測している。(Susan Butler, “Roosevelt And Stalin,” Alfred A. Knopf, 2015)
しかし、ドイツ軍はレニングラードを制圧できず、1942年1月にモスクワでソ連軍に降伏した。スターリングラード市内へ突入したのは8月になってからだ。つまりスターリングラードで戦況が逆転したわけではない。11月にソ連軍が猛攻撃を開始、ドイツ軍25万人はソ連軍に完全包囲され、1943年1月に降伏した。ちなみに、バフムートで包囲されているのは戦力を集中させているウクライナ軍だ。
アメリカ/NATOが新たなバルバロッサ作戦を始めたのは1990年代のことである。NATOを東へ拡大させ、2014年2月にウクライナを侵略したのだが、東部や南部の住民はクーデターを拒否、クリミアはロシアの保護下に入り、ドンバスでは内戦が始まった。
この内戦で勝利するためにアメリカ/NATOは8年かけてキエフ政権の軍事力を増強した。ミンスク合意はそのための時間稼ぎだったとアンゲラ・メルケル元独首相やフランソワ・オランド元仏大統領は語っている。
アメリカ/NATOがドンバスに対する大規模な軍事侵攻を昨年3月に始めようとしたことを示す文書をロシア軍は回収しているが、その計画が実行される前にロシア軍が動いた。ロシア軍は昨年2月24日に巡航ミサイル「カリブル」などでウクライナ軍の基地や生物化学兵器の研究開発施設などを攻撃しはじめたのだ。それ以降、アメリカ/NATO/ウクライナは劣勢のままである。
ウクライナでの敗北が自分たちの破滅に直結するネオコンはゼレンスキー政権にロシアとの話し合いを止めるように命令、昨年3月5日にはゼレンスキー政権の交渉チームに加わっていたデニス・キリーエフをウクライナの治安機関SBUがキエフの路上で射殺している。
その一方、アメリカ/NATOは大量の兵器を供給、その中にはアメリカのHIMARS(高機動ロケット砲システム)、イギリスのM270 MLRS(M270多連装ロケットシステム)、フランスのカエサル155mm自走榴弾砲、最近ではドイツの主力戦車レオパルト2をポーランドが提供している。またJDAM-ER(射程延伸型統合直接攻撃弾)をアメリカ政府が渡していたことも明らかになった。こうした軍事支援が行われているにもかかわらず、戦況に大きな変化は見られない。
しかし、投入されているロシア側の戦力が十分でないことは確かなようだ。その不十分な戦力でロシア軍は戦ってきた。昨年、ロシアの戦闘部隊はハリコフやヘルソンから撤退したが、これは戦力に合わせてのことだったのだろう。撤退した後に入ってくるウクライナ軍を砲撃やミサイルで攻撃できるという判断もあったと見られている。つまりトラップだ。ロシア側は撤退した部隊をバフムートへ移動させたと言われている。
そうした中、ロシア政府は昨年9月21日、部分的動員を発表した。30万人から40万人が集まったと言われているが、その大半は軍事訓練に回されている。準備が整うまでに半年は必要だと言われているので、3月に訓練は終わると見られている。つまり、習近平国家主席がロシアを訪問した後、戦線へ投入される可能性がある。
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