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※画像等はリンク先参照。
EUは更なる制裁を推進しているが後で痛い目に遭うだろう
2022年10月5日
Moon of Alabama
ロシア軍のウクライナ侵攻2日前の2月22日、アメリカとEUはロシアに多数の制裁を課した。彼らは「欧米」に投資したロシア資金約3000億ドルも没収した。制裁はEUとアメリカの間で交渉され、数カ月以上前から準備されていた。
数週間以内にロシアを破産させることが狙いだった。制裁の背後にいる勘違い連中は制裁がロシア経済がどれほど大きいか証明するとは思いもよらなかったのだ。制裁はどんな面でもロシアに悪影響を与え損ねたが、その結果ヨーロッパのエネルギー不足を招き既に高いインフレ率を押し上げた。ロシアでインフレは下がっており一般的経済数値は良い。今やより高いエネルギー価格はロシアの戦争資金調達に十分な収入を生み出している。
正気の関係者なら制裁は間違いで制裁解除はロシアを助ける以上にヨーロッパを助けると結論するはずだ。だがアメリカとヨーロッパの偽エリートはもはや正気で行動できない。その代わり連中は聞いたこともない実にばかげた制裁を強化している。
水曜日EUはロシア石油収入を制限する意欲的ながら試したことのない計画を推進した。
・・・
石油の世界価格が高いままなら、モスクワに対する制裁の新パッケージの一環としてEU交渉者がこの措置に合意した後、木曜日最終承認が得られると予想されるロシア石油に上限価格を課する欧州連合の取り組みは複雑になるはずだ。
この計画の下、ロシア石油輸出価格上限設定に同意する欧州連合代表やG7諸国や他の国々を含む委員会がロシア石油が売られるべき価格と、市場価格に基づいて変更する価格を決めるため規則的に会合する予定だ。
ロシア石油輸出価格上限設定に同意して最も影響を受けるはずの海洋国ギリシャ、マルタとキプロスには事業権益が維持されるよう保証したとEU会談に関与している数人の外交官が述べた。
ブロック外に輸出されるロシア石油に対する価格上限が彼らの出荷、保険や他の産業に影響を与える懸念のため、ロシアのウクライナ侵略以来欧州連合が採用した八項目の制裁パッケージをこれらの国々は阻止していたと外交官たちは述べた。
石油価格が高値で販売量はより少ないが、ロシアは何十億ドルも収入をかき集めている。先月G7が同意したバイデン政権が推進した広範な計画の一環としての価格上限はロシア石油価格を現在以下ながら原価以上にするよう意図している。アメリカ財務省は、価格上限はクレムリンから毎年何百億ドルも奪うと計算している。
貴重な商品の巨大企業に、その商品を一体どうやれば一般市場価格を下まわって売らせることができるだろう? 他のどこかからその商品を買える極めて強力な買い手カルテルなければ、成功裏に、そうすることは不可能だ。それは経済的に不可能だ。
この処置を効果的にしてロシア収入を削減するにはアメリカ、ヨーロッパと彼らの同盟諸国はロシア石油を大量に買うインドと中国に合意した価格で購入するよう説得する必要があるはずだ。協力的なパートナーとさえ価格上限実施は困難だろうと専門家は言う。
G7価格固定制度を支持する集団には石油を売らないとロシアは宣言した。それが中国とインドいずれも、EUとアメリカを除いた国々は、それを守ることに同意しないだろう。
考え全体がばかげており、何か実現するには余りに複雑だ。
新しい規則の下では、船主や保険会社を含めロシア石油出荷に関係する企業は、彼らが輸送を手伝う石油が価格上限かそれ以下で売られるのを保証する責任を負うはずだ。もしロシアがより高い価格で売るのを幇助する現場を彼らが捕らえられれば、制裁違反のかどで母国での訴訟に直面しかねない。
12月5日、ロシア原油は欧州連合の大部分の国で禁輸品となり、2月には石油製品が続くだろう。非EU国への出荷に対する価格上限は、ヨーロッパ石油通商停止への必要な補完物としてアメリカ財務長官ジャネット・イエレンに擁護されている。
EU合意の下、ギリシャ、マルタとキプロスは、ロシア石油を出荷し続けるのを許されるだろう。もし彼らが彼らの企業を価格上限適用の最前線にするのに同意しなければ、彼らはロシア石油貨物の輸送を禁止されるか、欧州連合外に出荷するのを保証させられたはずで、主力産業にとって莫大な打撃だ。
今ロシア石油を輸送しているタンカーの半分以上をギリシャが所有している。そして保険や再保険や信用状を含め、貿易を下から支える金融サービスは圧倒的に欧州連合とイギリスに本拠を置いている。
これはもちろんヨーロッパ企業を犠牲にして、石油輸送や関連金融サービス事業に参入するようにという他の国々への公開招待だ。
中国とインドは、この分野で市場占有率を増やすだろう。彼らの船はロシア石油を市場価格から常に交渉可能なロシア・リベートを引いた価格で買いたいとを望む人誰にでも輸送するだろう。ギリシャ船は無為に停泊させるか、インドや中国や他のアジアの油槽船が非常に忙しい中売り払われるだろう。中国の巨大保険会社は喜んで新たな世界サービス事業に参入するだろう。
ヨーロッパ官僚は愚かなアメリカの考えに同意し、これは何よりもヨーロッパの事業を傷つけ、ブリュッセルがいかなる行為主体性も放棄したもう一つの兆候だ。
今日石油の売り手カルテルであるOPEC+諸国は、彼らの毎日の生産高を200万バレル減少させるのに同意して、ばかげた制裁の考えと来る世界不況に反応した。これはサウジアラビアのロシアとの団結がなければ実現しなかった。サウジアラビアは予算資金調達のため一バレル80ドル以上の石油価格が必要なのだ。
9月26日、一バレル83ドルに下落していたブレント原油が一バレル93ドルに上昇した。
石油に対する世界的需要は一日約1億バレルだ。もし需要2%増が続けばOPEC+の生産縮小は大きな価格効果を持ち、簡単に一バレル100ドルになるだろう。
けれどもOPEC+は大幅な価格上昇ではなく安定した価格を誓約している。今日のOPEC+会議中にサウジアラビアのアブドゥルアジズ王子はこの表を示した。
年頭から原油以外のあらゆる形の炭素ベースのエネルギー価格はかなり上昇している。アブドゥルアジズ王子はこの図がOPEC+が責任を持って石油価格を管理していることを示すと主張した。EUは確かに同じことをしていない。
一方バイデン政権はアメリカの戦略的石油備蓄の量をほぼ半減させた。これはアメリカガソリン小売価格を下げ、民主党が政権を維持するためだ。
どちらもとるべき責任ある措置ではない。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2022/10/crazy-sanctions.html#more
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