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※画像等はリンク先参照。
ウクライナとメディアの様々な主張
2022年8月15日
Moon of Alabama
お勧め記事二つから、今日の記事を始めさせて頂きたい。
Naked Capitalismで、ランバート・ストレザーとイブ・スミスは、二週間前に、Twitterに、後にRedditと、Southfrontに複写が転載された海兵隊ガゼット(Marine Corp Gazett)に掲載されたウクライナでのロシア作戦に関する記事を論じている。
ウクライナにおけるのロシア軍「作戦」の海兵隊による評価だ(「戦争が行なわれている三領域全ての深遠な評価」)
数週間前、この記事が初めて掲載された際、素晴らしいと思って読んだ。キエフに対する初期のロシアの動きを、現実に即し、陽動作戦と描写している。私の見方も同じだ。陽動作戦は実際にキエフ占領するには余りに少数部隊で、政治的、軍事的な狙いだった。
政治的に、ロシアの停戦条件に早々に同意するよう、ウクライナ政府に圧力をかけたのだ。3月末、トルコでのロシア・ウクライナ間交渉での有望な成果で、これは、すんでの所で実現するところだった。その後、この交渉は、キエフでジョー・バイデンを代弁しボリス・ジョンソンが戦争継続要求で介入し、ゼレンスキーが即座に合意し阻止された。
軍事的に、陽動作戦は、ほぼ完璧な結果をもたらした。クリミア半島からのロシア軍がこの島を、陸橋で、ドンバスとロシアと、ほぼ無抵抗で接続し、ドニエプル河西側のヘルソンに大きな足場を獲得する間、約100,000人のウクライナ軍がキエフ周辺に縛り付けられた。
性急な陽動作戦は、ロシア側死傷者の形で大きな代償を払ったが、東と南の状況を確立し、ロシア側が最小限の死傷者で、ウクライナ軍を大量破壊することを可能にした。
キエフに対する陽動作戦が効果的でなくなると、ロシア軍は多くは戦わず、当初の陣地に戻った。ウクライナは、それを勝利と主張したが、しっかり計画され、実行された撤退と、ほとんど無関係だ。
海兵隊ガゼットが、この見方を確認する記事を掲載したのは注目に値する。一層注目に値するのは、ランバートが言うように、それに対するアメリカ・メディアの反響の欠如だ。
今日は8月14日だ。8月号の「Marinus」MCG記事は、遅くとも、7月29日から入手可能で、最初の掲載は日本だった。2番目の掲載は、8月9日、ロシア語の情報収集サイトだ。3番目は、8月12日、Redditだ。2週間経ったが、メディアは、集団的に、全く無視している。「タイムズ」は、どこで報じているだろう?「ワシントン・ポスト」はどこで報じているだろう? Foreign Affairsはどうだろう? The Atlanticは、どうだろう? 外交問題評議会CFRはどうだろう? 戦争研究所はどうだろう? 更に遠く離れたDefense Oneはどうだろう? The Driveは? 彼ら全員沈黙している。それにも拘わらず、この記事の見出しに載せた引用は、アメリカ海兵隊専門誌における、ウクライナとロシアの能力に対する正統信仰からの本格的な決別だ。奇妙、非常に奇妙だ!
本当に・・・。
今日、匿名の海兵隊ガゼット記事の「Marinus」著者は、現実的な条件を適用して、Millennium Challengeの戦争ゲームをくさしていることで有名な退役将軍Karl Van Riperだと私は知った。彼は国防総省のデスクワーク部門に憎まれている。ちなみに、海兵隊ガゼット記事最初部分の複写は、ここで読める。2022年1月の、ロシアの戦闘方法に関するもう一つの優れた記事は、ここにある。
Naked Capitalismのリンクで見つけた、もう一つの優れた記事は、何世紀ものイギリス・ロシアのライバル関係を通して戦争の歴史的文脈を検討するMyrmikan Researchのものだ。:A World Gone MAD。
いつもの仕事に戻ろう。
ニューヨーク・タイムズは、読者をだます恥知らずなウクライナ擁護プロパガンダ攻勢を続けている。
戦争というのは地理を巡るものであり、地理は地図で描写される。
出典:LiveUAmap−拡大する
ヘルソン州の首都ヘルソンは一番下左で、ドニエプル川の北側にある。ヘルソン州の大部分と同様、ロシア支配下にある。
ザポリージャ州の首都ザポリージャは地図の右上にある。州都南東のザポリージャ州の大部分がロシア支配下にあるが、ザポリージャ市はウクライナ支配下にあり続ける。
原子炉が6基あるザポリージャ原子力発電所(ザポリージャ原発)は大きなドニエプル貯水池の南側の都市エネルホダル隣りにある。3月中旬から、それはロシア支配下にある。その名称にもかかわらず、ザポリージャ市への最短距離は50キロ(30マイル)だ。矢印を付け道路による距離は、約110キロ(66マイル)だ。
NYTは読者に地図を提示しない。戦争の地理的現実に関し、読者を知らされないままにしておいて、彼らにウソをつくために悪用されている。
近隣の町への砲撃、ザポリージャ原子力発電所の従業員を殺害。
南ウクライナの原子力発電所センター付近への砲撃で、隣接する町の自宅で作業長を殺害した、とウクライナ当局が日曜日に述べた。
ザポリージャ原子力発電所労働者の大半が住むエネルホダル町に、少なくとも6発の砲弾を、ロシアが撃ったとウクライナの原子力発電所を監督する企業エネルゴアトムが述べた。
町はロシア占有下にあり、ロシアは巨大原子力コンプレックスへの砲撃をウクライナのせいにした。ヨーロッパ最大で、近くの住宅地域ということが、世界中が警鐘を鳴らした。だが、ウクライナは、一般人を砲撃しているのはロシアだと言い、ウクライナ軍の信用を失墜させるのが狙いだと示唆した。
ロシアが原発や近くの町を砲撃しているという主張は妄想だ。ロシア軍がそこにいるので、ウクライナはザポリージャ原発を砲撃していると、ウクライナのゼレンスキー大統領自身が述べている。
ウクライナはザポリージャ原発のロシア軍を標的にするとゼレンスキーが述べた。ビデオ
NYTは、こう続ける。
原発や稼働中の原子炉の内部や、保管されている核廃棄物周囲での戦闘は、軌道を外れた攻撃や、結果として生じる火事が炉心溶融を起こしたり、放射能を出したりしかねない深刻な懸念をひき起こすので、アメリカと欧州連合は、非武装地帯の設定を要求した。
土曜、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、晩の定例演説で、ロシアは、原発複合センターによる「核恫喝」に訴えていると述べ、ロシアの通常軍事防衛が益々不安定化しているように見える、占領したヘルソン市のウクライナの反撃を遅延させるため、ロシアが使っているというウクライナ専門家の分析を繰り返した。
地図をご覧願いたい。原発の周辺地域全体ロシア支配下にある。どうして「ザポリージャ原発の内部や周囲で戦い」があり得るだろう? 皆無だ。ザポリージャ原発のドニエプル貯水池の北側のウクライナ砲撃の影響しかないのだ。
ヘルソンへのウクライナ反攻を「遅延させる」ことができるようなことは、ザポリージャ原発では何も起きていない。全く異なった理由の反攻も起きるまい。
NYTの更なるたわごと。
モスクワが2月に侵略を開始した際の一部専門家の懸念に反し、ウクライナ戦争で、喫緊な核の脅威は、ロシアの核兵器使用より民間原発に損害を与えることだと思われる。
ザポリージャ原発に損害を与えることに、ロシアは認識可能興味がない。原発は完全にロシア支配下にあり、ウクライナ側と同様、ロシア支配地域に電気を提供している。
ソーシャル・メディア投稿と、現地住民と連絡しているを元原発技術者によれば、土曜日、エネルホダル付近の野原に、脱出する一般人を載せた自動車の長い列ができた。
「地元の人々が町を去っている」と、オレクシーと呼ぶように言う元技術者が言った。安全上の配慮から、何週間も住民は去っていたが、土曜日の砲撃と火事の後、勢いを増したと彼が言った。
・・・
ウクライナ人従業員は逃げないが、家族を脱出させていると6月に去ったオレクシーは言った。エネルホダルは、ソ連時代に原発従業員のために建設され、戦前、人口は約50,000人だった。
脱出とされるもの(そこにいさえしなかった人物が観察した?)がもう一つの最近のNYT記事で採用されている。
「彼らは昼も夜も砲撃している」。原子力複合センター周囲の紛争地域から一般人が逃げる。
ウクライナ、ザポリージャ 南ウクライナの巨大原発コンプレックス付近の益々頻繁な爆発と、原発労働者の多くが暮らす近くの町への砲撃は、この区域からの民間大移動を加速した。
日曜朝、ウクライナ側でインタビューされた人々によれば、ロシア管轄と、ウクライナ管轄領域間の境界検問所で約千台の自動車が渋滞した。
ザポリージャ原子力発電所付近の爆撃が一層頻繁になるにつれ、逃げる人々の流れは、これまで一週間にわたり速度を上げたとエネルホダル町の追放された市長ドミトロ・オルロフがインタビューで言った。彼はロシア軍が町の郊外からグラート・ロケット砲を発射していたと言った。
ロシアは、砲撃をウクライナ軍のせいにし続けた。ウクライナはロシアがウクライナ軍の信用を失墜させようとしてロシア自身が支配する領域を砲撃していると言った。
この記事には3つの画像がある。
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上の写真の説明にはこうある。
水曜日、ナタリア・リトビネンコは、3人の娘と祖母と、ザポリージャ原子力発電所から9マイルのロシアに占領された場所ブラゴヴェシェンコを去る頃合いだと決めた。これまでの一週間人々は去ろうとしていた。ニューヨーク・タイムズのため デイビッド・グテンフェルダー
私が、この写真について知りたいと思うのは、自動車の中に荷物がないことだ。「それはトランクにある」と皆様は言うだろう。もちろん、だが普通家から逃げる人々は、できるだけたくさん持って行く。数着の衣類、ジャケット、家庭用品、記念品、本、掛ぶとんなど。例えば、子供たちは、少なくとも、いくつかおもちゃを持って行くだろう。そうしたもののどれも、ここには見えない。
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上記写真の説明には、こうある。
日曜、民間自動車が、ザポリージャ市内のウクライナが管轄する検問所に着くため並んだ。ニューヨーク・タイムズのため デイビッド・グテンフェルダー
もしこれが上記記事で引用された「ロシア管轄とウクライナ管轄領域間境界の検問所」なら、写真はロシア管轄側から撮影されたに違いない。グテンフェルダー氏はどのようにその地域に渡ったのだろう?
だが、多分それはザポリージャ市限界のどこか、全く異う検問所で、通過を待っている人々は、週末の保養から戻ってきたのだ。再び見える手荷物が無いのに留意願いたい。
今ここに3番目の最も興味深い写真がある:
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上記写真の説明にはこうある。
日曜日、ロシア管轄地域に向かって、ザポリージャ市周辺の検問所を車で通過するウクライナ人カップル。ロシア管轄地域を出ようとしている人々が出るのを一部のウクライナ人が、手伝おうとしていたと検問所当局者が述べた。ニューヨーク・タイムズのため デイビッド・グテンフェルダー
手荷物と自動車の屋根の家庭用品に留意願いたい。これこそ、よそのどこかで暮らすため、自宅から逃げる人々と私が呼ぶものだ。だが説明文は、これらの人々が「ロシアが管轄する地域を去ろうとしている人々を出すのを手伝う」と示唆している。それなら、彼らはなぜ、持っていたおそらく全てを彼らの自動車に積んだのだろう?
NYTのウクライナ紛争「報道」は、全く意味不明になってしまった。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2022/08/varoius-points-on-ukraine-and-media.html#more
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