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公用車スパ通いにIR地盤問題……大阪・松井市長引退でうやむやになった数々の疑惑
https://friday.kodansha.co.jp/article/302696
2023.4.6 FRIDAYデジタル
『FRIDAY』の直撃に驚き、固まった様子を見せた松井市長。その後、車の方へ歩きながら「どうしたの」と応じた
4月6日、松井一郎大阪市長(59)が任期満了をもって政界を引退する。大阪維新の会を立ち上げ、「大阪都構想」の推進や万博の招致を是として政治活動を行ってきた松井市長だが、『FRIDAY』はそのウラにある数々の問題を報じてきた。政界引退で、うやむやのまま闇に葬られてしまうのか——。本誌が追及してきた松井市長の疑惑を再録する。
(情報は掲載当時。現在の状況に合わせ加筆しています)
松井市長のやめられなかった「公用車でスパ通い」
2022年7月中旬の17時すぎ、大阪市内にあるホテルのエントランスに1台のアルファードが到着した。ナンバープレートから、大阪市の公用車であることがわかる。車の後部座席から降りてきたのは、松井一郎市長(当時58)だ。市長は、ホテルのスパ施設があるフロアへ、脇目も振らず向かっていった――。
このホテルは大阪市庁舎から車で10分ほどの距離にあり、温泉やサウナ、フィットネスジムなどの設備が揃っている。スパ施設で「公務」とは、これ如何(いか)に。市のHPで「市長日程」を確認すると、このホテルに立ち寄ったことはまったく記載されていない。載せられないのであれば、それは「私用」ではないのか。なお、『FRIDAY』が入手した公用車の「自動車運行日誌」によると、’22年1〜6月までに、当該ホテルに寄った回数は34回にのぼる。
行き先の伏せ字はホテル名。今年1月に7回、2月に2回、3月に5回、4月に8回、5月に7回、6月に5回の計34回
そもそも、松井市長の公用車でのスパ通いには、「前科」がある。
「松井市長は’20年末に『日刊ゲンダイ』で、同年1〜11月の間に公用車で64回も同施設に通っていたことが報じられています。その際に『公私混同だ』と批判を浴び、しばらくはスパ通いを自粛していたはずです。ところが、ほとぼりが冷めたと見たのか、今年に入ってから再開したようです」(大阪市役所関係者)
公用車の使用目的の妥当性について、大阪市の政策企画室に質(ただ)すと、次のような回答があった。
「公務終了後のホテル等への移動やホテル等から公務への移動については、ホテル等が自宅よりも近くにあるということも勘案すれば、公用車の使用に問題はないと考えています」
あくまで基準に則った使用というのが市側の主張だが、松井市長に関する問題はまだある。当人がほぼ公務をしていないことだ。市役所職員が告発する。
「松井市長はほとんど登庁せず、今年5月に至ってはわずか12日の勤務でした。登庁したとしてもその多くが午後からの出勤で17時上がりですから、あまり仕事しているといえず、現場は振り回されています。そのため、『市長の決裁が必要な案件なら、出勤が確実な議会会期中に出せ』というお触れが出ています」
日本維新の会代表辞任を発表し、市長任期も残すところ9ヵ月となった松井市長。重役出勤しては他の職員より早く上がり、公用車でスパに向かうーーすっかり為政者としてのやる気を失っているご様子だ。
政治ジャーナリストの角谷浩一氏は言う。
「“身を切る改革”を打ち出して当選した大阪市のトップが公用車を私的利用しているなんて、どこが身を切る改革なのかと呆れます。運転手の人件費やガソリン代などの返還請求をしてもいいくらいでしょう。多数を維新が占める市議会のチェック機能不全の問題でもあります」
ある日の18時半、「風呂上がり」の市長を直撃するとこう答えた。
――今日もホテルまで公用車で来られましたよね?
「うん」
――以前も問題になっていましたが、心境に変化はありませんか?
「ありません」
――問題なしという考えでいいですか?
「うん」
そう答えると、迎えの車に乗って帰路についた。今度は維新の所有するアルファードである。つくづく、セコい。
17時に本庁を出発するとホテルへ直行。公用車はその場を去り、1時間半後に市長はエントランスに戻ってきた
IR建設予定地が底なし沼のような「ユルユル地盤」だった……!
建設予定地の写真
「一歩踏み出しただけで、長靴がズボッとくるぶしまで地中に吸い込まれました。まるで底なし沼ですよ。杭も打てないようなユルユルの地盤なのは一目瞭然。ここにカジノやホテルを建設するなんて、到底無理ですよ」(工事関係者)
大阪府と大阪市が誘致を進めるIR(統合型リゾート)の建設予定地である大阪・夢洲(ゆめしま)。埋め立ててできた人工島であり、かねてから液状化や土壌汚染、地盤沈下の問題が指摘されていた。
冒頭の写真は、本誌が工事関係者から入手した建設予定地の写真だ。草や枝の混じった黄土色の土が沼地のようになっている。大阪府と大阪市は2029年秋から冬のIR開業を目指して区画整備を進めている。現場ではショベルカーや掘削クレーンなどの重機が稼働しているのだがーー。
2025年大阪・関西万博の開催地でもある夢洲。重機が入り、ボーリング調査などを行っていた
「現場作業員からは『地盤や土壌にある程度の問題があることはわかっていたが、ここまで軟弱だとは……』『想定外のユルさ。こんな難しい現場は滅多にない』と悲鳴に近い声があがっています。大阪市はカジノ建設費に公費は使わないと主張していましたが、土壌汚染対策や液状化対策などに約790億円を投入することを決めました。ただ、実際にこの目で現場を見た印象は『とても790億円では済みそうにない』です」(同前)
建設予定地は関係者以外立ち入り禁止になっており、内情はブラックボックス化している。しかも市が投入する予定の790億円には「地盤沈下対策」が含まれていない。
大阪市港湾局の土地造成事業(大阪港埋立事業)実施状況説明資料によると、当該のエリアは浚渫(しゅんせつ)土砂や建築残土によって埋め立てられてできている。大阪IR基本構想には〈粘性土を主成分とする浚渫土砂等で埋立されており、液状化しにくい地盤〉という記述がある。浚渫土砂とは海や川の水底の土砂を掬(すく)って再処理したもので、強固で安全な再利用方法の研究が進められているものの、やはり液状化などの懸念は拭えない。
そもそもIRの誘致自体がうまくいっていない。今年1月には、49万平方メートル(49ヘクタール)の土地が、1平方メートルあたり月額428円という格安の賃料で事業者に貸し出されることについて、住民監査請求されている。
大阪IRの認可は’22年内にはまとまらず、日本維新の会・馬場伸幸代表の「(’23年1月の)通常国会(開会)前に良い知らせが届く(認可が出される)だろう」という目論見も外れた。
大阪IR関係者が言う。
「大阪市の幹部には『あの土地にIRを建設するのは無理筋だ』という向きが多い。ところが、松井市長は聞く耳持たずで、地盤沈下対策にかかる追加費を試算しろとオーダーしています。ただ、現場の状況があまりにもひどく、ソロバンを弾くことすらできない」
大阪府のIR推進局に、現状を問い合わせた。
ーー液状化対策で790億円を見込んでいるが、具体的にはどのような工事を行うのか。
「具体的な対策については、IRの認可が下りてからになりますので、まだ決まっていません」
ーー地盤沈下対策についての費用が発生する可能性はあるのか。
「夢洲の性質上、地盤沈下が発生するリスクは認識しています。実際に起こった場合は、事業者(大阪IR株式会社)が適切に対処していくことになります。費用は事業者が負担することになり、大阪府や市が費用負担することはありません」
――現在夢洲で行っているのは?
「’25年開催予定の大阪・関西万博を含めたインフラ整備をしています。IRに着工するのは認可が下りてからで、現在はボーリング調査などを行っています」
結果的に、松井市長が在任中にIR施設の認可は下りなかった。これでお役御免となるのか、退任後も課題解決に勤しむのか。一度は首長を務めた者として、責任が問われるだろう。
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