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高市大臣「信用できないなら質問するな」はアベ答弁ソックリ…「桜」前夜祭めぐる虚偽は118回に及んだ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/320201
2023/03/17 日刊ゲンダイ
「もう質問しないでほしい」と…(高市早苗経済安保担当相)/(C)日刊ゲンダイ
「私が信用できないのであればもう質問しないでほしい」
放送法の政治的公平性に関する総務省行政文書を巡る15日の参院予算員会で、立憲民主党の杉尾秀哉議員に対して“逆切れ答弁”して批判の声が出ているのが高市早苗経済安全保障担当相だ。
杉尾議員は高市氏が総務相だった2015年2月13日の「大臣レク(説明)」の記録について質問。高市氏の答弁が二転三転していることから、「全く信用できない」と迫ったのだが、内容が不正確というのであれば高市氏も書面や記録で反論すればいいだけ。それが「発言が信用できないなら質問するな」では国会審議は成り立たないだろう。
立民はこの発言を問題視し、予算委散会後の理事会で高市氏の謝罪を要求する事態となったのだが、この異例の国会質疑の様子をどこかで見たと思ったら過去にもあった。安倍晋三元首相の後援会主催「桜を見る会 前夜祭」の疑惑についてのやり取りだ。
会費5000円で開催された前夜祭(夕食会)を巡っては、「夕食会の一部を後援会が負担したのでは」「公選法の買収に当たるのではないか」──など数々の疑惑が国会で指摘され、安倍氏側は「主催は安倍後援会だが、ホテルへの支払いは契約主体である参加者個人」「安倍事務所職員が参加者から会費を集めてホテルにまとめて渡し、ホテルは宛名が空欄の領収書を発行」などと説明していた。
ところが、立民の辻元清美衆院議員(当時)が会場のひとつだったANAインターコンチネンタルホテルに確認したところ、ホテル側は「(請求明細書を発行しなかったことは)ございません」と回答。さらに宛名が空欄の領収書発行も「ございません」と全否定したため、2020年2月の衆院予算委員会で追及。
私は総理大臣 書面でなければ信用できないということではない
安倍元首相の答弁も迷走した(C)日刊ゲンダイ
すると、安倍氏の答弁は今回の高市氏のようにどんどん後退し、午前中は「宛名なしの領収書を発行したということで間違いない」と言い切っていたのに、午後には「領収書は一般的に、宛名は『上様』として発行する場合があり、夕食会でも『上様』としていた可能性はある」などと迷走。そして立民の山井和則衆院議員が「この(ホテル側の)書面の答えに対して、安倍総理の、安倍事務所の口頭の反論は、全く反論になっていないんじゃないんですか」と問いただすと、安倍氏はこう答えた。
「私の答弁について、いろいろなやりとりについて、全て書面でなければならないということになれば、これは議論にならないわけでございまして、今回も私の責任で、内閣総理大臣として、まさに筋を言っているわけであります」
「こうやって私が、またあるいは政府側がこの質問に答えることが、例えば書面でなければ信用できないということになれば、それはもう、これは全部書面でやりとりをしなければならなくなってくるという話にもなるわけでございまして、書面だから信用できる、書面でなければ信用できないということではなくて……」
「桜を見る会 前夜祭」の疑惑はその後、刑事事件に発展。東京地検特捜部は、安倍氏後援会代表の配川博之公設第1秘書(当時)を政治資金規正法違反(不記載罪)で略式起訴。安倍氏の国会答弁は「118回」が虚偽だったことが分かっているが……。
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