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https://www.yomiuri.co.jp/politics/20230123-OYT1T50008/
「台湾有事へ連携強化カギ」と題して、読売新聞が「日米の役割分担見直し」を報じた。
記事の内容を抜粋する前に、台湾有事へ日米が連携強化するという、その根拠を確認するために、「日米安保条約」を改めて確認しておきたい。
以下、日米安保条約の抜粋。
第一条(平和の維持のための努力)
1 締約国は、国際連合憲章に定めるところに従い、それぞれが関係することのある国際紛争を平和的手段によつて国際の平和及び安全並びに正義を危うくしないように解決し、並びにそれぞれの国際関係において、武力による威嚇又は武器の行使を、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、また、国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎むことを約束する。
第三条(自衛力の維持発展)
締約国は、個別的に及び相互に協力して、持続的かつ効果的な自助及び相互援助により、武力攻撃に抵抗するそれぞれの能力を、憲法上の規定に従うことを条件として、維持し発展させる。
第五条(共同防衛)
1 各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。
第六条(基地の許与)
1 日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、アメリカ合州国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される。
日米安保条約の抜粋は以上として、次に記事の抜粋を以下に記す。
「日米両政府は、日本の国家安全保障戦略など3文書の改定を踏まえ、役割分担の見直しや統合的な抑止力の整備に向け協議を加速する構えだ。米国が当面、日本に地上発射型中距離ミサイルを配備しない方針を固めたことで、日本の「反撃能力」保有は対中抑止の重要な役割を担うことになり、日米による統合能力の強化が抑止力向上のカギを握る。
これまでは、米軍が攻撃の「矛」、自衛隊が防御の「盾」という役割分担が想定されてきた。3文書改定で日本が反撃能力を導入したことを踏まえ、日本が「矛」の役割を一部担えるようになる。・・・
・・・日米首脳会談では、反撃能力保有を踏まえた同盟の「現代化」で合意した。
・・・同盟国との連携強化を通じて抑止力を高める「統合抑止」を掲げる米国としては好都合といえる。
・・・敵のミサイル発射拠点などの目標特定には、情報収集システムの構築が必要となる。日本側の衛星や無人機などの能力には限界があり、米軍による円滑な支援は欠かせず、・・・
・・・米軍が日本列島からフィリピンにつながる「第1列島線」上への中距離ミサイルの配備を目指すのは、台湾有事が現実味を帯びる中、ミサイル能力を強化している中国軍に対抗するためだ。・・・
・・・米軍が第1列島線の内側に入れなければ、中国軍はこの地域で優位に立つ。こうした事態を防ぐ役割を担うのが、日米のミサイルだ。・・・」
記事の抜粋は以上だ・・・が、
・・・・・
最初に理解しておかなければならないのは、記事で書いているような、
「米軍が攻撃の「矛」、自衛隊が防御の「盾」という役割分担」
そんなものは、今までも、これからも、「無い」ということだ。
そのことは、無意識だろうが、記事にも書かれている。
「米軍が攻撃の「矛」、自衛隊が防御の「盾」という担役割分担が想定されてきた。」
と。
日本側が勝手に「想定していた」だけに過ぎない。
誤解が無いように、「想定」の意味を確認しておこう。
想定とは、「こういう情況・条件だったらと、仮に考えてみること。」だ。
何のことはない、仮定の話でした〜。ってこと?
米国側にとって、「日米安保条約」の存在意義は、「第六条(基地の許与)」にある。
この6条こそが、片務の極みであり、不平等条約といってもいい。
しかも、憲法9条に違反している。
さらに、その米軍のために、「思いやり予算」という名の、「みかじめ料」まで支払うという、ヘタレ。
その事実を国民の眼から隠し、国民を欺くための方便が、
すなわち、
「米軍が攻撃の「矛」、自衛隊が防御の「盾」という担役割分担
そして、
米国は、日本の防衛義務を負っている
といったような言葉。
そのことが、誤った認識を国民に植え付けてきた。
犯罪的と言えるのではないか。
記事でも言うように、
「・・・米国が当面、日本に地上発射型中距離ミサイルを配備しない方針を固めたこと・・・」
も、日本に肩代わりを約束させたからに他ならない。
どこまで、むしり取られたら気が付くのか、気が済むのか。
このことは、次のことを暗示している。
日本の敵基地攻撃能力(反撃能力)の標的と、
米軍が、日本に配備しようとしていた地上発射型中距離ミサイルの標的は、
同じだということだ。
そして、記事が言う。
「・・・米軍が日本列島からフィリピンにつながる「第1列島線」上への中距離ミサイルの配備を目指すのは、台湾有事が現実味を帯びる中、ミサイル能力を強化している中国軍に対抗するためだ。・・・」
と。
「日米安保条約」第五条(共同防衛)では、
1 各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、・・・
とあるように、想定する有事は、あくまでも、「日本国の施政の下にある領域」における有事を対象にしている。
だから「日本の有事」への対応とされているのが、「日米安保条約」の筈だが、・・・。
いつの間にか、「極東の有事」「台湾の有事」への対応となっている。
(蛇足だが、先日は宇宙空間の有事も「日米安保条約」の対象に「なり得る」と曖昧な表現ながら言っていたニュースに触れたが、そのうち地球の有事は日本の有事になりそうで、怖いわ。)
「・・・米軍が第1列島線の内側に入れなければ、中国軍はこの地域で優位に立つ。こうした事態を防ぐ役割を担うのが、日米のミサイルだ。・・・」
このくだりは、政府、自民党の本音でもあるのだろうが、・・・
今の日本政府のやっている、そのことは、専守防衛を逸脱している。
日本国憲法9条に明確に違反している。
もう一つ、看過できないことを、読売新聞は書いている。
「・・・敵のミサイル発射拠点などの目標特定には、情報収集システムの構築が必要となる。日本側の衛星や無人機などの能力には限界があり、米軍による円滑な支援は欠かせず、・・・」
と。
そもそも、日本には、「とんでもないこと」を、「世界に向けて」言った奴がいる。
「相手が攻撃に着手した段階で、保有する敵基地攻撃能力を行使できる」
と。
なので、「あんた方」も、そうしたらいいよ・・・と。
そういう日本は、「相手が攻撃に着手した・・・」かどうかを判断する能力も無いし、敵のミサイル発射拠点などの目標特定も、満足にはできないんだと。
それで、
「相手が攻撃に着手した段階で、保有する敵基地攻撃能力を行使できる」。
なので、「あんた方」も、そうしたらいいよ・・・と。
よく言えるわ。
何も考えず、何も分からず、何も判断できないから言える・・・としか言えない。
記事が言う、
「・・・米軍による円滑な支援は欠かせず、・・・」
もしかして、米軍なら分かるんけ?
日本は、米軍から「相手が攻撃に着手した・・・」と教えられたら、トマホークの発射ボタンを押すの?、
誰が〜?。
「台湾有事」が起ころうとも、「台湾」は日本の施政の下に非ず。
改めて言うまでもなく、日本の警察権は及ばない、及ぼせない。
日本の政府は、そんなこともわからんか。
同盟の「現代化」?・・・もう意味わからん。
頭がクラクラしてきて、訳わからん。
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