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※紙面抜粋
※2022年8月30日 日刊ゲンダイ2面
【国会を開けなけりゃオシマイだ】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) August 30, 2022
この支持率下落は止まらないだろう
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/EYZjPEmk5n
※文字起こし
内閣支持率の下落に歯止めがかからない。むしろ、下げに拍車がかかっていると言っていい。岸田首相が保守層へのスリ寄りで押し切った安倍元首相の国葬(9月27日実施)に向け、底を探る展開になること必至だ。
朝日新聞の世論調査(27、28日実施)によると、支持率は47%。前回7月調査と比べ、10ポイントも下落した。不支持率は前回比14ポイント増の39%。支持と不支持の逆転こそ免れたが、不支持率は昨年10月の内閣発足以来、過去最高を更新した。ちなみに、毎日新聞の調査(20、21日実施)では、すでに支持と不支持が逆転している。
朝日の調査では、岸田政権のやることなすこと批判の嵐だ。国葬については賛成41%、反対50%。統一教会(現・世界平和統一家庭連合)をめぐる対応を「評価する」21%、「評価しない」65%。物価対策は「評価する」21%、「評価しない」67%。新型コロナウイルス対応は「評価する」45%、「評価しない」49%。ロシアによるウクライナ侵攻などを理由に岸田がいきなり打ち出した原発の新増設は賛成34%、反対58%。不平不満が噴出だ。
何もしない割に高い支持率を維持してきた岸田政権が暗転したきっかけは、言うまでもなく銃撃事件で浮き彫りになった自民党と統一教会の癒着だ。自民議員の100人以上が反社会的・反日団体と関わりを持つ事実は隠しようがないのに、茂木幹事長は「これまで一切の関係を持っていないことが確認できた」と強弁し、組織的なつながりを否定した。そんな子供だましで火消しできるわけがなく、支持率はみるみる下落。
焦った岸田は内閣改造・党役員人事を1カ月も前倒して目くらましを図ったが、統一教会汚染度はリバウンド。教団と無関係な議員だけでは国政を動かせない現実をさらけ出した。
国威発揚「汚職五輪」を彷彿
そうして安倍の「四十九日」が過ぎた先週末、自民はようやく党内調査に乗り出したが、形だけだ。全国会議員に配布されたペラ1枚の調査票には、質問がビッチリ8項目。米粒文字の熟練でもない限り、報告しきれないだろう。国民をナメ切った調査なのは、世論も百も承知。前出の朝日調査では、政治家は統一教会との関係を「断ち切るべきだ」が82%に達したのに対し、自民の政治家は教団との関係を「断ち切れない」との回答が76%に上った。
立憲民主党は国葬をめぐり、衆院議院運営委員会で行う閉会中審査に岸田の出席を求めているが、さてどうなるか。もっとも、国会審議を1日や2日やったところで、世間の不信は払拭されまい。国会をキッチリ開けなきゃ岸田政権はオシマイだ。この支持率下落は止まらないだろう。
野党5党が憲法53条に基づく臨時国会の召集を要求してから、30日で12日だ。自民の改憲草案は衆参両院のいずれかの議員の4分の1以上から要求があれば「20日以内に臨時国会が召集されなければならない」と明記している。言行一致でいくなら来月7日が期限だが、岸田政権が誠意を見せる気配は全くない。世論が反発を強める国葬前に国会で議論が紛糾し、立ち往生するのを避けるためだ。ほとぼりが冷めた頃合いの10月上旬召集案が浮上しているが、これだってどうなるかわかりゃしない。岸田はひたすら国会から逃げ、答弁不能の統一教会総汚染内閣をこのまま継続するつもりなのか。国葬の説明もせずに「やれば盛り上がる」と踏んでいるのか。だとしたら、相当におめでたい。国威発揚狙いで汚職五輪を必死こいて誘致した安倍と同じ感覚だということだろう。死を政治利用しているあたり、故人よりもタチが悪い。
国葬強行は集団的自衛権行使に次ぐ解釈改憲
立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)はこう言う。
「国葬実施をめぐる問題は山積みです。法的根拠がない点が問題視されていますが、根本が見過ごされている。信教の自由について定める憲法20条を厳格に解釈すれば、国葬を執り行うことはできないのです。憲法20条3項は〈国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない〉としている。政府は無宗教形式で実施するので問題ないとしていますが、葬儀そのものが宗教的行為。憲法下では国葬について立法措置を講じることはできないため、法整備はうやむやにされてきた。津地鎮祭訴訟をめぐり、最高裁が1977年に下した判決は、地鎮祭は専ら世俗的なもので宗教的活動にはあたらず、合憲としました。国葬は慣習なのか?答えはノーです。岸田政権が国葬に突き進めば、第2次安倍政権下の集団的自衛権の行使容認に続く解釈改憲になる。重大な憲法問題について国会で何ら説明もせず、強行突破するのは専制政治です。2.5億円で収まるとは考えられない費用についても財政民主主義の観点から重要で、野党は両方の視点から厳しく追及してほしい」
死してなお憲法破壊に突き進むタネを残す故人には恐れ入るが、懸案の先送りは岸田の首をますます絞めることになるだろう。人事で統一教会問題をゴマカシ、国葬まで時間稼ぎ。ド派手な弔問外交で見せ場をつくり、保守層を満足させ、その他大勢も何となく取り込む。そうした皮算用はすでにパーだ。
中央省庁に弔旗の掲揚や黙とうを求める閣議了解は土壇場で見送り。自治体や学校などにも弔意表明の協力を求めない異例の対応に追い込まれた。何のために国を挙げて葬儀を営むか分からなくなった上、来日する海外要人の格付けもどんどん低下している。G7首脳で参列を検討しているのはカナダのトルドー首相のみで、フランスのマクロン大統領は見合わせ。同盟国の米国からはハリス副大統領やオバマ元大統領、ドイツのメルケル前首相らの来日が調整されているという。関係改善の見通しが立たない隣国からも首脳はやって来ない。韓国が遣わすのは韓悳洙首相で、国葬の2日後に国交正常化50周年を迎える中国からは共産党最高指導部「チャイナセブン」のメンバー派遣すら見通せない。
マサカの「55年体制再来」不安
そうでなくても、デタラメなコロナ対応で死者数は過去最多を更新。「プーチンの戦争」による資源高、アベノミクスが加速させる円安物価高が庶民の生活をむしばんでいる。暮らしには目もくれない保身政治に惑わされるお人よしはそういない。「答えられないから」国会を開かない安倍踏襲が通用すると思っている愚かさには、もはやつける薬なしだ。
政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう言った。
「このままいくと、臨時国会は召集されないんじゃないか。それほど岸田政権はアップアップになっている。国葬を終えたころには統一教会問題は忘れられるとタカをくくっていたのに、世論の怒りは和らぐどころか、激しさを増している。もっとも、国会を開いたところで野党第1党がどこまで攻められるか。立憲の泉代表は岸田首相が国葬実施を発表した当日、〈国葬については、その性質から厳粛におこなうものであり、元総理のご冥福を祈りつつ、静かに見守りたい〉との談話を発表し、容認した経緯がある。野党第1党の座を貪欲に狙う日本維新の会の存在が国会の時計を巻き戻し、55年体制下の社会党が再来しつつある印象です」
新体制となった立憲の執行部には、教団と関わりのあったベテランが3人も入った。岡田幹事長、安住国対委員長、大串選対委員長だ。よもや握ったりはしないだろうが、野党が意地を見せなければ暗黒政治に逆戻りだ。
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