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尾身会長“白旗”無責任発言のア然…コロナ対策トップが国民に自己責任促しまるで評論家
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/304064
2022/04/18 日刊ゲンダイ
日本のコロナ対策専門家トップであるのにまるで評論家のような発言(新型コロナウィルス感染症対策分科会の尾身茂会長)/(C)共同通信社
政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長が15日、共同通信の単独インタビューに答え、東京新聞や神戸新聞など契約紙に一斉に掲載されていたが、その中身には驚いた。コロナ対策の専門家トップという自らのポジションをすっかり忘れ、評論家のような無責任発言のオンパレードだったからだ。
「社会活動を完全に止めるようなオプションはないのではないか。対策は新しいフェーズ(局面)に入った」
「完全に人流を止めて(街から)人がいなくなる光景にすることはもうないだろう。感染リスクの高い状況を賢く避けてほしい」
「4月末からの大型連休でさらに感染者が増え、高齢者のワクチン3回目接種の効果が下がる6月ごろ、重症者が増える可能性がある」
オミクロン株は重症化リスクが比較的低いとしてこうした発言が出たようなのだが、岩手や宮崎など9県で、今月12日までの1週間の新規感染者が過去最多を更新している。感染力の強い「BA.2」への置き換わりや、その「BA.2」より感染者の増加速度が12.6%高いという「XE」の拡大に首長らが危機感を強めているのに、「感染リスクの高い状況を賢く避けて」と自己責任を促すのは、専門家として“白旗”を揚げているようなものだ。
上昌広氏は「もうお辞めになったら」と
「6月ごろ、重症者が増える可能性がある」とシレッと発言しているのも看過できない。ワクチンの3回目接種の遅れが高齢者施設でのクラスターを頻発させ、医療が行き届かず命を落とす“手遅れ死”が多発した。重症者を増やさない対策を考えるのが専門家の仕事ではないのか。医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏が言う。
「もう会長をお辞めになったらどうでしょう。判断材料を提供するのが科学者であり専門家なのですが、尾身氏の発言は一般論ばかり。過去にも『気の緩み』などと言ったことがありました。3回目接種が遅れたのは、昨年9月にすぐ動かず、尾身氏らが『慎重に議論を』とブレーキをかけたからです。そのため日本は、欧米のような感染ピークに合わせた接種からタイミングがズレてしまった。評論家のような発言を繰り返すのではなく、こうした失敗について自ら説明すべきですよ」
尾身氏がズルズルと会長に居座っていることで、岸田政権のコロナ対策への本気度も分かる。
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