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入国上限を1万人に緩和も…成田空港でいまだ続く阿鼻叫喚の「検疫地獄」を現場ルポ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/303435
2022/04/05 日刊ゲンダイ
到着客は皆うんざり(提供写真)
新型コロナウイルスの水際対策について、日本政府は10日から1日当たりの入国上限を1万人に緩和するが、大丈夫か? トップダウンの方針に現場の検疫体制が追いついていない。先月から観光を除く外国人の新規入国が再開されたものの、成田空港では阿鼻叫喚の“検疫地獄”が続いていた。中東ドバイからの帰国便に乗った日本人文筆家の怒りのリポート──。
◇ ◇ ◇
「ママ、お水飲みたいよ〜!」
3月28日午後9時すぎ、成田空港構内に幼女の鳴き声が響いた。アディスアベバ発エチオピア603便は午後6時到着。満席の二百数十人の乗客は、降機から既に3時間以上が経っていた。係員に誘導されて検疫問診票を配布されるまで1時間以上。一人一人への説明、記入から提出まで1時間以上。ようやくPCR検査となる。その間に、給水器もなければ、食事を取る機会もない。
乗客のうち、日本人は十指にも満たない。アフリカ、中近東、ウズベキスタン、カザフスタンなど中央アジアから技能研修や留学で日本を訪れる若者が大半を占めていた。
寒の戻りか、空港構内は底冷え。入国旅客はシャツ一枚の軽装。酷寒に打ち震えている。
「イツニナッタラ、ニューコクデキルノデスカ!」
機中で隣り合わせたウズベキスタンの若者が片言の日本語で筆者に問いかけてきた。空港職員や検疫所職員は構内に多数配置されているが、答えはひとつだけ。
「お待ちください。お待ちください」
係員たちは、涙声まじり。年齢、服装からアルバイトがほとんどとみえる。問診票提出のカウンターでようやく制服を着た正規職員に巡り合うと筆者の怒りが爆発した。
「一体全体どうなってんだ!」
検疫所職員は小さな声で、こう答えるだけだった。
「新たな水際対策の規則に従って必死にやっているのです。ご容赦ください、ご容赦ください」
検査の結果待ちに、さらに1時間以上。出発地の有料陰性証明の上に、さらに空港での陰性証明をもらって急ぎ足で入国審査へ向かえたのは午後10時半を回っていた。入国審査に向かう通路の反対側にはエチオピア便後に到着した2便からの入国者が長蛇の列をなしている。
午後11時発の東京行きJR最終列車にぎりぎり滑り込むことができた。しかし、その後の到着便からの入国者は何の説明を受けることなく“インパール死の行軍”を余儀なくされる。酷寒の構内では、怒声、泣き声が響き渡る阿鼻叫喚の検疫地獄が続く。
留学生、技能実習生の希望は絶望へ
留学、技能研修のため大きな希望を抱いて“先進国”日本の地を踏んだ若者たちの希望は、たちまちのうちに粉砕され失望となり、日本に絶望したことは間違いない。
責任者、出てこい!
(売文家・甘粕代三)
甘粕代三 売文家
1960年東京生まれ。早大在学中に中国政府給費留学生として2年間中国留学。卒業後、新聞、民放台北支局長などを経て現職。時事評論、競馬評論を日本だけでなく中国・台湾・香港などでも展開中。
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