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西山太吉は記者の鏡<本澤二郎の「日本の風景」(4405)
http://jlj0011.livedoor.blog/archives/32502179.html
2022年04月05日 jlj0011のblog
<毎日新聞に西山先輩の後継者は一人でもいるのか!>
この国も国民もボロボロだ。そろそろ誰もが気づくころではないのか?時事通信が90歳の西山太吉元毎日新聞記者を取り上げた。安倍晋三の父親は、元毎日記者だった。国有地だった毎日本社の不動産払い下げ問題で活躍したことは、知る人ぞ知るだ。ナベツネは読売の本社の国有地を。晋太郎は、戦争犯罪者(東条内閣の商工大臣)の岸信介の娘婿。政界で頭角を現わした理由だった。筆者が政治記者となったころ、安倍を「清和会・福田派のプリンス」などと吹聴する新聞が多かった。「竹下登や金丸信らとの料亭での深夜の賭け麻雀がすい臓を破壊した」とささやかれたものだ。同じ毎日新聞に晋太郎とは対極の、反骨のジャーナリストがいた。時事通信が掲載した西山さんの写真を見ると、まだかくしゃくとしている。後ろめたいことがない人間の強さだろう。
外務省秘密電文漏洩事件は、安倍の叔父である佐藤栄作内閣の沖縄返還に絡んでの国家犯罪である。アメリカが支払うべき金額を、佐藤内閣は日本政府が肩代わりするという、許しがたい犯罪的密約を、西山記者が暴いたもので、普通の国であれば、記者の鏡と称される大スクープだった。
いま西山記者レベルの記者が日本にいるだろうか。いない。毎日新聞には間違いなくいない。全国紙の中でいち早く、ジリ貧状態に追い込まれた。読者の目は厳しい。そこから信濃町との疑惑の関係が生まれたものか。岸・佐藤・安倍という戦前派の疑惑の人脈に侵されてしまった新聞だったのか?
<国会内の平河クラブで毎日新聞キャップに隣席から激励?!>
1972年に政治記者となった筆者は、国会議事堂でさえも、何がどこにあるのか分からず、右往左往しながらはいずり回っていた。沖縄返還を花道に官邸を去る佐藤栄作の後継者問題が、1972年初頭から派閥戦争に火をつけた。
世田谷の経堂に住まいがある、宏池会(大平派)参謀の鈴木善幸邸の夜回りが、政治記者1年生の1日目の取材だった。夜中の8時ごろ、鈴木邸の門をくぐると、既に共同通信の三喜田恭三先輩が陣取っていた。善幸さんに名刺を差し出すと、彼は自らジョニーウォーカー赤ラベルの水割りを作ってくれた。
現在は麻生太郎夫人のちかこさんが、甲斐甲斐しく新鮮な刺身を、洋酒のつまみに出してくれた。右も左も分からない政治記者にとって、外務省秘密伝聞事件など知る由もなかった。3か月後の国会で、社会党が電文のコピーをかざす場面で、沖縄の密約事件の新聞の切り抜きを、なにも分からずに国会記者会館の部屋で始めた。
日本では報道関係者は、何はともあれ記者クラブに所属しないと、記者会見や、記者懇談という発言者を特定しないという不可解な約束事の場に参加することは出来ない。週刊誌や雑誌がいくら文句を言っても、この閉鎖的な新聞の特権的防護服は、双方に便利なため、完璧で壊れない。最近は首相官邸などでは変化が起きているようだが、日本の言論の自由は戦後も危うい。
政府与党の暴走原因ともなる。幸運にも筆者は72年からおよそ20年、官邸の永田クラブと自民党の平河クラブに所属、名誉ともいえない記録保持者となったのだが、1年生のころは何も分からなかった。先輩たちは、クラブの中で公然と賭け麻雀をしていた。これまた信じられない新聞記者の慣習として、当局も保護してやり過ごしていた。取材は、もっぱら駆け出しの記者が担当するため、大事な発言や行動を見逃すことが少なくなかったろう。
この記者クラブは、国会が開会されると、官邸から議事堂内のクラブに、他方、自民党本部から議事堂内に移転する。議事堂内の正面左手に自民党幹事長室、その隣が平河クラブだ。この点は恵まれていた。幹事長室に出入りする要人らをチェックすることが、容易に出来る。
平河クラブの席が、毎日新聞の隣で、東京タイムズの隣が内外タイムスだった。この西山事件が話題になると、毎日記者たちは緊張していた。毎日記者クラブの責任者・キャップに、何度か無意味な激励をしたものである。思うに、政治部に移り、自民党を担当することになったころは、なんとなく政府自民党に違和感を抱いていた。悪いイメージが常に覆っていた、そのせいでもあった。腐敗した問題議員は、決まって自民党議員だったのだから。
わが反骨は生まれつきか、さらに言うと、自民党議員でありながら、不正腐敗を追及する、平和軍縮派の宇都宮徳馬さんに惚れこんだ、その結果かもしれない。反骨を抜きにすると、せいぜい小心者の凡人ジャーナリストに過ぎない。
<「ナベツネは西山さんのアカでも煎じて飲め」といいたい>
それにしても、沖縄返還に絡んでの日米政府の密約は、日本が依然として戦争に負けた敗者のままであることを、見事に裏付けて余りあるが、その証拠を西山記者が世界に発信した。日本人は、反骨のジャーナリストに目を向けてもらいたい。
だが、敵もさるものである。情報漏洩に関与した外務省の女性事務官と西山記者の男女の関係に絞って、「情を通じて」という卑猥な週刊誌向けにして切り返した。TBS山口強姦魔の警察のやり口を連想させる。
勝敗云々のレベルではない。勝者は明らかに西山である。有罪になっても「執行猶予」をつけるほかなかった。言論の自由を曲がりなりにも死守できた。その証拠が本人の健在ぶりではないか。
権力の走狗となった読売のナベツネは、内心、苦虫をかみしめているだろう。彼の最後の仕事は、蓄財したカネの始末のつけ方だという。同じことが、安倍晋三にも言えるのではなかろうか。
2022年4月5日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)
(時事)1971年6月の沖縄返還協定をめぐり、外務省の女性事務官から機密公電を違法に入手したとして、元毎日新聞記者の西山太吉さん(90)が国家公務員法違反容疑で逮捕された事件から4日で50年。西山さんが取材に応じ、「私は犠牲者だが勝利者。負けたのは国家だ」と振り返った。
「沖縄密約」半世紀 90歳の西山太吉さんが語ったこと【news深掘り】
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