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憲法9条でこの国は守れるのか? 専守防衛の質の向上こそが急務 ここがおかしい 小林節が斬る!
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/302632
2022/03/17 日刊ゲンダイ
小林節慶応大名誉教授(C)日刊ゲンダイ
ロシアのウクライナ侵略は、まだ始まったばかりの21世紀の最大の事件として歴史に記録されそうな雲行きである。
岸田首相をはじめとして、わが国の改憲派は、この機に乗じて国防力強化のための改憲論に前のめりである。しかし、国防軍の創設と海外派兵の合憲化に加えて、核武装と敵基地攻撃能力といった勇ましい議論を今、始めたところで、そのような改憲成就には時間がかかるはずだ。そして、それこそその間に、「日本が核武装して先制攻撃の準備をしている」という口実を与えて、仮想敵国から先制攻撃をされかねないことになろう。
このような状況の中で、私は、最近2回、既に数カ月前から予定されていた「9条護憲派」の勉強会に講演に行った。
相変わらずの空想的な「平和」論を重ねているのでは?と心配しながら行ってみたが、実際にはみな、真剣に悩んでいた。
「今の9条の下でこの国の独立を守れるか?」
真面目に考えている姿勢に私は心から共感できた。
彼らは、現行9条の下で、日本がロシア(侵略者)にもウクライナ(侵略の被害者)にもならないで済む方法はあるか? と真剣に模索していた。
私は、それは可能だと思う。
まず、9条1項の下でわが国は「国際紛争を解決する手段としての戦争」つまり国際法の用語としての「侵略戦争」を放棄している。加えて2項で、国際法上の戦争の手段としての「戦力(軍隊)」と「交戦権」を否認している。だから、わが国は外国へ攻めては行けないと世界に向けて宣明している。
しかし同時に、独立主権国家の自然権として自衛権はあるので、攻められたら抵抗するための「精鋭」自衛隊を常備している。そして今、わが国には、世界中の自由主義諸国と同様に、ウクライナに思いを寄せる世論が横溢している。
だから、わが国が今すべきは、物騒な改憲論議ではなく、専守防衛の質を高める努力であろう。今回明らかになったように、大義名分なき軍隊は意外に弱い。加えて、日本の経済力、技術力、人材の質に支えられた自衛隊の優秀さを私たちは見直すべきである。
◆本コラム 待望の書籍化! 発売中
「『人権』がわからない政治家たち」(日刊現代・講談社 1430円)
小林節 慶応大名誉教授
1949年生まれ。都立新宿高を経て慶大法学部卒。法学博士、弁護士。米ハーバード大法科大学院の客員研究員などを経て慶大教授。現在は名誉教授。「朝まで生テレビ!」などに出演。憲法、英米法の論客として知られる。14年の安保関連法制の国会審議の際、衆院憲法調査査会で「集団的自衛権の行使は違憲」と発言し、その後の国民的な反対運動の象徴的存在となる。「白熱講義! 日本国憲法改正」など著書多数。新著は竹田恒泰氏との共著「憲法の真髄」(ベスト新著) 5月27日新刊発売「『人権』がわからない政治家たち」(日刊現代・講談社 1430円)
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