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プーチン大統領を慢心させた“張本人”!安倍元首相は四の五の言わずクレムリンへ行くべきだ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/301826
2022/02/27 日刊ゲンダイ
本当に「同じ未来」を見ていたのか(C)JMPA
「戦後、私たちがつくってきた国際秩序に対する深刻な挑戦であり、断じて許すわけにはいかない」──。SNSでも「何を今さら」と猛バッシングだ。ロシアがウクライナに侵攻した24日、自民党本部の会合で安倍元首相が吠えた。
続けて「例えばキエフまで行って民主的に選ばれた大統領を逮捕し、新たな政権を作る。これは(民主主義や法の支配といった)普遍的価値を共有する日本としても、先進7カ国としても、決して許してはならない」と強調。発言を伝えたWEB記事をわざわざツイートし、〈G7と連携し直ちに対抗処置を取らなければなりません〉と記す強硬姿勢だが、どの口が言うのか。「ウラジーミル」の面前でも同様に非難できるのか。
7年8カ月に及ぶ第2次安倍政権下の対ロ外交は「関係強化」一本やり。プーチン大統領とは第1次政権時代を含めて実に27回も首脳会談を重ね、積極的に“蜜月”を国内外にアピール。2014年のクリミア併合時も欧米の厳しい対ロ制裁に比べ、安倍政権は軽微な措置にとどめた。
自ら「戦後政治の総決算」と位置付けた北方領土返還交渉に期待を示したわけだが、「4島返還」要求を封印し、事実上「2島返還」まで譲歩しても、安倍元首相は手玉に取られっぱなし。結局、北方領土は戻らず、プーチン大統領に経済協力で3000億円規模の大金をふんだくられる始末だった。
「クリミア併合で厳しい措置を取らず、税金をドッサリ使ってプーチン大統領を大接待。外交成果を焦った安倍元首相は完全に足元を見られ、ロシアをここまで増長させたとも言えます」(政治評論家・本澤二郎氏)
あくまで国内世論向けの「政権のレガシーづくり」という安倍元首相の下心が、今の混乱する世界情勢の遠因でもあるのだ。それでも、プーチン大統領をつけ上がらせた“戦犯”は反省の色なし。
安倍元首相は25日、衆院議員会館で開かれた会合で「(ウクライナ侵攻は)台湾に対して中国がどのような対応をとるかを占う意味で日本にとっても深刻な事態だ」と指摘。ロシアによる軍事侵攻を中国の領土問題にすり替えた。ロシアには弱腰のクセに、ことさら中国には強気に出るのは一貫性に欠ける。典型的な外交のダブルスタンダードでしかない。
今もプーチン大統領と友好関係にあるなら、安倍元首相は四の五の言わず緊張緩和のため、進んでクレムリンに出向くべきだ。岸田首相に「特使」起用を否定されても、独自にアポを取ればいい。それこそ「外交のアベ」の腕の見せどころ。せめてもの国際社会への罪滅ぼしである。
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