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侵略と略奪で築かれた近代ヨーロッパ文明が崩れ始め、新しい時代へ入りつつある
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2023.05.19 櫻井ジャーナル
イギリスの支配者は19世紀から世界制覇を目指している。ユーラシア大陸の周辺を海軍力で支配し、内陸部を締め上げるという戦略を立てたのだが、それを可能にしたのはスエズ運河の完成だと言えるだろう。その戦略をアメリカは引き継ぎ、ロシアや中国と戦争を始めた。
アメリカとイギリスによる海上封鎖戦略に対抗するため、中国は海上ルート(海のシルクロード)と陸上ルート(陸のシルクロード)を合わせた「一帯一路(BRI)」を計画、2015年にはロシアが進めてきたユーラシア経済連合(アルメニア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギスタン、ロシア)と連結させると宣言している。
海上ルートの支配力を強化するため、アメリカ軍は2018年5月に「太平洋軍」を「インド・太平洋軍」へ作り替え、日本を太平洋側の拠点に、またインドをインド洋側の拠点と位置付けた。インドネシアは両海域をつなぐ場所だしている。
日本に続き、韓国、台湾、フィリピンへの支配力を強め、最近ではタイに従属政権を作る道筋ができたが、インドとインドネシアはアメリカと一線を画している。海のシルクロードはアメリカの脅威にさらされているわけだ。
そうしたこともあり、インドのムンバイからイラン、アゼルバイジャンを経由し、ロシアのサンクトペテルブルグを鉄道、道路、船でつなぐ「南北輸送回廊」が作られている。5月17日にロシア政府とイラン政府はイランのラシュトとアスタラを結ぶ鉄道の建設に関する調印式を催した。すでにアスタラとアゼルバイジャンのサリヤンを結ぶ道路は開通している。
ロシアや中国は交易で世界を安定化させ、ビジネスにつなげようとしているが、近代ヨーロッパは11世紀から15世紀にかけて中東を「十字軍」で侵略し、財宝や知識を手に入れるところから始めっている。
スペインやポルトガルは15世紀に世界各地で略奪を開始、1521年にはエルナン・コルテスが武力でアステカ王国(現在のメキシコ周辺)を滅ぼして莫大な金銀を奪う。それ以降、金、銀、エメラルドなどを略奪、先住民を使って鉱山を開発した。この時に略奪した財宝の総額は明確でないが、「近代ヨーロッパ文明」の基礎になったことは間違いないだろう。イギリスはスペインやポルトガルが盗んだ財宝を海賊に襲わせていた。
南部アフリカの侵略でもイギリスは富を築いた。1866年にアフリカの南部地域でダイヤモンドが発見され、86年にはトランスバール(南アフリカ北東部)で大量の金が発見される。それを知ったセシル・ローズは南アフリカへ移住、ダイヤモンド取引で財をなし、デ・ビアスを創設した。ローズに融資していた金融機関はNMロスチャイルド&サンである。
その後、トランスバールへの侵略に失敗したローズはイギリスへ戻ってナサニエル・ロスチャイルドと会う。ロスチャイルドはウィリアム・ステッド、レジナルド・ブレット、そしてアルフレッド・ミルナーと緊急会談を開いて対策を練る。このグループの人脈は今でも大きな支配力を維持している。(Gerry Docherty & Jim Macgregor, “Hidden History,” Mainstream Publishing, 2013)
ロスチャイルドは金融界に君臨する大物であり、ステッドは多くのメディアを支配して情報操作を行っている。ブレッドは心霊主義の信者としても知られているビクトリア女王の相談相手で、後にエドワード7世やジョージ5世の顧問を務めた。(前掲書)
1899年から1902年にかけての南アフリカ戦争でトランスバールとオレンジは併合され、イギリス領になっていたケープ植民地とナタールに新しく併合した2領地を合わせてできたのが南アフリカ連邦だ。その後オランダ系のボーア人とイギリス系の白人は手を組んでアパルトヘイト(人種隔離政策)を推進、有色人種を支配するシステムを作り上げていく。
一連の動きで重要な役割を果たしたローズは優生学を信奉していた。彼は1877年6月にフリーメーソンへ入会、その直後に書いた『信仰告白』の中でアングロ・サクソンは最も優秀な人種であり、その居住地が広がれば広がるほど人類にとって良いことだと主張している。領土を拡大して大英帝国を繁栄させることは自分たちの義務であり、領土の拡大はアングロ・サクソンが増えることを意味するとしている。(Cecil Rhodes, “Confession of Faith,” 1877)
そのアングロ・サクソンはアメリカ、オーストラリア、フィリピンなど世界各地で先住民を虐殺しているが、優生学を信奉する彼らは良心の呵責に悩むことがなかった。そうした侵略の手先として選ばれたのが日本人だ。
近代ヨーロッパの支配者は略奪した財宝や軍事力を使い、世界を荒らし回ってきたのだが、すでに経済力も軍事力が衰え、支配システムが揺らいでいる。そのシステムを支えるため、彼らは教育、情報の厳しい統制、支配層にとって都合の良い幻影の刷り込みなどで一般大衆を洗脳、人びとの心理を操る一方、各国のエリート層をコントロールするために買収と恫喝を駆使、それが通用しない場合、暗殺やクーデター、場合によっては軍事侵略を使う。ウクライナのビクトル・ヤヌコビッチ政権もクーデターで倒された。
ジェフリー・エプスタインが行なっていた未成年の男女を世界の有力者に提供する工作には買収と恫喝が含まれている。この工作は有力者の歓心を買う手段であると同時に、隠し撮りすることで恫喝の材料にも使われる。エプスタインの事実上の妻だったと言われている女性はギスレイン・マクスウェル。彼女の父親はイギリスのミラー・グループを率いていたロバート・マクスウェル。この3名はいずれもイスラエル軍の情報機関(AMAM)に所属していたと言われているが、ロバートは1991年11月にカナリア諸島沖で死体となって発見された。(Zev Shalev, “Blackmailing America,” Narativ, Septemner 26, 2019)
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