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イギリスはどこに向かうのか?Brexit, Dis-United Kingdom, and Hard Border 国際政治のキーワードE/FNNプライムオンライン
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投稿者 仁王像 日時 2023 年 5 月 08 日 06:17:02: jdZgmZ21Prm8E kG2JpJGc
 

イギリスはどこに向かうのか?Brexit, Dis-United Kingdom, and Hard Border 国際政治のキーワードE/FNNプライムオンライン
FNNプライムオンライン によるストーリー ? 4 時間前
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%82%A4%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%81%93%E3%81%AB%E5%90%91%E3%81%8B%E3%81%86%E3%81%AE%E3%81%8B-brexit-dis-united-kingdom-and-hard-border-%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E6%94%BF%E6%B2%BB%E3%81%AE%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%89-gw%E9%9B%86%E4%B8%AD%E9%80%A3%E8%BC%89/ar-AA1aQqPn?ocid=hpmsn&pc=EUPP_LCTE&cvid=c2c0d6d54a884a7f8b8b4dc0c4a6cf92&ei=18

「ブレグジット」からの混迷が続くイギリス政界
ご存知の方は多いと思うが、表題の“Brexit”=「ブレグジット」は“British”と“Exit”を合わせた造語で、イギリスのEU・ヨーロッパ連合からの離脱を意味する。元々は、イギリスの離脱前に財政危機に陥ったギリシャのEU離脱を表す“Grexit”=“Greek Exit”から派生した言葉である。ギリシャの場合は離脱するというより放逐される恐れがあったのだが、それをヨーロッパのある経済学者が“Grexit”と呼び始めたのが最初と聞いている。

2016年6月の国民投票でイギリスは僅差ながらも離脱を決め、その後もすったもんだし続けているが、結局、EUに別れを告げた。21世紀国際政治史上の一大事である。

すったもんだの最たるものはイギリス政界の混迷かも知れない。国民投票時のキャメロン首相は直ちに辞任、後を継いだメイ首相はEUとの離脱合意を纏められず辞任に追い込まれた。その後のジョンソン政権はスキャンダルもあり任期半ばに倒れ、次のトラス政権は僅か50日さえももたなかった。現在はスナク政権である。7年の間にイギリスの政権は5回も変わったのである。しかし、それにも拘わらず、野党・労働党は政権を奪取出来ていない。この間、二度も総選挙があったのだが、こちらは離脱を望んだ労働党支持者達が大挙造反して保守党に票を投じたのが原因である。野党内も大混乱し立て直し切れていないのである。

くすぶり続ける分離・独立を望む声
こうした“Brexit”にまつわる混迷の中で、耳にするようになった言葉が他にも幾つかある。

例えば“Dis-United Kingdom”=「ディス-ユナイテッド・キングダム」である。前稿で触れたようにイギリス国の正式名称は“United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland”=「グレート・ブリテン及び北アイルランド連合王国」、略して“United Kingdom”=“U.K.”=「連合王国」なのだが、これが“Dis-United”=「ディス-ユナイテッド」、瓦解してしまう恐れを示す言葉である。EU離脱反対派の方が多いスコットランドと北アイルランドには元々イギリスからの分離や独立を望む声が強い。スコットランド民族党の最近のスキャンダルのせいもあって現時点でそうなる可能性が高いとは全く言えないが、可能性はずっと燻っているのである。

また、”Hard Border”=「ハード・ボーダー」という言葉もある。直訳すれば「硬い境界」になるが、この言葉は英国領北アイルランド地方と南のアイルランド共和国の国境管理の在り方を指す言葉である。反対語は”Soft Border” =「ソフト・ボーダー」、現在の国境はこちらの”Soft”な状態になっている。

歴史的経緯にまで本稿で細かく立ち入るつもりは無いが、要するに”Hard Border”では普通の国境のように人や物の行き来をきちんと管理し、資格の無い人や各種基準を満たさない物は入れず、また、必要な関税を徴取する。しかし、”Soft Border”においては、こうした管理をせずに、人や物の往来を基本的に自由にさせるのである。

島国イギリスで唯一の“陸の国境”
EUを離脱したイギリスは島国で、他国との陸の国境は北アイルランド地方と南のアイルランド共和国の間にしか無い。単一市場を導入したEUにイギリスが加盟している間はこの唯一の陸の国境が”Soft Border”で全く問題無かったのだが、離脱した今もこの国境は”Soft”なままなのである。”Hard”に戻すとかつての北アイルランド紛争が再燃する恐れが高いからで、今でも北と南の往来は基本的に自由である。

しかし、そのままだと、EU加盟国とイギリスの間の唯一の陸の国境でもあるこの”Soft Border”を通じて、例えば不法移民や無関税・基準外の物品が流入してしまう。抜け道になってしまうのである。それをどう処理するかはイギリスにとってもアイルランドとEUにとっても頭痛の種なのである。

幸いな事に、最近、イギリスとEUはその処理の枠組みに合意したが、道半ばである。先行きに安閑とはしていられない。南北アイルランドの間に”Soft Border”を維持する代わりに、北アイルランドとイギリス本土の間に”Hard Border”的な管理を導入すると北アイルランドのプロテスタント系住民が反発するからでもある。これまた紛争再燃の火種になり得るのである。

バイデン大統領のルーツはアイルランド
先月4月にアイルランドを訪問したバイデン大統領はアイルランド語で”Ta me sa bhaile.”=「帰宅したよ」と言い喝采を浴びた。この紛争再燃の恐れは、アイルランド系移民の子孫であるアメリカのバイデン大統領が個人的にもこの問題に強い関心を持つ主たる理由でもある。そして、イギリス政府が下手を打つとアメリカとの関係もおかしくなる恐れがあるのだ。加えればアメリカにはアイルランド系住民が多く、政権が代わっても関心を持たなくなる可能性はほとんど無い。西側諸国の中に北アイルランド紛争再燃を望む国は無いと言って良い。

ロシアによるウクライナ侵攻によって西側各国の結束は強まっている。しかし、“Brexit”がもたらした混乱と諸問題は今後も国際政治の火種になり得るのである。

6回に亘った「GW集中連載;国際政治のキーワード」はこの稿で一旦終える。

未定だが、次は夏休みに集中連載することを検討している。

最後になるが、今回の短期集中連載に当たり、事実関係の再確認等で、FNNワシントン支局のシニア・プロデューサー、ピーター・ゴールド氏とロンドンのフリーランスTVプロデューサー、キャサリン・パーソンズ氏にご協力頂いた。多大なる感謝の意を表したい。

【執筆:フジテレビ解説委員 二関吉郎】  

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コメント
1. 2023年5月08日 15:28:13 : Nf2PcZ7ZZc : Z2E4eW1QcUxVaFU=[920] 報告
イギリスはどこに向かうのか?

……奈落かな?中国は、阿片戦争以来の150年の恨みを、きっちり返すつもりでいるようですしね。多分、真綿で首をじわじわと締め上げるようにして、窒息死させられるような状態にされそう。ロシアの核より恐ろしい、経済的な中国式凌遅刑で。6500万人の衰退国・貧乏国が耐えられるでしょうか?

「ロシアによるウクライナ侵攻によって西側各国の結束は強まっている。」ってのは大嘘ですね。米英が独仏を嵌めたって事はもうバレている。確かに米国は欧州を叩き潰したかもしれないけど、叩き潰されてバラバラになって、その「破片」を順番に中国・ロシアが拾い集めているのが現状。欧州は今も大規模デモで活況なようで?

そのうち「英連邦」という手足も、順番にもがれていくでしょう。「チャイナマネー」という暴力装置によって。で、最後は王制廃止で再出発、かな。さすがにそれは30年後くらいの未来の話かも知れませんが。

多分、英国に恨みを持つ国々は、想像以上に多いと思いますしねぇ。あの女王の死は、本当に、英国の行く末を示唆するようでした。「力尽きた」という表現がぴったりです。

2. 2023年5月08日 20:05:42 : TyN9nuNZRA : WDNMV2U1QTBnZUk=[1] 報告
在任49日間で急遽退任した全首相のリズトラスさんは爆発した海中天然ガスパイプラインの情報を報道前に知り得ていた言動をロシアのインテリジェンスに指摘されて急遽退陣する事になったとか書いてた記事が面白かった。
3. 2023年5月09日 13:35:00 : Ki3msy3U5c : Yk1rRUp3MjIxeVk=[184] 報告
<▽39行くらい>
英国は、米国、カナダ、豪州、NZと☆連合を結成するのではないか?
…日本が☆連合に加入するかも、との話があるが、有色人種で非アングロサクソンである日本が、☆連合に加入しても実験材料にされ、マネーを取られ利用されるだけ。

英国のチャールズ国王は、皇太子の時から、活発に気候変動や環境問題に取り組んでいました。国王になったので、WEFと共に更に活動を活発化すると思われます。


[チャールズ国王の戴冠式に現れた死神を目にした人々全員が一度に衝撃を受けた:人々の表情をご覧ください(独り言のblog)]
http://takahata521.livedoor.blog/archives/19451198.html


[チャールズ国王は国連アジェンダ2030と人類の完全なデジタル化を加速させるための会議を9月に開催することを決定します(独り言のblog)]
http://takahata521.livedoor.blog/archives/19387503.html


[アイルランドでは、大本営発表以外の記事を読むことを違法とする法律が可決される(独り言のblog)]
http://takahata521.livedoor.blog/archives/19359243.html
アイルランドの議員たちは、市民が携帯電話やコンピューター端末で非主流メディアのコンテンツを見たり共有したりすることを違法とする新しい法律を可決しました。
この新しい法律は、ファクトチェッカーによって「憎悪的」と判断されたオンライン閲覧物は、閲覧・共有した者に懲役刑が科されることを意味します。


[カナダのオンライン検閲法案が成立(独り言のblog)]
http://takahata521.livedoor.blog/archives/19342796.html
トルドー政権は、カナダで独立系メディアを正式に非合法化しました。つまり、ファクトチェッカーが「虚偽」と判断した記事や投稿をオンラインで共有した人は、逮捕され、高額な懲役刑が課されることになりました。


[ニューヨーク市が住民の食品の二酸化炭素排出量を追跡(独り言のblog)]
http://takahata521.livedoor.blog/archives/19271612.html
ニューヨーク市のエリック・アダムス市長は月曜日、気候・環境正義市長室のイベントで、今年中に食品から排出される二酸化炭素を3分の1に減らすという大規模な取り組みの一環として、住民の食品消費の二酸化炭素排出量を追跡することを明らかにしました。

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