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イラン ウラン濃縮度84%検出の意味/出川展恒・nhk
2023年03月06日 (月)
出川 展恒 解説委員
https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/300/480294.html
IAEA=国際原子力機関が、イランの核施設で、濃縮度およそ84%のウランが検出されたとする報告書をまとめ、関係国に衝撃が広がりました。イランの真意は何か。
出川解説委員です。
Q1:
濃縮度84%、どういう意味があるのですか。
A1:
IAEAが、今年1月、イランの核施設の遠心分離機を調べた際、採取したサンプルから、濃縮度83.7%のウランが検出されたのです。これは、核兵器の製造に必要とされる90%に迫る高さで、関係国の間に衝撃が広がりました。先の「核合意」が、イランに認めているのは、原発用の燃料に相当する3.67%以下です。
イランは、核合意から一方的に離脱し、制裁をかけてきたアメリカへの対抗措置だとして、濃縮度を60%まで引き上げていましたが、83.7%は、全く「寝耳に水」の話です。
Q2:
イランは、どういうつもりなのでしょうか。
A2:
はい。イランが、核兵器級に迫る濃縮ウランを意図的につくったのか否かが、大きな焦点です。IAEAのグロッシ事務局長が3日と4日、イランを訪問し、ライシ大統領やエスラミ原子力庁長官と会談し、詳しい説明を求めました。
Q3:
どんな内容だったのですか。
A3:
グロッシ事務局長は、訪問終了後、「その濃度のウランが計画的につくられたという証拠はない」と述べました。濃縮作業中に、意図せず偶発的にできてしまったというイラン側の説明を、事実上、受け入れた形です。
さらに、イラン側は、IAEAの調査や査察に積極的に協力すると約束し、撤去していた監視カメラを再び核施設に設置することにも同意したということです。それが本当なら、イラン側がIAEAに相当譲歩したことになります。強硬な姿勢を取ってきたイランの指導部が、核合意が崩壊する事態は避けたいと考えていることが窺えます。
一連の問題は、6日から開かれるIAEAの理事会で、詳しく話し合われる見通しです。核合意を立て直すため、建設的な議論ができるかどうかが、注目されます。
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