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米国、台湾巡る緊張に備え 中国と対話再開探る/日経
中国・台湾
2023年2月18日 23:55
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN180O80Y3A210C2000000/
ブリンケン米国務長官は2月上旬、中国訪問を延期した=ロイター
【ミュンヘン=中村亮】バイデン米政権が中国との対話再開の糸口を探っている。春以降に米議員団の台湾訪問計画などが相次ぎ、米中間の緊張が高まりやすい状態が続くからだ。中国の気球問題により両国で強硬論が高まり、偶発的衝突のリスクが増している。
野党・共和党のマイケル・マコール下院外交委員長は3月末にも超党派の議員団を率いて台湾を訪れる計画だ。マッカーシー下院議長も訪台に繰り返し意欲を見せている。2022年8月に当時のペロシ下院議長が台湾を訪れると、中国軍は弾道ミサイル発射を含む大規模な軍事演習を実施して緊張が高まった。
24年1月には台湾総統選がある。米国防当局高官は総統選が近づくにつれて「中国が台湾への圧力を増す可能性が十分にある」とみる。台湾独立志向の与党・民主進歩党が勝利すれば軍事的圧力を強めると、中国が言葉で脅す可能性に触れた。
米空軍航空機動司令部のマイク・ミニハン司令官は1月、部下に宛てた内部メモで台湾総統選や24年11月の米大統領選をきっかけに米中戦争が25年に起きると予測した。
気球問題で対話の窓口が閉じたまま春を迎えれば、偶発的な衝突の可能性も拭えない。批判を浴びつつも、バイデン政権が対話再開にこだわるのはこのためだ。
ブリンケン米国務長官と中国外交担当トップの王毅(ワン・イー)氏は18日、開催中のミュンヘン安全保障会議にそれぞれ参加したが、日本時間の18日中には会談しなかった。ブリンケン氏は2月上旬、気球の米本土飛来を受けて中国訪問を延期していた。
米中は外交ルートで水面下の接触を続けてきた。米国務省のプライス報道官は14日の記者会見で「最近数日間で米中高官の電話協議が複数回あった」と明らかにした。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ダニエル・クリテンブリンク米国務次官補(東アジア・太平洋担当)が在米大使館の中国高官と接触したという。
バイデン氏も対話のシグナルを送った。16日の演説で10?12日に米国やカナダ領空に飛来した3つの飛行物体に関し、中国の偵察気球との関連を示す証拠はないと言及した。中国と過度な対立を抑える思惑が透ける。中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席との直接協議にも意欲を示した。
もっとも米国は台湾の自衛力強化を支援する方針を変えない。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は17日、マイケル・チェイス米国防副次官補(中国担当)が台湾を訪れたと報じた。国防総省高官の台湾訪問が明らかになるのはバイデン政権下で初めて。
表では対話を呼びかけ、水面下で台湾支援を強める米国の姿勢に中国は不信を解いていない。王毅氏は17日のパキスタン外相との会談で「問題解決への誠意を見せてほしい」と米国を批判した。米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官によると、米中軍事当局の連絡ルートも「残念ながら使えていない」という。
米国では24年の大統領選もにらみ、野党・共和党がバイデン氏は中国に弱腰だとの批判を続ける。大統領選に出馬表明した共和党のニッキー・ヘイリー元国連大使は16日の演説で、偵察気球の米本土上空の飛行を「国家の大恥だ」と断じた。バイデン政権は対話再開を探るが、政策面で歩み寄りの余地は乏しい。
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