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第7波で10歳未満コロナ死急増!「オミクロン株」子どもの死亡リスクを甘く見てはいけない
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/309178
2022/08/03 日刊ゲンダイ
子どもたちへのコロナ対策に注力するべき(C)共同通信社
新型コロナウイルスに感染した10歳未満の児童が相次いで亡くなっている。昨年夏に流行した「デルタ株」までは見られなかった事態だ。何が起きているのか。
7月の10歳未満のコロナ死は4例。都内の10歳未満の女児は27日に病状が悪化した。救急搬送され、陽性が判明。翌日、亡くなった。女児には呼吸器疾患と心疾患があった。10歳未満の死亡は都内で2例目だ。
福岡、静岡、和歌山では初めて確認された。
22日の福岡県の発表によると、10歳未満の男児は陽性判明時は軽症だったが、入院せずに亡くなった。
静岡県は28日、周期性発熱の基礎疾患がある3歳女児の死亡を発表。先月下旬に発熱し、家族に陽性者が出たため、自宅療養していたところ、発症後6日目に容体が悪化。救急搬送され、死亡した。死亡後の検査で陽性が判明した。
和歌山の10歳未満の女児は、26日に発熱し、翌朝、入院したが、夕方に病状が悪化し、亡くなった。基礎疾患があった。県の担当者は「県内初のケースで重く受け止めている。若者は軽症で済むと軽くみてはいけない」(健康推進課)と警戒を強めている。
国内で初めて10歳未満の陽性者が亡くなったのは今年2月9日の川崎市の男児だった。重い障害があった。以降、第6波(6月まで)では東京、神奈川、栃木、京都、兵庫など7例が確認されている。基礎疾患がないケースもあった。
デルタ株までは、10歳未満の死亡例はゼロだったが、この冬から「オミクロン株」が猛威を振るって以降は11人に上る。
高齢者だけじゃない
「デルタ株までは子どもはかかりにくかったが、オミクロン株からは感染しやすくなりました。メカニズムは分かりません。医学的には、10歳未満は病原体に感染した経験が少なく、免疫力が低い。感染すると、大人より死亡リスクは高いのです。高齢者対策ばかりが強調されますが、子どもの感染も最大限の警戒が必要です」(医療ガバナンス研究所理事長・上昌広氏)
それにしても、コロナの変幻自在ぶりには驚くばかりだ。次にもっと厄介な変異株が登場してもおかしくないのに、岸田首相は第7波収束後、感染症法上の扱いを現行の「2類相当」から引き下げる方向で検討する考えだ。「変異の可能性なども判断した上で丁寧に検討していく」と言うが、安易な引き下げは危険だ。
第7波後を見据える前に、10歳未満の死亡例を踏まえ、足元の子ども対策に注力すべきだ。これ以上、幼い犠牲者を出してはいけない。
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