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2023年4月5日 19時38分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/242340?rct=national
原子力規制委員会は5日の定例会合で、再稼働に向けた地質審査の資料の不備が相次ぐ日本原子力発電(原電)敦賀原発2号機(福井県)について、審査を中断する方針を決めた。2021年8月から1年4カ月にわたって中断して以来、2度目。原電に対し、8月末までに2号機直下の断層関連に絞って審査申請書を修正し、提出し直すよう行政指導する。(小野沢健太)
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規制委の山中伸介委員長は会合後の記者会見で「これが最後。まともな申請書が出てこなければ、その時点で(結論を)判断する」と述べ、修正した申請書の内容が不十分だった場合、再稼働「不許可」の判断を早期に出す可能性に踏み込んだ。来週にも原電の村松衛社長を呼び、意向を確認する。
定例会では、規制委事務局の原子力規制庁が申請書の一部修正にとどめる案と、申請全体の取り下げを原電に求める案を提示。山中委員長は「審査ができる状況に早く持っていくことが大切」と述べ、早期の審査再開が見込める一部修正案を支持。地質審査を担当する石渡明氏を含めた他の委員4人も意見が一致した。
敦賀2号機直下の断層について、規制委の専門家チームは12年に地震を引き起こす「活断層の可能性がある」と指摘。新規制基準は活断層の上に重要施設を設置することを禁じている。審査で活断層と確定すれば、廃炉を免れない。
審査では地質データの書き換えのほか、地層の観察場所を間違えるなど不備が相次ぎ、資料の誤りは1300カ所超に上る。審査は4年近く全く進んでいない。
原電は「議論を重く受け止め、真摯しんしに対応する」とコメントを出した。
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