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※2021年11月24日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2021年11月24日 日刊ゲンダイ2面
【まんまと謀略にはまっている代表選】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) November 24, 2021
自社・自公政権の自民党が「立憲共産党」を揶揄する笑止
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/nplJ78D9Aw
※文字起こし
立憲民主党代表選(30日投開票)で22日に日本記者クラブ主催の討論会が開かれたが、これを伝える翌23日の大新聞の1面には、相変わらずの見出しが躍った。
朝日新聞は<共産と閣外協力「見直す」>
読売新聞は<共産共闘 4氏「見直し」>
日本記者クラブ主催だから、当然、司会や運営、質問者は大メディアの論説・編集委員、記者たち。彼らは、何としても立憲と共産の共闘を「見直し」させたいようだ。
討論会では、逢坂誠二(62)、小川淳也(50)、泉健太(47)、西村智奈美(54)の4衆院議員ともに「共産党との共闘は間違っていなかった」「参院選でも1人区での共闘は必要」と答えているにもかかわらず、納得できない質問者は「見直すべきところは」と追加で問いかけ、4候補は無理やり「見直し」を言わされている。
その「見直し」とされる実際の回答も、「政権選択選挙という現実感があったか。国民はそうは思ってなかった」(逢坂)、「閣外協力が何を意味するのかが国民に伝わらなかった」(小川)、「政権交代が、本当に国民が求めていたメッセージなのか」(泉)、「共闘合意が上から急に決まった形で、党員の理解を得にくかった」(西村)というもので、至極、当たり前の見解。
要するに、立憲が有権者から「政権を担える政党」と認識してもらえなかったことこそが問題なのであり、選挙における野党間の協力関係については、これまでも立憲は選挙ごとに話し合いを行ってきている。「見直す」「見直さない」という話ではないはずだ。
ところが、大メディアは、待ってましたとばかり。政権に近い読売どころか、朝日にすら「閣外協力見直し 討論会で言及相次ぐ」と見出しを打たれ、読者にはまるで、立憲と共産の共闘路線の全てが見直されるかのように印象づけられていく。
リーダーは夢を語れ
もっとも、メディアが「共闘」問題にばかり集中するのは、4候補の討論に、独自性やパンチのある発言がないという現実もあるだろう。
立憲内は、昨年の合流前のリベラルな旧立憲系、保守層も含まれる旧国民系、そして無所属系と、いまだ3系統の支持者がいるからか、党内融和を目指す内向き議論になりがち。加えて、最大の問題は、どの候補からも党を「闘う集団」に変えていく覚悟と知恵が見えないことだ。
非正規雇用が増え、格差が拡大し、自己責任ばかり求められるような社会になってしまった、との訴えがあったが、それでは野党のリーダーとしてどうするのか、自公政権とは違う世界があることを国民にどう見せていくのか、より具体的な方策が聞きたい。
自民党政権で日本人の給料は上がらず、ずっと横ばい。グローバルで見れば、経済的にも学術的にも地盤沈下する日本で、国民の生活をいかに豊かにしていくのか。「分配」政策にしても、出てくるのは、所得税の累進性強化や法人税増税、金融所得課税の強化など、一時は岸田首相さえ口にしていた聞いたことのある話ばかり。
議論が精彩を欠く結果、「共闘の是非」を代表選最大の“焦点”にしたい自民と大メディアの謀略にまんまとはまってしまっている。
政治ジャーナリストの角谷浩一氏が言う。
「きのうの福岡での討論会でもそうでしたが、4候補とも、町役場の町長か大規模マンションの理事長かというほど話す内容が小さい。『共闘』について何度も質問され、追い込まれたのも、『大向こう』を張れないからでしょう。真面目で一生懸命なのは分かるけれど、やはり政治リーダーは国民に夢を語らないと。民主党政権時に『財源はどうする』など批判を浴びて、できそうなことしか語らなくなった。民主党の呪縛から脱皮できていないのです」
4候補は野合批判に正々堂々、反論すべし |
自民が立憲と共産の共闘を批判するのは、共闘を恐れる裏返し。先月の衆院選で自民は、1万票差未満は34選挙区、5000票差未満は17選挙区という“薄氷の勝利”だった。1選挙区に2万〜3万票ともいわれる創価学会票をもらうために公明党と連立している“選挙互助会”だから、共闘効果は痛いほど分かっているはずだ。それがどの口で立憲と共産を野合と批判できるのか。
今だって自公は、憲法改正や敵基地攻撃能力の保有で、見解を異にする。ジェンダー平等の価値観では当たり前の夫婦別姓についても、公明は賛成だが自民は消極的だ。
そもそも連立合意する以前の1990年代、自公は与野党に分かれて罵り合っていた。自民は「政教一致批判」で創価学会の池田大作名誉会長の証人喚問まで要求、公明にとって自民は「仏敵」だったのだ。
もっと言えば、自民は55年体制で長年対立してきた社会党(現・社民党)とすら手を組んだ。93年に誕生した8党派連立の非自民政権から社会党と新党さきがけが離脱すると、自民は水面下で、当時の村山富市・社会党委員長を首班に担ぐことを画策、94年に自社さ連立政権を樹立した。
社会党は憲法9条を守る「護憲」が金看板。日米安保は反対が党是、「自衛隊は違憲」と主張してきた政党だ。しかし、連立発足と同時に社会党はそれらをかなぐり捨て、一方で自民は、先の大戦を「侵略戦争」とすることを受け入れたのだった。
憲法、安保、自衛隊、歴史認識まで全く違うのに、選挙で有権者の審判を得ることなく成立させた政権こそ、野合と言わずして何と言うのか。
「恩讐を乗り越えて」というゴマカシ
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)がこう話す。
「自社さ政権は当面の政策をどうするのかを事前に明らかにしないまま発足したため、村山首相が国会で、日米安保や自衛隊などに関してそれまでとは百八十度異なる答弁をすると大混乱になりました。それに比べれば、野党共闘は市民連合を介して6項目の政策合意をしていますし、共産党は当面は安保の廃棄を求めず、自衛隊の解散も求めないことを明確にしています。自社さより、よほどきちんと準備できていたじゃないですか。政党が違うのですから理念や政策が全部一致することはない。立憲と共産の共闘は、合意できるところと、違うところをもっとハッキリさせ、もっと説明すべきだったというのが反省点です」
村山首班による自社さ連立を水面下で主導した亀井静香元衆院議員は後に、「自社さ政権は、最大野党だった自民党が、連立を離脱した社会党と組むウルトラCを考えた結果だった。自民党が政権復帰するために使える手をなんでも使うという執念から生まれたのだ」と明かしている。
政策の一致など眼中になく、すべては、ただただ与党に戻りたいだけ。そんな自民党が「立憲共産党」と揶揄するのは笑止千万だ。自社さ政権や自公政権の成り立ちをメディアも忘れたとは言わせない。
「野合かどうかを決めるのは有権者であり、有権者は衆院選での野党共闘を『野合だからダメ』だとは言っていない。自民党やメディアが批判しているだけです。自民党は自社さ政権や自公政権について『恩讐を乗り越えて』などとごまかしてきた。メディアはまず、自社さや自公がいかに正しいのかを説明したらどうか。なぜ自社さや自公は認められて、野党の共闘は許されないのか。さらに言うと、労働組合を否定する維新と、連合に支えられる国民民主が連携するのも野合じゃないのか。つじつまの合わないことがいくらでもあるのに、立憲と共産の共闘にばかり注目するのは筋が通りません」(角谷浩一氏=前出)
立憲の4候補も、自民やメディアの野合批判に対し、正々堂々と反論するだけの強さが欲しい。
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