http://www.asyura2.com/21/senkyo284/msg/301.html
Tweet |
※2021年11月20日 日刊ゲンダイ2面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
【政権交代の覚悟があるのか】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) November 20, 2021
「小川が立てば注目される」と目論む立憲の甘さ
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/X8jlECWdzJ
※文字起こし
誰が立候補するのか、土壇場まで決まらなかった立憲民主党の代表選(30日投開票)は、結局、泉健太政調会長(47)、逢坂誠二元政調会長(62)、西村智奈美元厚労副大臣(54)、小川淳也元総務政務官(50)の4人で争うことになった。4人ともほぼ無名とあって“本命不在”の選挙戦になっている。
最大の問題は、ガタガタになった立憲を立て直せるのか、どん底まで落ち込んだ党勢を回復できるのか、ということだ。野党第1党なのに、立憲の支持率は1桁に低迷し、政党支持率は維新に負けたままだ。誰が新代表になっても、相当な覚悟を持って再生を図らないと、有権者の支持は戻らないのではないか。
なのに、この状況でも、立憲の議員は危機感が薄いのだから、どうしようもない。なにしろ、ドキュメンタリー映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」で取り上げられ、知名度が上がった小川が出馬したくらいで、「これで代表選は注目される」という期待の声が上がっているのだから、考えが甘すぎる。
たしかに、自民党は総裁選をやったことで支持率を急上昇させたが、同じように立憲の支持率が回復すると思ったら大間違いである。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)がこう言う。
「いまだに立憲民主党内には、野党第1党の“甘え”と“楽観”が蔓延しているように見えます。もし、野党第2党に転落していたら、危機感も違ったのではないか。危機感があったら、西村智奈美と小川淳也の2人が、20人の推薦人を集めるのに苦労することもなかったはずです。自民党だって総裁選に2人の女性候補を立てた。なぜ、最初から“代表選には女性にも出てもらいたい”“若い人も手をあげて欲しい”という発想にならなかったのか」
岸田自民は意外にシタタカだ
もし、代表選をやることで風が吹くと思っているとしたら立憲は甘すぎる。
ああ見えて、岸田自民党はかなり手ごわいと見るべきだ。ハンパなやり方では、絶対に立憲は自民党を倒せない。甘ちゃんの立憲と違って、自民党は早くも来年夏の参院選に向けて着々と手を打ちはじめている。
19日閣議決定した「経済対策」は、55兆7000億円という過去最大の規模だ。岸田首相は「成長と分配の好循環」と称して、バンバン、カネをばらまくつもりだ。
「自民党の経済対策は空前絶後の規模です。“聞く耳”が自慢の首相らしく、米軍への思いやり予算の拡大も含めて、片っ端から要望を聞き入れている。ポイントは、立憲民主の政策をパクリ、論点を潰していることです。看護師・介護士・保育士の給与引き上げも、立憲が主張していた政策です。ここまでやられると、立憲は自民党政権に対して“あれをやるべきだ”“これが足りない”と批判する余地がなくなります」(政界関係者)
しかも、野党は完全に分断されている。維新と国民民主は立憲と距離を置き、いつ自民党とタッグを組んでもおかしくない状況だ。そのうえ、立憲のなかで戦闘力のあった辻元清美や川内博史といった論客は、次々に落選してしまった。この状況で立憲は、本当に自民党と対峙できるのか。
「安倍首相や菅首相は、立憲からしたら戦いやすい相手だった。でも、岸田首相は戦いづらいと思う。御用聞きのような岸田首相は、なんでものみ込んでしまう。しかも、ハト派のイメージがある。以前、枝野代表が目指すと公言していた“保守中道”のイメージです。立憲が自民党を追い込むのは、そう簡単ではない。代表を代えればどうにかなると考えているとしたら甘すぎます」(五十嵐仁氏=前出)
最大の敗因は、国民感覚とのズレ |
いま立憲がやるべきことは、ハッキリしている。代表を代えるのも結構だが、なぜ支持率が低いのか、どうして総選挙で敗北したのか、突き詰めることなのではないか。
「共産党との選挙協力が嫌われた」という声もあるようだが、衆院選で議席を減らしたのは、立憲に原因があったのは明らかだ。そもそも、立憲が有権者から支持されていたら、共産党に協力を仰ぐ必要もなかったのではないか。
落選した辻元はサンデー毎日(11月28日号)で、党と自分が負けた原因についてこう語っている。
〈最大の敗因は、有権者の感覚とのズレだと思う。私個人レベルでもあったし、立憲という組織にもあった〉〈党も政権を取ったらまず第一に閣議でここを変えます、とも訴えた。それが、ちょっとアンタたち偉そうにし過ぎではないの、と有権者の鼻についた〉
共産との共闘については〈(敗北の原因を)共産党との共闘や連合との足並みの乱れに帰そうとする議論があるが、本質はそこではない。優れて立憲の問題だ〉〈自分たちのアイデンティティー、存在意義を有権者に伝えきれなかっただけではなく、それが定まってなかったのかなとも思う〉〈人のせいにしても仕方がない〉と話していた。
辻元の言う通りなのではないか。いつの間にか立憲は国民感覚からズレ、国民が何を求めているのか分からなくなるほど“鈍感”になっているのではないか。維新が火をつけた国会議員に月100万円支給される「文通費」にしたって、本来、立憲が取り上げるべき問題だったはずだ。制度の不備には、これまで立憲が真っ先にメスを入れてきたのに、維新にお株を奪われてしまった。
政治評論家の本澤二郎氏はこう言う。
「立憲は支援組織である連合の意向を気にするあまり、フラフラと態度がハッキリしないケースが多々ありました。共産党との共闘についても説明が足りなかった。煮え切らない態度を取り続けるあまりに、多くの国民の失望を買ったと言えます」
このまま万年野党でいるつもりか
来夏の参院選で再度敗北を喫したら、立憲はもうオシマイだ。
結局、立憲に足りないのは、国民の暮らしを良くするリアリティーのある政策なのではないか。もちろん、衆院選で訴えた「ジェンダー差別解消」「脱原発」などは重要なテーマだが、国民が求めているのは明日の生活が少しでも良くなる政策だ。
例えば、年収300万円以下の低所得者は現在、国民の約4割に上り、非正規労働者も約4割に及んでいる。彼らに手を差し伸べる政策を打ち出すことこそ、立憲の役割のはずである。
実際、2009年に政権交代を果たした当時の民主党は「国民の生活が第一」を掲げて政権を奪取している。「子ども手当」や「農業者への戸別所得補償制度」が有権者に支持されたのは間違いない。前出の本澤二郎氏はこう言う。
「立憲は、いつも考え方が甘い。今回の衆院選も『菅政権が相手なら勝てるだろう』と油断し、直前に首相が代わって慌てていた。野党候補を一本化した選挙区のうち、31選挙区で立憲候補が1万票以内の僅差で敗れたのも、勝利への執念が不足していたからだと思う。どれもこれも、万年野党に甘んじ、政権を奪取しにいく気概が足りないからでしょう。かつての社会党のように、最初から政権奪取を諦め、自分が議員でいられればいい、という考えが広がっているのではないか。来年の参院選がラストチャンスだと認識すべきです」
立憲に政権交代の覚悟はあるのか。今まさに本気度が問われている。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK284掲示板 次へ 前へ
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK284掲示板 次へ 前へ
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/
since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。