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※2021年11月18日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2021年11月18日 日刊ゲンダイ2面
【予備費があるから、どんどんバラマキ】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) November 18, 2021
岸田政権 その本質は目くらましの施し政治
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/BWvMbFwJZH
※文字起こし
とてもじゃないが、GDP(国内総生産)の2倍に当たる1200兆円もの「借金」を抱えた国の予算の使い方とは思えない。これでもかと思うばかりの大盤振る舞いだろう。
原油価格の高騰を受け、政府がガソリンの価格が一定水準を超えた場合に補助金を支給する検討を始めた。16日に会見した萩生田経産相などによると、ガソリンの全国平均価格が1リットル当たり170円を超えた場合、供給している元売り各社に対して同5円を上限とする補助金を支給する案が浮上しているという。
新型コロナ禍からの経済回復による需要拡大で、原油価格は高騰。8日時点のレギュラーガソリンの店頭価格は、全国平均で1リットル当たり169円と、約7年3カ月ぶりの高値水準となっている。
萩生田は「元売り事業者などに対し価格抑制の原資を支給し、小売価格の急騰を抑制する時限措置を考えている」と説明。
19日に決定する経済対策に盛り込み、12月末までの制度開始を目指す考えだ。
政府は「卸価格の抑制を促し店頭価格の過度な上昇を抑えたい」としているが、すでにガソリン価格については高騰時に1リットルあたり約25円を減税できる規定(トリガー条項)などがあり、さらなる補助金の直接支給は極めて異例の策と言っていいだろう。
自公政権の財政規律はすでに形骸化
経産省は新型コロナ禍からの経済回復を妨げないようにするための「時限的、緊急避難的な激変緩和措置」などとしているが、果たして、どれだけの効果があるのか。
支給された補助金がそのまま小売価格に適切に反映されるのか。補助金を得ながら小売価格を据え置いた業者への罰則はどうするのか。原油価格が急落したら、いつ、どのタイミングで支給をストップするのか。政府の本当の狙いは、緊急対策の名を借りた自民党ベッタリの石油業界への単なるバラマキではないのか。公平性や正当性の問題や疑問を挙げればキリがない。
まったくバカげた話だが、岸田は経済対策の規模をとにかく膨らませるだけ膨らませたいのだろう。
金額が大きいほど国民に向けた「やっているフリ感」「施し感」のアピール度が強まるからだ。
すでに経済対策では、国が直接財政負担する「真水」の規模が30兆円を超す見方が浮上。財務省幹部が「先進国とは思えない10兆円規模の分配」と冷めた見方を示すメニューの柱は、自民、公明両党協議でスッタモンダのあった「18歳以下の子供に対する1人当たり10万円相当の給付」だ。
他にも「雇用調整助成金の特例措置」や「介護士などの現行月収を3%程度の賃上げ」「地方デジタル化推進のための交付金」など、あらゆるバラマキ策が目白押し。自治体向けの交付金や予備費が膨らめば、経済対策の規模はさらに拡大する可能性もある。
こうなると、もはや財政規律もヘッタクレもない。放漫財政で経済危機を招いたギリシャやイタリア両政府と一体、何が違うのか。
経済ジャーナリストの荻原博子氏がこう言う。
「経済対策なのか子育て対策なのかが議論となった10万円給付のように、政策の目的、優先順位が曖昧だから、バラマキのように見えるのです。経済対策なのにマイナンバーカード関連に2兆円の予算を計上するなんて、どう見てもおかしいでしょう。全くワケが分かりません。そもそも、財源は私たちの税金なのに、今の政府は自分のお金と勘違いしているよう。自公政権の財政規律はとっくに形骸化しているように見えます」
選挙目当ての愚策が続けば日本は奈落の底へ |
岸田が掲げる「18歳以下の子供に対する1人当たり10万円相当の給付」について、比較されるのが旧民主党政権時代の2010年に導入された、子供1人当たり月額2.6万円を支給するとした「子ども手当」だ。
自民が野党に下野した09年衆院選の直前、当時の麻生首相は旧民主党のマニフェストに対して「財源が極めて曖昧で無責任」と批判。
甘利行政改革担当相も「ポピュリズム(大衆迎合)の極みだ。閉店セールみたいで、こんなことを続ければ日本も閉店になる」とこき下ろしていた。
この時、旧民主党が「家計の下支え策」として見積もっていた予算総額は17兆円。それでも当時の自民党は「ケタ違いのバラマキだ」と猛批判していたのだが、今回の岸田の経済対策はそれをはるかに上回るベラボーなバラマキ金額だ。
なぜ、こんなことが起きているのかと言えば、答えは決まっている。安倍・菅の両悪辣政権は国会すらマトモに開かず、コロナ対策として莫大な予備費=つかみ金を積み上げてきたからだ。
コロナ対策では約65.4兆円の予算が計上され、うち21.7兆円が今年度に繰り越されているが、例えば、安倍政権は昨年6月の第2次補正予算で、新型コロナ対策として総額10兆円に上る予備費を計上。続く菅政権も2021年度の当初予算に5兆円の予備費を盛り込んだ。政府は「コロナ禍に対して機動的に対応するため」とかもっともらしく言っていたが、一内閣の判断で支出できる金額の大きさとしてはケタ違いなのは言うまでもない。
岸田の肝いり会議の中身はハリボテ
予備費があるから、どんどんバラマキしてしまえ――。おそらく岸田の狙いは来夏の参院選だろう。
衆院選に続き、参院選で勝利して長期政権に向けた基盤固めを進めたい。「18歳以下の子供に対する1人当たり10万円相当の給付」も「ガソリン補助金」もそのための「目くらまし」の策に過ぎないのだ。
だが、そのツケはやがて国民に必ず回ってくるだろう。一見、気前がいいように見えるが、その本質は“施し”に見せかけた刹那予算による偽物政治だからだ。
ハッキリ言えば中身はハリボテ。国民に寄り添うフリを見せていないと即、化けの皮が剥がれてしまう。だから、「新しい資本主義実現会議」などと大風呂敷を広げて会議を開き、所得再配分などの格差是正策について協議する姿勢を見せているのだが、「金融所得課税」の議論が先送りされたように全く期待できない。
一体いつまで、こんな「目くらまし」の“施し政治”を続ける気なのか。税制改正や円安対応など本質的な議論はいつやるのか。それとも時間と手間がかかるとして、やらないのか。本来であれば大新聞テレビが、旧民主党政権に対して「財源はどうする」と大合唱していたような厳しい姿勢で岸田政権に臨むべきだが、総じて借りてきた猫のよう。これまでも散々、問題視されてきた国会議員の文通費問題を今さら大々的に取り上げ、与党が見直す姿勢をちょっと見せただけで「改革」などと持ち上げているからクラクラしてしまう。
福田赳夫元首相の秘書を務めた中原義正氏がこう言う。
「給付金、補助金など、こんなバラマキ策を続けていれば財政は持たない。岸田政権のやっていることは国民生活に寄り添うというポーズだけ。後世へのツケ回しだ。文通費問題についても、岸田首相が本気で改革する気があるなら廃止を指示すればいいし、民間会議を設置するのであれば税金の無駄遣い見直しにつながるような会議をつくるべきだろう。いずれにしても、今のような選挙目当ての愚策が続けば将来、日本は大変なことになる」
岸田は「政界のサラブレッド」なんて言われていたが、他があまりに「駄馬」だったのだ。
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