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静岡県の参院補選での自民敗北が衆院選に与えるインパクト 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/296644
2021/10/28 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
前哨戦の静岡参院補選は立民・国民推薦の山崎真之輔氏が初当選(C)日刊ゲンダイ
10月24日投開票の山口と静岡の参院補選のうち、静岡の結果がその1週間後の衆院選全体に及ぼす影響が大きいことを先々週の本欄で指摘しておいたが、まさにその自民党にとっての悪夢が現実となった。立憲民主と国民民主が推薦した山崎真之輔元県議の勝利を伝える某民放テレビの見出しは「岸田政権最初の国政選挙で敗北」というものだった。
この結果が1週間後の総選挙に与えるインパクトが大きい理由の第1は、共産党が野党共闘に加わらず独自候補を立てたのに自民が負けたことである。2016年の選挙では、自民74.7万、民進69.2万、共産17.2万であったのに対し、今回は自民60.3万、野党65.1万、共産11.7万で、自民が約15万票も減らすほど体力を衰えさせているということである。これでもし野党が共産を含む共闘を実現していれば約17万票差という大差がついていた。
第2は、終盤になって劣勢に気づいた自民が、告示初日の7日から岸田文雄首相と小渕優子組織運動本部長を投入し、さらに21日に再度、岸田を応援に向かわせたが、ダメだったことの深刻さである。つまり「岸田では票は稼げない」ことがはっきりしたのである。
第3は、最大勢力の無党派層がかなり反自民的であることが明らかになった。各メディアの出口調査の結果として、無党派層の約7割が野党共闘候補に入れ、自民候補に入れたのは2割だった。そうなった要因のひとつは恐らく、川勝平太知事が熱心に野党候補を応援したことの効果である。同知事は6月の県知事選で30万票以上の大差をつけて4選を果たしたが、その対戦相手は任期途中で辞めて挑戦してきた自民参院議員であり、彼が辞めたからこの補選が行われることになったのだから、知事が自分の政敵の後継者を潰しにかかるのは当然のことである。川勝は県民に圧倒的な人気があり、その理由のひとつはリニア新幹線の工事にストップをかけていることである。
大手メディアの世論調査の裏データや主要政党が委託して行う内々の調査を参照する機会があり、それらを見る限りでは、自公はかなり痛めつけられながらも政権が揺らぐような事態に追い込まれることはないというのが現状の分析だが、投開票まであと数日。静岡補選のようなことが全国あちこちで起きるとどうなるのか。
高野孟 ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
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