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※2021年9月29日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2021年9月29日 日刊ゲンダイ2面
【こんな自民党を勝たせていいのか】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) September 29, 2021
茶番劇は終わった さあ次は政権交代
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/PsyDFyACRK
※文字起こし
「ポスト菅」選びのお祭り騒ぎがやっと終わった。自民党総裁選は29日、投開票。決選投票の結果、岸田文雄前政調会長が257票を獲得し、河野太郎ワクチン担当相(170票)を抑えて総裁の座を射止めたが、腐敗した党の体質は変わらない。自民が政権を牛耳っている限り、この国の政治はマトモになりっこない。12日間の選挙戦でイヤと言うほど見せつけられた現実だ。国民騙しの茶番劇は終わり、衆院選へのカウントダウンが始まった。国民に見放された菅首相の退陣の次は、いよいよ政権交代だ。
独善的でデタラメな新型コロナウイルス対策で国民の暮らしをメチャクチャにした揚げ句、「コロナ対策に専念したい」と耳を疑う言い訳で撤退した菅は28日、通常国会閉会以来、104日ぶりに国会に姿を現した。19都道府県対象の緊急事態宣言と8県に適用中のまん延防止等重点措置を今月30日の期限で全面解除する決定に伴い、衆参両院の議院運営委員会で政府方針を報告するためだ。宣言および重点措置地域がゼロになるのは4月4日以来、180日ぶりだが、酒類を提供する飲食店などの営業時間は当面短縮。失政による日常生活の制約はまだまだ続くのに、菅に反省の色なし。野党4党はコロナ対策の国会審議を求め、7月16日に憲法53条に基づく臨時国会召集を要求したが、徹底的に無視し続けた。野党議員から「コロナ対策の軽視だ」と批判されると、「与党と相談しながら検討してきた。憲法に規定された義務を踏まえた。閉会中審査も実施している」とメチャクチャな強弁。最後の最後までたちが悪い。
その後、官邸で開いた20回目のラスト会見ではワクチン接種の進展を「誇らしい」と臆面がなく、感染収束の見通しについて先月末の会見で「明かりが見え始めている」と発言して総スカンを食ったにもかかわらず、「明かりは日々輝きを増している」と自画自賛。質問を求める挙手が続く中、例によって1時間ほどで会見は打ち切り。菅はサッサと議員宿舎に引き揚げた。
退陣首相への忖度で全面解除
そもそも、全面解除は適切なのか。政府決定に先立つ基本的対処方針分科会では、首都圏や大阪府などを中心に重点措置に移行すべきとの意見が相次いだが、菅政権は一蹴。「感染再拡大の傾向がみられた場合は、重点措置の適用を含め機動的な対応を取る」と押し切った。この政権の寿命は残り5日だ。どう担保するのか。「任期中に区切りをつけたい」という菅の身勝手な意向、そして「全面解除で首相に花を持たせたいのだろう」とサジを投げた専門家。ここでも忖度が働いて、国民の「安全安心」は二の次、三の次にされた。こんな自民に総選挙で勝たせていいのか。菅の投げ出しは無能ゆえにしょうがないとして、電波ジャックでこれでもかと見せつけられたのは醜悪な自民党の正体と限界だ。
河野と岸田に加え、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行が参戦した総裁選は、「政策論争」とは名ばかり。それぞれが実現可能性を度外視した政策をブチ上げ、かみ合わない舌戦が連日繰り広げられた。その一方で、立憲主義をないがしろにし、国家を私物化する安倍・菅政治との決別を世論の多くが求めているのに、本丸であるモリカケ桜疑惑には頬かむり。全国の弁護士や法学者でつくる「『桜を見る会』を追及する法律家の会」は4候補に桜疑惑への考えを尋ねる公開質問状を送ったが、河野は質問状の受け取りそのものを拒否。岸田と高市は受け取ったものの無回答。野田だけが安倍前首相に対する不起訴処分を「不起訴不当」と議決した検察審査会の指摘に「国民の代表が意見を反映したもの」と賛同し、「政治家は自らの潔白を丁寧に説明すべきだ」と回答した。森友疑惑の再調査が必要だと明言したのも、野田だけだ。
誰が勝っても悪はのさばり続ける |
参院選広島選挙区が舞台となった大規模買収事件もウヤムヤにされかねない。安倍の肩入れで党本部が河井夫妻に提供した1億5000万円の使途をめぐり、柴山幹事長代理は「買収資金ではない」とする河井側の報告資料をそのまま発表。機関紙の作成に大半を投じたとの主張にもかかわらず、裏付けとなる領収書なども示さず、「私どもとしてできうる最善」と居直った。カネを差配する立場にあった二階幹事長も「あれ以上の説明はありますか」とスゴみ、「詳細は承知していないが、こういうことが再び起こらないことを願いたい」とまるで他人事。票欲しさにタヌキおやじを詣でる河野、高市の節操のなさといったらない。
だいたい、根拠薄弱な「突破力」を売りにする河野は安倍・菅政権で要職に就き続け、コロナ失策で菅が追い込まれたのに名乗りを上げる厚顔無恥。「政高党低でなければ困る」と断言し、安倍1強の負の遺産のひとつである官邸主導を評価したのもある種の秋波なのか。安倍の全面支援を受けたウルトラ右翼の高市は言うに及ばず、「岸田さんはしっかりしてきた。たくましくなった」とかいうキングメーカー気取りの安倍発言をありがたがる岸田。誰が勝っても、悪はのさばり続けるのだ。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)は言う。
「自民党がいかにアベ支配に毒されているかが、総裁選でハッキリしました。安倍前首相との近さが新総裁の前提条件であり、反アベを掲げればもはや立候補すらできない。異端児と評されてきた河野大臣が持論の脱原発を修正し、安倍前首相にスリ寄ったのが象徴的です。国民政党を掲げてきた自民党は多様性を失い、振り子の論理による疑似政権交代すら起こせなくなった。世論とは真逆の方向へ突き進んでいます。多くの国民が求めているのは表紙の差し替えではなく、本そのものの新調です。それは政権交代でしかなし得ないという現実を総裁選はわれわれに知らしめた。野党は好き嫌いを横に置き、国民民主党を含むすべての勢力を結集し、今までにない反自民の受け皿づくりを急ぎ、関ケ原の戦いのような構図を示さなければなりません」
野党キャンペーンのマズさ
政権交代という大手術なくして、権力にへばりつく膿を出しきれない。立憲民主党の枝野代表は「新しい政権を発足させる準備ができている」と繰り返しているが、本当にその覚悟があるのか。市民連合を仲立ちに野党4党で政策協定を結んだものの、共産党との共闘についてはいまだ詰め切れていない。志位委員長が「自民党は新総裁の下で態勢を立て直して総選挙に打って出る。野党が結束した姿をつくり上げ、迎え撃つ必要がある」と言っていた通りで、自民の政党支持率は持ち直している。
政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう言う。
「野党は総裁選の向こうを張るような仕掛けが何ひとつできなかった。立憲民主がまとめたアベノミクスの検証がリポート用紙2枚ではズッコケます。格差拡大を裏付けるありとあらゆるデータを引っ張り出し、連日訴えるだけでも相当なインパクトがあったはずです。4候補の政策にしても言いっぱなしが少なくなかったのですから、翌日にでも過去の発言や自公政権の方針と照らし合わせてファクトチェックするなど、キャンペーンの張りようはあった。安倍・菅政治の終焉を求める世論をバックに、ネチネチと攻めるずぶとさがほしい」
野党は国民の命と暮らし、民主主義を守るために一致団結して「表紙のすげ替え国民愚弄政治」に終止符を打つ必要がある。
この好機を逃せば、二度と浮上できまい。
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