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※週刊朝日 2021年10月8日号 各紙面クリック拡大
自民64議席減の予測 石原伸晃 下村博文、萩生田光一も当落線上か
https://dot.asahi.com/wa/2021092800047.html
2021/09/29 07:00 筆者:西岡千史,池田正史 週刊朝日
左から、自民党総裁選に出馬した岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、河野太郎行政改革担当相 (c)朝日新聞社
天下分け目の衆院選が近づきつつある。新総裁のもとでイメージを一新した自民党に、野党は今回もしてやられるのか……いや、そうとも限らない。過去のデータを分析すると、野党共闘の成立次第で勝敗はガラッと変わることがわかってきた。
【“落選危機”自民・公明党議員リストはこちら】
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コロナ禍の拡大で国民から総スカンを食らった菅義偉政権。衆院議員の任期満了が10月21日に迫るなか、自民党は近年では最大の危機を迎えていた。ジャーナリストの二木啓孝氏は言う。
「8月ごろに自民が実施した衆院選の情勢調査は『60議席±10減』という衝撃的な結果だった。二階俊博幹事長が8月末にその資料を持って菅義偉首相と官邸で面会。この数字が退陣の決定打になったと言われています」
次期衆院選の定数は465。過半数確保には233議席が必要だ。自民の現有議席は275で、43議席減らすと自民単独過半数割れ。また、公明党の現有議席は29。自公両党で合計72議席減ると与党過半数割れとなる。自民にとって“政権からの転落”が現実味を帯びていたのだ。
進退窮まった菅首相は9月3日に総裁選不出馬を正式表明。11月までに実施される衆院選は新しい首相・総裁のもとで実施されることとなった。その後は連日、メディアをジャックした「総裁選ショー」で菅政権の失政は“リセット”され、またも与党は安泰……という結果になるのだろうか。
だが、次の衆院選は前回と決定的に違う点がある。前出の二木氏は言う。
「2017年の衆院選で与党が圧勝したのは、選挙直前に民進党(当時)が希望の党と立憲民主党に分裂し、混乱の中で共産党との選挙協力も進まず、野党候補者が乱立したから。今回は前回ほど野党候補者の分裂選挙にはならない。自民は決して安泰ではなく、『どれだけ負けを減らせるか』の戦いになるでしょう」
そこで本誌は、17年衆院選で仮に野党候補者の一本化ができていた場合、選挙結果がどうなっていたかをシミュレーションした。なお、国会で与党寄りのスタンスをとり、立憲らと明確に距離を置く維新の会は、野党候補の票に合算していない。
社民、共産、立憲、れいわのトップが集って政策協定を結んだが、国民民主の玉木雄一郎代表の姿はなかった (c)朝日新聞社
その結果は衝撃的なものだった。野党の合算票が、勝利した与党候補者の票を上回った小選挙区は64。なかには、石原伸晃元幹事長(東京8区)、下村博文政調会長(東京11区)萩生田光一文部科学相(東京24区)、上川陽子法相(静岡1区)など、現職大臣や要職経験者といった“大物議員”も複数含まれていた。
さらに、17年衆院選と19年参院選で与野党が拮抗した選挙区や、保守分裂選挙になりそうな選挙区など13選挙区を抽出した。この合計77選挙区が、与党の「“落選危機”リスト」だ。仮にこれらの選挙区をすべて落とせば、「自公で過半数割れ」もあり得る。
“落選危機”自民・公明党議員リスト1(週刊朝日2021年10月8日号より)
個別の選挙区事情を見ても、与党が安泰でないことがわかる。永田町関係者は言う。
「香川1区の平井卓也デジタル担当相は、立憲の小川淳也衆院議員と拮抗している。小川氏を主人公にしたドキュメンタリー映画がヒットしたことで、メディアへの露出も増えた。与野党逆転があるかもしれない」
東京9区は菅原一秀前経産相が違法な寄付で略式起訴され自民を離党。自民は候補者を立てられず不戦敗の公算大だ。
石原伸晃氏だけではなく、弟の宏高衆院議員(東京3区)もリスト入りしている。
「東京3区は立憲の松原仁衆院議員が保守層にも浸透している。野党一本化が実現すれば、伸晃氏と一緒に兄弟で危ない」(自民党関係者)
広島3区からも目が離せない。二木氏は言う。
「河井克行元法相の選挙買収事件を受け、公明の斉藤鉄夫副代表が候補者になりましたが、選挙戦で手足になる主だった自民系地方議員のほとんどは河井氏から現金をもらっていて活動ができない。4月の参院広島選挙区の再選挙も野党候補が勝利している。斉藤氏はかなり厳しい」
野党が決して非力でないことは、次のデータからも読み取れる。
17年衆院選で全国の比例得票数は、自公が計約2553万票なのに対し、立憲・希望・社民・共産は計約2611万票で野党が上回っていた。
19年参院選の結果を見ても、リストにある宮城、秋田、長野、静岡、愛知、滋賀、京都、大分は野党の合算票のほうが多い。東京は与党が上回ったが、得票率の差はわずか1.8ポイント。同じく与党合算票が上回った千葉と神奈川も、その差は5ポイント未満だ。北海道では、知名度の高い高橋はるみ前北海道知事が自民から出馬した影響で選挙区票は与党が上回ったが、比例票は野党のほうが多かった。
もちろん、野党がその“潜在能力”を発揮するには、まだまだ突破しなければならない壁がある。
一つは自民党新総裁が誕生した際の「ご祝儀相場」だ。昨年、菅首相が誕生したときも内閣支持率は一気に6割以上まで回復した。政治アナリストの大濱崎卓真氏は言う。
「メディアでは総裁選ばかり取り上げられ、野党の存在感は埋没している。しかし、総裁選後は臨時国会が開かれ、代表質問も実施される可能性が高い。野党は総選挙に向け、早めに争点を設定しておく必要があります」
最大の問題は、野党が候補者を一本化できるかだ。現在、次期衆院選の289選挙区のうち、立憲の候補が共産、社民、れいわと競合する選挙区が70以上残っている。前出の大濱崎氏は言う。
「菅首相の不出馬表明で与党有利な状況になり、共産や国民も比例票狙いで候補者を多く立てたいという考えが強くなっている。あと1カ月程度でどの程度まとまるかです」
野党候補の一本化を目指すため、立憲の平野博文選対委員長は9月24日、同党の小沢一郎衆院議員に共産党との交渉役を依頼した。過去の失敗から学習し、力を結集できるのか。それ次第で、11月以降の政治風景は激変する。(本誌・西岡千史、池田正史)
落選危機”自民・公明党議員リスト2 1/3(週刊朝日2021年10月8日号より)
“落選危機”自民・公明党議員リスト2 2/3(週刊朝日2021年10月8日号より)
“落選危機”自民・公明党議員リスト2 3/3(週刊朝日2021年10月8日号より)
※週刊朝日 2021年10月8日号
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