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どこが「コロナに専念」か。菅首相が対策に費やした時間“3日で36分”の責任放棄
https://www.mag2.com/p/news/510806
2021.09.09 『きっこのメルマガ』 まぐまぐニュース
総裁選不出馬の理由を「新型コロナ対策専念のため」とした菅首相ですが、やはりその言を額面通りに受け取るわけには行かないようです。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、まずこの理由に無理があることをこれまでの首相の「実績」を挙げ解説。さらに不出馬会見の翌日から3日間の「首相動静」を確認し、菅氏が「コロナ対策に専念」などしていなかった事実を白日の下に晒しています。
「賞味期限が切れたパンケーキ」菅義偉首相の掘った墓穴
8月25日の会見で、新型コロナの収束について「明かりははっきりと見え始めている」と述べ、全国民をズッコケさせたピン芸人の菅義偉首相でしたが、新型コロナの未来だけでなく自分の近い未来の姿も見えなかったようで、1週間後の9月3日、菅首相は自民党総裁選への不出馬の表明、つまりは首相辞任へと追い込まれてしまいました。
この急転直下の辞任劇のトリガーとなったのは、いち早く総裁選出馬を表明していた岸田文雄による、自分が総裁になったら「党の役職は連続3期まで」という宣言、これをグーグル翻訳すると「二階俊博幹事長は再任しない」という奇襲攻撃でした。通常であればスルーしたであろう些事ですが、支持率の急落でレームダック化していた菅首相にとっては大事件です。焦りまくった菅首相は、争点潰しのために、後出しジャンケンで「二階外し」を含む党人事に着手すると表明、これが墓穴を掘ることとなってしまったのです。
いくら焦っていたとは言え、これはあまりにも軽率すぎます。党人事にしても内閣改造にしても、まずは総裁選を行ない、新総裁に選出された者の仕事です。それなのに、総裁選より先に党人事に着手するなんて、もしも総裁選で菅首相が再任されなければ、わずか数週間で外されてしまう貧乏クジのような役職を、いったい誰が引き受けるというのでしょうか?沈没しかかっている菅首相の泥船に、自分から乗り込むような人などいるわけがありません。これでは100パー、惣流アスカから「あんたバカァ〜?」と言われてしまいます。
結局、党内で完全に孤立してしまった菅首相は、万策尽き果て、総裁選不出馬へと追い込まれてしまいました。しかし、最後の最後まで説明責任から逃げ続け、意味不明なフレーズの繰り返しを続けて来た菅首相は、9月3日の緊急会見でも、やはり意味不明な寝言を垂れ流し、全国民を唖然とさせたのです。
「新型コロナ対策と総裁選は両立できないが、国民の皆さんの命と暮らしを守るのが内閣総理大臣としての私の責務なので、私は総裁選には出馬せず新型コロナ対策にセンニン(専念)したい」
総裁選不出馬の理由が「コロナ対策に専念するため」って、意味が分かりません。さすがにこれには、一瞬で四方八方からツッコミが殺到しました。短くて面白いツイートが人気のデーブ・スペクターさんも、さっそく次のツイートをしました。
すみません、日本語が難しくて。「コロナ対策に専念するため首相やめます」とは、「ネタ作りに専念するためコメディアンやめます」みたいなことでしょうか?
— デーブ・スペクター (@dave_spector) September 4, 2021
デーブ・スペクター @dave_spector すみません、日本語が難しくて。「コロナ対策に専念するため首相やめます」とは、「ネタ作りに専念するためコメディアンやめます」みたいなことでしょうか?(9月4日) |
映画監督の想田和弘さんも、次のツイートをしました。
「コロナ対策に専念するため」に退陣するってことは、今まで専念していなかったってこと?「映画作りに専念するため映画監督辞めます」くらい意味がわからない。 https://t.co/8h88JQC5nh
— 想田和弘 最新作「精神0」DVD・最新刊「なぜ僕は瞑想するのか」発売開始 (@KazuhiroSoda) September 3, 2021
想田和弘 @KazuhiroSoda 「コロナ対策に専念するため」に退陣するってことは、今まで専念していなかったってこと?「映画作りに専念するため映画監督辞めます」くらい意味がわからない。(9月4日) |
徳光和夫さんは、翌朝のニッポン放送『とくモリ!歌謡サタデー』の冒頭で、次のようにコメントしました。
「菅さんはコロナ対策に専念するために総裁選不出馬を決めたと言いましたが、コロナ対策に専念するには首相の座にいるのが最善なのですから、これは矛盾しています。記者の質問にも答えない、何とも情けなく残念な会見でした」
これまでの菅首相の1年間を振り返ってみると、ワクチン確保を後回しにしてまで「Go To トラベル」を強行したり、緊急事態宣言下で東京五輪を強行したりと、どちらかというと感染拡大に尽力して来たようにしか見えません。それどころか、東京五輪の強行開催では、日本で発見されていなかった新型の変異株が複数、日本に持ち込まれてしまったのです。
また菅首相は、1年前から言われていた「近い将来の病床不足」に何の対策も講じなかったため、現在では入院が必要なのに入院できない患者が全国で13万人を超えてしまいました。そして、毎日のように、自宅で容体が急変して死亡する人が出るようになってしまったのです。病院によっては、新型コロナ以外の一般患者の入院も制限するところが出始めました。
首相の座にあっても、このテイタラクだった菅首相が、総裁選への出馬を取りやめて、いったい何をすると言うのでしょうか?首相を辞めて、いったい何ができると言うのでしょうか?
そこであたしは、菅首相が「今後は新型コロナ対策に専念する」と大見得を切った翌日からの「首相動静」をチェックしてみました。すると、翌日の9月4日は、朝イチで港区の大学病院へ行って正午まで健康診断、正午から午後5時まで議員宿舎でのんびり過ごし、午後5時からホテル内の理容店で2時間かけて散髪しただけで、公務は何もしていませんでした。
翌々日の5日は、朝から午後3時まで、ずっと議員宿舎でのんびり過ごし、午後3時から3時36分まで首相公邸で、和泉洋人補佐官や吉田学新型コロナウイルス感染症対策推進室長らと面会し、夜はパラリンピックの閉会式に出席しています。
そして、次の6日は、朝から首相官邸の敷地内をのんびりと散歩して過ごし、昼にはホテル内の歯科クリニックで歯の治療をしました。午後からは、法務省関連と5分の面会、デジタル社会推進会議に17分、二階俊博らと26分の面会、橋本聖子ら五輪関連の表敬訪問が14分、群馬県知事の山本一太と24分の面会、経団連会長の十倉雅和らと20分の面会、小泉進次郎と14分の面会、外務省関連と15分の面会と、分刻みの面会ラッシュでした。
しかし、こうして見てみると、この3日間で菅首相が新型コロナ対策のために働いたのは、5日の36分間だけなのです。一方、この3日間の新型コロナによる死者数を見てみると、9月4日には63人、5日には66人、6日には40人、計169人もの人々が亡くなっています。そして、このうち何人かは入院できずに自宅で亡くなっており、もしも入院できていたら助かっていたかもしれない人々なのです。
菅首相、これがあなたの言う「新型コロナ対策に専念する」ということなのですか?本当に「国民の皆さんの命と暮らしを守るのが内閣総理大臣としての私の責務」と思っているのなら、まずは今すぐ野党の要求に従い、トットと臨時国会を開催してください!最後の最後くらい、自民党の利権のためではなく、権力保持のためではなく、国民のために働いてください!よろしくお願いします!
(『きっこのメルマガ』2021年9月8日号より一部抜粋・文中敬称略)
image by: 首相官邸
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