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安倍前首相の高市早苗支援に清和会でブーイング 野田聖子、石破茂どちらを支援で揺れる二階派
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2021.9.5 08:00 AERA dot.
高市早苗氏と安倍前首相(C)朝日新聞社
菅義偉首相の総裁選不出馬宣言から政局は大きく動いた。すでに出馬表明をしている岸田派の岸田文雄会長に加えて、河野太郎ワクチン担当相、高市早苗前総務相が出馬の意向を示した。そして、菅首相支持と語っていた石破茂元幹事長、野田聖子幹事長代行も前向きに検討をしているという。
9月17日告示、29日投開票の自民党総裁選は、候補者乱立の様相だ。これまでの総裁選と言えば、各派閥や候補者が都内のホテルで「選対本部」を構えて、そこに支持する国会議員が集結。切り崩し、集票に動くというのが定番だった。しかし、コロナ禍になり、状況は一変した。無派閥の衆院議員はこう苦笑する。
「国会もないのに、昨日は深夜まで議員会館にいました。帰るに帰れません。誰が総裁選に勝つのか、誰につけばいいのか、その情報交換でひっきりなしに電話が鳴り、議員が訪ねてくる。夜中に議員宿舎に戻ると、すぐに『帰っているの?部屋に行っていいか』と先輩議員から電話ですよ。寝たのは午前2時くらいでした。結局、まだ誰が勝ちそうなのか、まったくわからない」
休日の4日土曜日も朝7時過ぎから、電話が鳴ったという。
候補者の中でも安倍晋三前首相の支援を得て存在感を示してきたのが、高市氏だ。自民党の閣僚経験者はこういう。
「安倍氏と麻生太郎財務相は菅首相から派閥の支援を求められても個人的には支援するが、派閥は別と言い続けてきた。菅首相が出馬断念となり、安倍氏もフリーハンドとなった。そこで自身の国家観、アベノミクスを信奉する高市氏を支援する意思を固めた」
だが、安倍前首相の出身派閥の清和会(細田派)の衆院議員の胸中は複雑だ。
「安倍氏から派閥会長の細田さんら幹部に高市氏の推薦人20人を集める協力をしてほしいと要請があったそうです。清和会の国会議員は96人ですから、安倍氏の天の声で推薦人確保は安泰です」
しかし、無派閥の高市氏を清和会上げて応援するのかといえば、そうはならないという。
左から岸田文雄氏、石破茂氏、河野太郎氏(C)朝日新聞社
「岸田氏や河野氏を応援すると公然と言っている議員は何人もいます。それに清和会では、総裁選立候補に名乗りを上げていた下村博文さんはじめ他にも候補はいるわけで、なぜ、高市氏なんだといぶかる議員もいる」(同前)
本命だった菅首相が不出馬となり、混とんとしてきた総裁選だが、いち早く出馬表明して、政策を固め支援を呼び掛けている岸田氏が、一歩リードしているという見方が有力だ。麻生派に属する衆院議員がこう語る。
「もし菅首相と一騎打ちになっていたら、岸田氏が勝っていたでしょう。昨年の総裁選は、頼りない印象でしたが1年でけっこう変わった。岸田陣営には選挙プランナーや安倍前首相の補佐官だった今井尚哉氏もアドバイザーとして入っているそうです。政権を任せてもいいかなと思えるようになった。胆力がついた」
同じような意見が複数、聞かれる。中でも見事だったのは、二階俊博幹事長を念頭にした自民党役員の任期を1期1年、3年までに制限する党改革案だ。竹下派の衆院議員がこう話す。
「これはいわゆる“二階外し”の秘策。安倍前首相、菅首相ですら二階氏の首に鈴をつけられなかった。二階氏は権力闘争となれば、自民党を割って出ても戦うという執念があります。そこに手を突っ込んだ岸田氏に対し、安倍前首相が評価したので、菅首相がそのアイデアを横取りし、二階氏を切ろうとした。党内で何かもめごとがあると『幹事長の天の声』が降りてきて、煮え湯を飲まされた議員はたくさんいる。最初に党改革案を切り出した岸田氏の功績は、二階外しだけを見ても大きいものがあります。岸田派だけでなく、今回は派閥横断的に票を集めるはず」
その対抗馬は世論調査でも「次の首相」として常にトップ争う河野氏だ。河野氏も所属する麻生派の国会議員は嬉しそうにこう証言する。
「選挙だけを考えれば、河野氏が首相で小泉進次郎氏が支えるというのはベストの布陣。派閥関係なく、若手議員中心に支援が急速に広がっています。推薦人20人は独自で確保済みとも聞いた」
野田聖子氏と二階幹事長(C)朝日新聞社
だが、一方で麻生派内部では喧々諤々だという。
「麻生派で河野氏を推すという声はあまり聞こえません。河野氏が総裁選で勝利となれば、麻生氏はお役御免の隠居のような立場になり、要職にはとどまれない。派閥内では気を使って河野氏支援とは言い出せない。河野氏を幹事長にしたいと依頼してきた菅首相に『そんなことは無理だ』と麻生氏は突き放した。河野氏は次の次あたりの首相という構想だったようだ」
麻生派を上げて河野氏支援にまわる可能性が薄く、自主投票との見方を示した。2012年の総裁選では1回目の投票で、安倍氏を上回った実績がり、人気の高い石破氏はどう動くのか。石破グループは17人で推薦人20人に足りないこともあり、まだ態度を明確にしていない。
菅首相が不出馬となった後、誰を推すのか、態度をハッキリさせていない二階派。石破氏は二階幹事長に支援を要請したという。だが、野田幹事長代行も3日、二階幹事長に支援要請をしている。
「二階外しの騒動から、まだ次の候補者を考えていないのが、派内の空気だ。だが、二階氏は岸田氏にコケにされて黙って引っ込んでいるわけがない。本命は野田氏だ。もともと次期首相候補として幹事長代行に据えた。安倍氏が支援する高市氏に野田氏をぶつけて、対決という選択もあり得ます。 だが、二階氏は支援要請をした野田氏に『推薦人がもう少しで揃うという段階になったら考える』と条件をつけた。野田氏が勝つ見込みがない状態で支援すると派閥が割れかねない。安倍氏と麻生氏が絶対に勝たせたくない石破氏の支援という選択肢ももちろんある」(二階派幹部)
やはり、総裁選の鍵を握るのは、自民党最大派閥・清和会のトップである安倍氏と第2派閥・志公会(麻生派)領袖である麻生氏。候補者が出揃いつつある中でも、派閥としての動向はまだ決まっていない。
「投開票までまだ時間があるので、2派閥の対応はギリギリまで決まらないのではないか。どの候補者が勝つか読めないので、派閥として明確な支援をせずに、石破氏以外の勝ちそう候補に票を分散させる対応になる可能性もある」(前出・自民党の閣僚経験者)
投開票の箱が開くまで結果が読めず、チキンレースが続く。
(AERAdot.編集部 今西憲之)
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