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京大教授が暴露。コロナ禍を悪用する腐敗医師らの「命より金儲け」主義
https://www.mag2.com/p/news/509044
2021.08.25 『藤井聡・クライテリオン編集長日記 〜日常風景から語る政治・経済・社会・文化論〜』 まぐまぐニュース
これまでも「コロナ有事で露呈。京大・藤井聡教授が考える『日本経済が地獄に堕ちた根本原因』」等の記事で、政府や自治体のコロナ対策について厳しい批判を展開してきた、京都大学大学院教授の藤井聡さん。しかしここに来て、日本におけるコロナ禍をかくも悪化させた重要な要因に改めて気づいたと言います。今回のメルマガ『藤井聡・クライテリオン編集長日記 〜日常風景から語る政治・経済・社会・文化論〜』では藤井さんが、現役医師2人の話を総合し判明した医者たちの知られざる裏の顔を暴露。その「カネ儲け主義」こそがコロナ禍を長引かせている理由だとしています。
(この記事はメルマガ『藤井聡・クライテリオン編集長日記 〜日常風景から語る政治・経済・社会・文化論〜』2021年8月21日配信分の一部抜粋です。続きはご購読の上、お楽しみください)
中川医師会長の不埒は決して例外では無い
コロナ禍は、「コロナ感染症による健康被害」と「各種の行動規制による社会・経済被害」との複合災害です。
後者の被害は、財政政策で(除去することは到底無理ですが)「軽減」することができますし、前者の被害についても、豊富な財源に基づく徹底的な医療供給力の増強によって同じく「軽減」することもできますから、現下のコロナ禍被害を激しく拡大してしまっているのは、菅政権、ひいては日本政府の「緊縮思想」であることは疑いを入れません。
しかし、緊縮思想以外にも以下の様な、コロナ禍を導いた複数の主要原因を挙げることができます。
・マスコミの視聴率主義(コロナが怖いと煽った方が視聴率が稼げるのでコロナリスクを適正に報道するのではなく、ただただひたすらに「コロナはヤバイ」という論調で国民を煽り倒す)
・政治家のポピュリズム(小池知事等の政治家が、自身の人気を得るために、「コロナに怯える国民」が望む緊急事態宣言等の行動規制を繰り返す)
・日本国民の虚無主義と剥き出しの生命偏重主義(国民が、豊饒な価値を理解する能力が喪失し、生きてさえいればそれで良い、それ以外の物事なんてたいして重要では無い、と考え、行動規制による社会経済被害を軽く見積もる)
当方、これまではこうした視点でコロナ騒動批判を繰り返してきましたが、以上に加えて、さらに重要な要因があることに、この度改めて気が付きました。それが、
・医者達の腐敗したカネ儲け主義
です。そもそも今の医者達の世界は、「患者の命・健康でなく、医者がカネ儲けするためのシステム」として作られています。その結果、コロナと無関係な医者達はカネにならないからという理由でコロナ緊急医療に真剣に取り組まず、いつまで経ってもコロナ対応病床は増えないのです。その不道徳の象徴が中川医師会長です。
一方で、コロナでカネが稼げる医者(尾身氏や岡田氏等)は、コロナがヤバイということにしておけば仕事がずっとやってくるので、ひたすらコロナはヤバイということをメディア上であおり立て、その結果、コロナ禍が一向に収まらなくなってしまっているのです。
当方がこういう認識を持つに至ったのは、この度出版した表現者クライテリオンの最新刊で、森田洋之医師と和田秀樹医師に、日本の医者業界達の行動原理や業界の仕組みを根掘り葉掘りお伺いしたからです。
彼等の話を纏めると、次の様になります。とても重要なお話しですので、以下、(1)から(14)まで順をおって、簡潔にお話ししたいと思います。
(1)かつて、日本の医者達は、諸外国と同様、患者の生命と健康、ひいては幸福の為の「仁術」として、医療行為を行っていた。決して、患者の命を出しにしてカネを儲けてやろうとか、カネ儲けのためだったら患者のトータルとしての健康が悪くなってもまぁいいやなんていう、「下劣かつ下品な不道徳」は医者業界に蔓延ってはいなかった。
(2)結果、多くの日本人は医師達に尊崇の念を持つに至った。
(3)ところが、戦後、アメリカ流の「専門医制度」というのが、日本に導入され、それが日本の医療業界を抜本的に変質させることになった。
(4)そもそもかつては医者と言えば、得手不得手はあるにしても、あらゆる病気の面倒を見る「町医者」が一般的であった。一方で「専門医」というのは、「循環器」だとか「消化器」だとか「眼」だとか「耳鼻」だとかいう何らかの「専門」を持つ医者である。そして、そういう
a.専門医を教育研修システムを通して量産し、
b.専門医として様々な病院に勤務させ、
c.患者の症状にあわせて、担当させる「専門」を決めて、その専門医に診療させる、という仕組みが「専門医制度」と呼ばれるものである。
(5)「町医者」は、患者を一人の人格を持った人間として扱い、その人間の「トータルな健康」の維持・増進を目的として診療をする医師である。一般の国民が持つ医師のイメージに近い。
一方で、「専門医」は、患者を一人の人間として捉えるのではなく、「障害のある腎臓」だとか「障害ある腎臓」だとか「障害ある循環器」を持っている人とだけ捉え、その障害を取り除こうとする医師である。したがって、専門医は、患者の「トータルな健康」の維持・増進に本質的な関心をさして抱かない。一般の国民が持つイメージとは大きくかけ離れた存在である。
(6)これは、「町医者」は患者の健康と幸福の維持増進すべきだというモラルを持つが「専門医」はそういうモラルではなく、「(患者が望む限りにおいて)自分が専門とする部位の障害を取り除くべきだ」という(彼等独自の職業的)モラルを持つ。
(7)だから専門医は、患者が不健康になろうが幸福でなかろうが、それについてはほぼ眼中になく、ただただ「自分が専門とする部位の障害を取り除くために有効な治療行為を、その副作用についてあまり頓着しないままに、延々と繰り返す」という事になる。
(8)ただしもちろん、専門医と言えど患者に対して最低限の意思確認は行うが、その際には、副作用についてはほぼ言及しない(なぜなら副作用の存在そのものについて頓着していないので、理解していないケースすら多い)。その結果、患者は医者に医療行為を提示されれば「お願いします」と言ってしまうのが常態化することになる。
折りしも(2)で指摘した様に、日本人は医者達に対して高い信頼感を持っているので、医師の進めを断る患者はほとんど居ない。この事は、日本人は、医者達の「言いなり」になって、通院するわ薬は飲むわ入院するわ……を繰り返すことを意味している。
(9)そして質の悪い事に、現在の日本の医師達は「自分が専門とする部位の障害を取り除くために有効な治療行為を、その副作用についてあまり頓着しないままに、延々と繰り返す」という行為を、さながら「中毒」のように進めてしまう動機を強烈に持っている。
なぜならば、それをやればやるほどに、おカネが儲かる仕組みが作られているからである。
(10)ここで、以下において医療における医者達のカネ儲けの仕組みを解説しよう。
まず、患者の大半が高齢者である。そして、その治療行為は「急性疾患」(急に熱がでた、急におなかが痛くなった、怪我をした、等の疾患)でなく「慢性疾患」に対するもの。
つまり、今の病院は、何年も何十年にもわたって、毎月毎月、月に数回、週に数回も訪れる老人達で埋め尽くされている。
(11)そうした慢性疾患の患者に対する基本的な治療行為は、聴診器をあてて、いくつかの項目を点検、ちょっと話を聞いて、「それじゃぁまた、数日分のお薬、出しておきますね」といって終わり。おおよそ5分。
この5分の診療行為で、約7,000円。こうした診療行為を一日、50件から100件行う。100件だとすれば、それだけで、70万円。開業医なら、看護師の人件費などの必要経費を除いた50〜60万円程度、たった一日で儲かる事になる(勤務医の場合は、一人一日10万円程度の給料)。しかも、高齢者の自己負担は僅か1割。残りの9割が国費の社会保障費を含めた「公的資金」!
(11)つまり、現代の日本の医療システムは、医者達が「国費」を原資として濡れ手で粟のボロ儲けできる仕組みとなっている。その理由は以下の通り。
第一に、大半の「客」(患者)は、1割しかカネを払わないから、気軽にやってくる。800円のラーメンを80円で食わしてやる様なものだから、客はバンバンやってくる。
第二に、患者さえやってきて僅かなカネを払えば、その「10倍」ものカネが懐に入ってくる。国が残りの9割を払ってくれるからだ。いわば、客は80円しかラーメン代を払わないからバンバンやってくるが、一人一人の売り上げに対して国が自動的に残りの720円を補填し続ける。こんなにおいしい商売は無い。
第三に、カネが欲しいなと思えば、一旦やってきた客を「また来週来なさい」などといって、何度も何度も店(病院)にやってくる「リピーター」に意のままに仕立て上げることができる。場合によっては「入院しなさい」とか言って、毎日、店(病院)でサービスを受け続けさせることだって意のままにできる。
しかも、客(患者)は自分(医者)のことを信頼しているから、いくらでもホイホイ言う事を聞く(しかもしかも、客が払う金はちょっとだけなので、あまり気にせずに、どんどんやってくる)。
第四に、そうやって病院漬けにしておいて、いろいろな行動制限をかければ、どんどん病気は増えていく。一番分かり安い話が、一旦老人を入院させることができれば、もうそれだけで足腰が弱くなって新しい疾患も併発していくことになる。その結果、医者がカネもうけできる種が、自動的にどんどん増えていくことになる。
第五に、こうして医者達は「患者を不幸のどん底に陥れ」つつ「患者の命と健康を出しにつかって、半ば患者を欺しながら、国費を詐欺師同然の手口でかすめ取る」という事を繰り返してボロ儲けをしているわけだが、それにも関わらず一切の良心の呵責を持たない。なぜなら、周りの医者達が皆そういう振る舞いをやっているから、自分達が悪行をやっているとは全く思えなくなっていくのである。つまり、感覚が麻痺してしまっているのである。
しかも「専門医」だから、そもそも患者のトータルの健康や幸福に頓着しなくて良いという教育を受けており、かつ、専門の部位の治療行為を続けることが「道徳的だ」と信じて疑わない精神構造になっている。
だから、医師達がどれだけ客観的な視座から見れば下劣な悪行を繰り返していたとしても、良心の呵責を持たないどころかむしろ「俺は道徳的に素晴らしい行為をしてるのダ〜!」とすら思っているのが常態化している。
第六に、こうした悪魔的状況を批判する勢力は、我が国において皆無であり、誰も系統だって批判していない(例えば、世の中の邪悪な構造を読み解く力が並外れて高かった我が師匠西部邁ですら、医者業界の腐敗状況を認識してなかった。今の所、医者達に対するこうした「言論人」からの徹底批判は、当方以外、殆ど目にしたことが無い。もしおられるなら、是非、教えてもらいたい)。
(12)以上の帰結として、専門医が「真面目」に治療行為を行えば行う程、当該の障害が軽減していく事が仮にあったとしても、副作用が拡大していき、かえってトータルの健康が毀損されていく、という現象が頻繁に生ずることになる。
つまり、専門医達が働く病院が増えれば増える程、病院にぶち込まれる患者が増えていくと同時に、患者は医療行為の「副作用」故にどんどん不健康になっていき、バンバン医者が儲かる様になっていく、という構造がある(そして言うまでも無く、国家の医療費が膨大に膨らみ、それ以外の予算がどんどん削られていき、国防も,防災も、地方再生も都市再生も、教育も研究も、そしてデフレ脱却も全く進めらなくなり、国勢が衰えていく、ということにもなる。無論、政府がMMTを理解していれば、この弊害は除去はできるが、残念ながら全く理解しようとはしていない)。
(13)ちなみに、以上の構図の存在を示唆するエピソードとして次の様なものがある。
森田医師は20代、宮崎の病院に勤務していた。その時、夕張市が破綻し、公的病院がなくなり、医療供給量が圧倒的に不足する事態となった。森田医師はその報を耳にした時、夕張の高齢者達が大層困っているだろうと考え、「医師の使命感」故に宮崎の病院を辞めて夕張市にて勤務することとした。
ところが驚いた事に、夕張では病院は無いが、それでも誰も困っていなかったという。むしろ、夕張の方が宮崎のよりも老人達が生き生きと生きている状況だった。
この経験を通して、森田氏は
a.病院なんか無くたって老人達は元気だし、むしろ、病院があった方が老人達は不健康・不幸になるんだ、という事実、
b.病院に毎週来させるのが当たり前だと思っていたが、あんなのは当たり前でも何でも無かったのだ、あれは結局、病院が経営の観点から患者にそうさせていただに過ぎなかったんだ、という事実、
という二つの事実、すなわち、以上の(1)〜(13)に描写した医療業界の腐敗と害悪構造にまつわる二つの事実を認識した。
(14)以上を纏めると、次の様になる。
「かつて日本の医師は素晴らしかった。しかし、専門医制度が戦後日本で敷衍する様になると、医師は患者の健康でなく専門分野の治療のみを行う様になり、医師としてのモラルが崩壊。その結果、激しいカネ儲け主義に走る様になった。
現在は医師のカネ儲け主義が暴走し、さして不健康でない患者を、なんだかんだ言って無理矢理病院にぶち込んで膨大な国費(実に20兆円、30兆円という国費!)をかすめ取るという詐欺的行為が横行する様になった。
にも関わらず、医師に対する国民の信頼・尊崇の念は強く、かつ、この構図に気付く言論人もほぼ皆無であるが故に、誰も医師達を批判しない。だから専門医として訓練を受けた医師達は自らの(客観的な視座からいた)巨大な悪行を一切恥じる事無く、道徳的だ、立派だ(さらに言えば、尊敬されて当然だ、俺たち以外は俺たちに侮蔑されて然るべきだ)とすら自認しつつ、誰に咎められる事も無く、国費をむしり取る詐欺師紛いの悪行に従事し続けている」
…以上、ご理解いただけましたでしょうか…?
少々複雑な構造があり、かつ、ほとんど世間では言われていない話なので、俄にご理解頂くのは難しいかも知れません。
しかし、この問題は今の日本を改善するにあたって極めて重大な問題ですので、もし分かりづらい方、あるいは、ご納得いただけないというがおられましたら、ご理解頂けるまで、繰り返し上記の(1)〜(14)をお読み頂ければ幸いです。
なお、医師の読者の方がおられれば、「俺たちはそうじゃ無い!何も知らない素人がエラソーに言うな!!」とお怒りになる方もおられるかも知れません。
しかし、以上の(1)〜(14)は、当方が案出した見解ではなく、森田氏・和田氏という医師達が僕に教えてくれた見解を、できるだけ分かり易く順をおって説明したものに過ぎません。もしこの見解のどこかが間違っているというのなら、是非、教えて頂きたいと思います(なお、クライテリオン最新号には、この二人の医師と当方との対談記事がそれぞれ掲載されていますから、是非、あわせてご一読下さい)。
(メルマガ『藤井聡・クライテリオン編集長日記 〜日常風景から語る政治・経済・社会・文化論〜』より一部抜粋・敬称略。続きはご登録の上、お楽しみください)
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藤井聡 この著者の記事一覧
京都大学大学院・工学研究科・都市社会工学専攻教授、京都大学レジリエンス実践ユニット長。1968年生。京都大学卒業後、スウェーデンイエテボリ大学心理学科客員研究員,東京工業大学教授等を経て現職。2012年から2018年まで内閣官房参与。専門は、国土計画・経済政策等の公共政策論.文部科学大臣表彰、日本学術振興会賞等、受賞多数。著書「プライマリーバランス亡国論」「国土学」「凡庸という悪魔」「大衆社会の処方箋」等多数。テレビ、新聞、雑誌等で言論・執筆活動を展開。MXテレビ「東京ホンマもん教室」、朝日放送「正義のミカタ」、関西テレビ「報道ランナー」、KBS京都「藤井聡のあるがままラジオ」等のレギュラー解説者。2018年より表現者クライテリオン編集長。
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