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東京都の協力金先払いに飲食業者から怨嗟の声!「一律112万円」などスズメの涙
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/292889
2021/08/05 日刊ゲンダイ
迅速に満額払うべき(小池百合子都知事)/(C)日刊ゲンダイ
「今月分の給与の一部は少し早めに払うから、未払いの先々月分の給与はしばらく待ってくれ」
勤め先の社長がそう言い出せば、誰もが先行きを怪しむに決まっている。時短・休業要請に応じた飲食店に対し、菅政権が打ち出した協力金の早期支払いが大不評だ。4度目の緊急事態宣言に伴う国の方針を受け、東京都が導入した先払い制度の申請件数は、先月19日の受け付け開始から約2万3700件。ペースは従来の協力金の半分ほど。
それもそのはず。まん延防止措置と3度目の緊急宣言が出された@4月12日〜5月11日分の店舗ごとの協力金は給付率49%。受け付け開始も6月21日と遅く、いまだ半数以上の店が売上高に応じた68万〜600万円の協力金をもらえていない。飲食業者から「まず申請した分から、さっさと処理しろ!」と怨嗟の声が上がるのも当然だ。
しかも、都は先払いの手続きを急ぐあまり、A3度目の緊急宣言の再・再々延長分(5月12日〜6月20日)の申請開始を先月15日から同26日に延期した。都の担当者は「国の方針を優先させ、申請の重複を避けた」(産業労働局企画調整課)と説明するが、その結果、協力時期と支給の順番が逆転。さらに、先払いされる協力金の額も業者の怒りに拍車をかける。
「宣言延長で要請期間も51日に延びたのに、店の売上高にかかわらず、なぜか支給額は1店あたり日額4万円の28日分。一律112万円です。この間、1店舗あたり168万円から最大840万円をもらえるはずが、先払いとの残額は別に申請を迫る二度手間。もう、いい加減にして欲しいです」(都内の飲食店主)
いまだ半数以上の店が売上高に応じた協力金を貰えていない(C)日刊ゲンダイ
5、6月分は最大1220万円未払い |
ただでさえ、面倒なのに残額申請の受け付け開始も当分、先の話。なぜなら、B3度目の宣言解除後の重点措置期間(6月21日〜7月11日)の受け付けは今週、今月18日〜来月17日と決まったばかり。辛うじて支給率49%の@を除いても、要請期間終了後もロクに支払われないAB分は計212.5万〜1220万円に上る。112万円の先払いはスズメの涙で、要請に従わない店が増えるのも無理はない。
「申請を重ねて提出書類の数も減り、支給までの処理日数も短縮できた。先払い制度のため、従来とは別のチームを立ち上げ、これまでの要請分も早期支給できるよう作業を進めています」(産業労働局企画調整課)
まるで絵に描いたような「朝三暮四」。菅首相も小池都知事も飲食店を「猿扱い」だ。
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