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【政界地獄耳】「最終決戦」となる権力闘争自体が自民党の危機
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202107150000077.html
2021年7月15日8時45分 日刊スポーツ
★前首相・安倍晋三が精力的だ。6月には、群馬1区で細田派の現職、尾身朝子の集会に参加。同選挙区は17年の衆院選比例代表で初当選した二階派の中曽根康隆と熾烈(しれつ)な公認争いをしている選挙区。今月10日には新潟2区で細田派に所属する現職・細田健一の応援に。同選挙区は元民主党で今は二階派の鷲尾英一郎も出馬を模索している。いずれも「公認されないのはあり得ない」とし「自民党に対して厳しい風が吹いている。しっかりと国会に送ってほしい」と危機感をあおる。安倍が回るのは公認が固まらず往々に二階派と保守分裂になりそうな選挙区が多い。 ★一方、自民党幹事長・二階俊博は国政復帰のうわさがささやかれる都知事・小池百合子について「国会へ戻ってこられるならばそれも大いに歓迎だ」とし、安倍を筆頭に副総理兼財務相・麻生太郎、党税調会長・甘利明の3人を指す3A陣営と戦う手持ちのカードを1つ増やした。自民党ベテラン議員が言う。「この動きは安倍の派閥領袖(りょうしゅう)復帰への布石というより3Aと二階・小池連合の最終決戦だろう」という。そこに援軍登場だ。安倍政権時代に割を食っていた議員たちも動き出す。 ★7日、谷垣グループの会合で同会共同代表・中谷元は「政局を安定するために、衆院選後に『小池新党』と保守合同を真剣に検討すべきではないか」と発言。元経済企画庁長官・船田元も12日配信のメールマガジンで、中谷発言を「正鵠(せいこく)を射た発言だ」「コロナ禍における政治的混乱を避け、政局を安定させるためには、有力な選択肢となりうるはずだ」と評価した。いずれも安倍政治の総括と、本来の自民党らしさに戻すべきとの考えだが、長年幹事長として君臨した二階が安倍政権を延命させてきたことも忘れてはならない。この最終決戦は権力闘争だが、この闘争自体が自民党の危機でもある。(K)※敬称略 |
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