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五輪聖火台なぜお台場エリアに設置?密を生むイベント多数
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/289986
2021/06/03 日刊ゲンダイ
フジテレビ本社を背景に、なぜか「お台場エリア」に設置(「夢の大橋」常設聖火台)/(C)日刊ゲンダイ
「スタジアム」から「街中」へ、「観る」から「触れる」へ、「受動」から「能動」へ――このコロナ禍に、感染対策と真逆の方針がまだ生きているとはギョッとする。
まだ周知されていないようだが、東京五輪のメインスタジアム・国立競技場(新国立)に聖火がともるのは、どうやら開閉会式のみ。開会式でピッチレベルの臨時聖火台に点火後、大会期間中は江東区有明と台場エリアをつなぐ「夢の大橋」の常設聖火台に、火は移される。
新国立は設計段階から聖火台の設置を想定せず、屋根も木製だ。聖火をともし続ければ消防法に抵触する恐れもある。とはいえ、約10キロほど離れた臨海副都心部に、なぜ聖火台を置くのか。
「招致時から東京五輪は立ち遅れた臨海副都心部の再開発と活性化ありき。選手村に加えて競技会場の集中も、そのため。都市博の中止以来、四半世紀越しのリベンジです」(都政関係者)
あの感動は蘇らない(1964年東京五輪)/(C)共同通信社
聖火台の周りでは数々のライブパフォーマンスが
その意気込みはコロナ禍でも衰えない。大会時は夢の大橋を中心に、約2キロに及ぶ台場の「パレットタウン」と有明の「ビッグサイト」を結ぶ3つの橋と遊歩道を「オリンピックプロムナード」と称し、イベントが目白押しだ。
聖火台の周りではスポーツやアートのライブパフォーマンスを展開。スポンサー企業はパビリオンや休憩スペースなどを出展する。そのコンセプトとなる冒頭のフレーズを、東京五輪・パラリンピック組織委員会は今なお公式サイトに掲載したままだ。
大勢の集客を前提に五輪を盛り上げれば必ず「密」になる。その理由もあって都立代々木公園の「ライブサイト」は中止された。組織委は「新型コロナ対策および大会の簡素化などを踏まえ、昨年より見直しを検討しています。詳細は追って公表予定です」(戦略広報課)と答えたが、サッサと決断しないから本番に向けて準備は着々だ。
1日は「夢の大橋」中央部に聖火台のようなオブジェを8個設置。「太陽光を動力に自動で水を注ぐ立体花壇で、へこみに花のポットを植え込む仕組み」(関係者)とのことで、今後はフジテレビ本社を背景に「TOKYO2020」のフラワーカーペットや五輪マスコットを模したアートフラワーが披露予定だ。
まさか、組織委幹部の頭の中まで「お花畑」ではあるまい。それにしても新国立に聖火台を設置しなかったことを悔やんでいませんか、隈研吾センセイ?
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