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※2021年5月27日 日刊ゲンダイ5面v紙面クリック拡大
池田清彦氏「今の日本は崩壊寸前の独裁政権国家みたいだ」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/lifex/289725
2021/05/28 日刊ゲンダイ
生物学者の池田清彦氏(C)日刊ゲンダイ
超閉塞社会の危険な罠(上)
コロナ対策の迷走と混乱で、アフターコロナの展望が開けない日本社会は超閉塞状況に陥っている。そんな状況を打破するには何が必要なのか。世の中の欺瞞に警鐘を鳴らし続けている生物学者の池田清彦氏を直撃した。
◇ ◇ ◇
――緊急事態宣言の延長、ワクチン接種手続きの混乱など、政府のコロナ対策に対する国民の不信感と不満は高まる一方です。なぜ、こんなことになっているのでしょうか。
池田 政府と官僚の質の低下に尽きますね。昔の自民党政権だったら、もう少しましだった。今のトップは、ヨイショしてくれる人ばかりを重宝し、気に食わない官僚はパージする。ヨイショしかされないから、トップは自分がやっていることがいいことと思い込んでいる。ワクチン接種をめぐる問題にしても船頭が多過ぎて責任の所在が分からないシステムになっている。言いなりの取り巻きに囲まれた為政者が、エビデンスに基づかない思いつきの政策を進めている今の日本は、崩壊寸前の独裁国家と変わりませんよ。
――ワクチン接種では1日100万本接種だと言っていますが、そもそも高齢者優先のやり方で感染を抑え込めるのでしょうか。
池田 私はずっと言い続けているのですが、ワクチン接種は現役世代を優先させることで、感染源を封じ込めることが効果的です。僕らのような高齢世代は現役世代のように動き回っていないのだから、感染源にはならない。情緒的な判断ではなく、科学的な判断が必要です。為政者はそれをきちんと説明すればいいのにそれもできない。
――この1年、政府や自治体がやってきたことは首をかしげたくなるようなことばかりでした。
池田 最近でいえば、小池都知事が要請した通勤電車の間引き運転はひどかった。運行本数を減らせば密になるのは誰でも分かること。感染者を対象にした調査で、約8%の人が感染した場所として“通勤時の電車くらいしか思い当たらない”と回答しています。むしろ運行本数を増やして混雑度を引き下げるべきですよ。
――コロナ対策では、感染症対策のプロ集団であるはずのWHO(世界保健機関)の迷走もひどかったですね。
池田 WHOは本来、中立的な立場で世界の保健、医療をリードしていくべき国際機関ですが、あまりにも政治的に偏り過ぎています。台湾の締め出し、排除の問題にしても(WHOに巨額の資金を拠出している)中国に忖度しているとしか思えない。コロナ対策で成果を上げている台湾を入れて、コロナ問題を議論すべきです。
――すっかり世界からの信頼を失ったWHOは、今年の世界禁煙デーに向けても相変わらずたばこ追放のネガティブキャンペーンを繰り広げています。
池田 昨年、フランスで喫煙者はコロナに感染しにくいという研究結果が出て話題になりました。また、122歳で亡くなったジャンヌ・カルマンという女性は117歳まで喫煙していた。よく言われる喫煙と肺がんの因果関係にしても本当のところ分かっていない。喫煙(ニコチン)は脳にポジティブな効果をもたらすという研究結果もあるが、最近はたばこに関するポジティブな研究には資金が出ないから、そうした研究をするのは難しい。WHOにしてみれば、たばこをやり玉に挙げたキャンペーンを行うことで、存在意義を示しているのですよ。CO2が地球温暖化の元凶といういかがわしい説と一緒で、叩きやすいたばこをターゲットにしているだけですよ。(つづく)
(構成=山田稔/ジャーナリスト)
▽池田清彦(いけだ・きよひこ) 1947年東京都足立区生まれ。1971年東京教育大学理学部卒業。東京都立高校教諭を経て、1977年東京都立大学大学院博士課程(生物学専攻)修了。山梨大学教育学部教授、早稲田大学国際教養学部教授などを歴任し、現在は早稲田大学名誉教授、山梨大学名誉教授。『同調圧力にだまされない変わり者が社会を変える。』『どうせ死ぬから言わせてもらおう』『したたかでいい加減な生き物たち』『「現代優生学」の脅威』など著書多数。
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